バイクに乗っていれば、一度や二度は釘を踏んでしまい、タイヤがパンクする事もあるでしょう。
もし、自分で修理しようとするなら、パンクの修理キット(修理剤)が必要になります。
また、ロングツーリングに行くために、
「念のために、パンク修理キットを持って行きたい!」
と言う人も居るでしょう。
そのため、ここでは
などについて解説しています。
用途別に紹介していますので、きっと参考になると思います!
チューブタイヤとチューブレスで修理方法は異なる
バイクのタイヤには2種類あります。
ひとつはチューブタイヤ。
もうひとつはチューブレスタイヤです。
チューブタイヤは、その名の通りタイヤの中にゴムのチューブが入っているタイプ。
普通の自転車などにも良く使われているイメージですね。バイクではオフロード車や、スポークホイールのバイクに使われています。
一方で、チューブレスはチューブがないタイヤ。
タイヤの内側に、ゴムのシート(インナーライナー)が張り付いていて、チューブが必要ないタイプです。
最近のバイクの多くは、このチューブレスタイヤが使われるようになっています。
パンクした時には、タイヤがチューブタイヤかチューブレスかで、パンク修理の方法が異なると言うわけですね。
ざっくりと、少し乱暴に言えば、
と言うことですね。
場所は違えど、空気が漏れる場所(穴)を塞ぐということは一緒です。
バイクのパンク修理キット(修理剤)の種類
バイクの修理キット(修理剤)を選ぶときには、大きく2つの種類があります。
です。もう少し詳しく解説していきますね。
外から穴を塞ぐタイプのパンク修理剤
もっとも一般的なタイプと言っても良いでしょう。
まず、チューブレスタイヤの場合には、専用の接着剤と補修材を使い「タイヤの外側から穴を埋める」ことで修理をすると言うわけですね。
比較的作業は簡単で、説明書を見ながら作業すれば、初めての人でも問題なくできるでしょう。
一方でチューブタイヤの場合。
チューブタイヤは、タイヤの中のチューブに空いた穴を塞ぐ必要があります。
自転車のパンク修理も一緒ですが、ゴムのパッチを貼って穴を塞ぐ修理剤です。
作業としては、タイヤをホイールから外して、中からゴムのチューブを出す作業が必要です。
そのため、初心者には少々難易度が高いとも言えます。
また、パンクしたチューブは補修するよりも、新品のチューブに交換をしてしまう方が安全です。できる事なら、交換をおススメします。
中から穴を塞ぐタイプ(シーラントタイプ)のパンク修理剤
バイクのパンク対策には、シーラント剤と言うものがあります。
シーラント剤は、中からパンクの穴を埋めるタイプの修理剤のこと。
パンクをした時にタイヤの中に注入すると、ケミカル剤がタイヤやチューブの中から穴を塞いでくれると言うわけですね。
バルブから注入するだけなので、工具も不要で一番手軽です。
ただ、シーラント剤の場合は、
というような事もあるので、「応急処置」的な役割が強い事がポイントです。
そのため、修理ができる場所へ移動するまでや、自宅に帰るまでの「緊急対応用」で使用し、後日タイヤ交換(本修理)をするのが通常です。
また、シーラント剤には
があります。
購入する時には、使用目的をチェックしておきましょう。
【用途別】バイク用おすすめのパンク修理キット
ここからは、バイク用のおすすめパンク修理キット(修理剤)を紹介します。
など、使用場所や用途別に紹介していますので、是非参考にしてみてください。
ツーリング時の携帯におすすめのパンク修理キット(チューブレス用)
ツーリング先でパンクをしたら困るので、パンク修理キットを持って行きたい。
そんな時に、一番のおすすめはデイトナさんのセット。
「デイトナ:パンク修理キット(品番90407)」
です。
チューブレスタイヤのパンク修理に必要なものが、ひと通り揃っているので安心です。
敢えて言うなら、釘などが刺さった時に、抜くための道具がありません。そのため小さめのペンチなどを追加しておく事をおススメします。
車載工具などにあれば、特に問題はないでしょう。
キットの内容は
となっています。コンパクトな収納ケースに入ってるので、そのまま荷物に積んでおけばOK。
もちろん、自宅でのパンク修理にも使えます。
エアボンベは、抜けた空気の充填用です。近くにガソリンスタンドなどが無くても、修理と最低限の空気は入れられると言うことですね。
もちろん、空気の抜け具合によっては、ボンベは付属の3本では足りない事も多いです。
とは言っても、あくまでも緊急用なのでガソリンスタンドまで走行できるくらいは何とかなるでしょう。
不安な場合には、予備ボンベを多めにもっていると良いかも知れませんね。
これだけのセットで定価4,730円(税込)なら安いと思いますよ。(実勢価格では4,000円以下で買えると思います。)
また、ボンベの予備だけで購入できるのもポイントです。
ちなみに、ボンベは充填時にものすごく温度が下がります。
そのため、低温ヤケドを起こすので、ボンベカバーが付いているという訳です。(それでも冷たいので注意してくださいね。)
自宅でパンク修理をする時におすすめ(チューブレス用)
出先ではなく、自宅でチューブレスタイヤのパンクの修理をする場合には、
「メルテック パンク修理キット5種セットML-331」
がおすすめです。
先に紹介したデイトナさんの修理キットに比べると、セットの内容がかなり少ないです。
ただ、ニッパやカッター、ペンチなどある程度の工具が自宅にあるなら、この内容でも充分。
本当に最低限のものだけのセットなので、価格も1,500円前後と安いです。
セットの内容は
チョークは穴の位置に印を付けるためのもの。(不要な気もしますが・・・)
収納ケースも付いているので、必要な工具を追加すれば(もしくは車載工具があれば)ツーリングに持って行くのにも使えます。
注意点としては、このセットだけでは空気の充填ができません。
修理後に空気を入れられる用意をしておく必要があると言うことですね。(ガソリンスタンドなどでも空気は入れられます。)
ツーリング時のパンクに応急処置ができる修理剤(チューブ&チューブレス兼用)
チューブタイヤの場合には、パンク修理が結構大変なのは、前述の通りです。
バイクからタイヤを外し、ホイールも外し、中からチューブを取りだして、穴の修復(もしくはチューブの交換)・・・。
これをツーリング先でやるとなると、パンク修復の道具に加え、タイヤレバーや複数の工具が必要になります。
よっぽどバイクに慣れている人や、林道などに何度も通っている玄人ライダーならともかく、初心者~中級ライダーには少々荷が重いのも事実です。
そのため、
この3点に当てはまる人におすすめなのが
「スリーボンド パンク修理剤タイヤパンドー(オートバイ用)」
です。
これは、いわゆるシーラントと呼ばれるパンク修理剤。
パンクをしたら、注入すれば白い泡状の液体が空気と一緒に入ります。
タイヤが膨らむので、すぐに3km~5kmほど走行すれば、穴を塞いでくれるという訳ですね。
パンクの程度にも寄りますが、しっかり穴が埋まれば、そのままツーリング続行も可能ですし、最寄りのバイクショップやガソリンスタンドなどまでは走行ができるでしょう。
ただ、
などの場合には効果がありません。
とは言え、これは他のパンク修理剤でも一緒です。釘を踏んだり、普通のパンクの応急処置には十分な効果があります。
自分でパンクの修理をするほどではないけど、最悪の状況(レッカー)だけは避けたいと言う場合には一番おススメです。
ただ、使用期限があるので、購入時や使用時にはチェックするようにして下さい。
また、このようなシーラントの修理剤は、
でどちらかしか使えない物も多いのですが、このタイヤパンドーはどちらにも対応可能です。
そのため、チューブレスタイヤのバイクにもおすすめです。
自宅でチューブタイヤの修理をする時におすすめの修理剤
チューブタイヤのパンクを修理する場合、一番良いのはチューブの交換をしてしまう事です。
穴を塞いで使うよりも、新品の方が良いのは間違いありません。
とは言え、軽微な穴であれば、パッチタイプの修理剤を貼る方が安価ですし、充分な修復も可能です。
おすすめなのは、
「大橋産業(BAL) パンク修理キット ワンパッチタイプ」
です。
タイヤチューブの修復パッチは、安価なものも多くあります。
ただ、「加硫接着」タイプを選ぶようにしましょう。大橋産業さんのパッチも、もちろん加硫接着タイプです。
また、チューブの「足付け」のためのサンドペーパーや、パッチも大きさ別に複数枚がセットになっていておすすめです。
ただ、当然ですが・・・バイクからタイヤを外すための工具、また、ホイールからタイヤ(チューブ)を外すための工具は自分で揃える必要があります。
小排気量のバイクなら、比較的チャレンジしやすいでしょう。
ただ、ハーレーなど大型径のチューブタイヤの修理の場合は、ショップに任せてしまう事をおススメします!
パンク修理後は空気の充填も必要!
パンクの修理を自分でやる時に、意外と抜けてしまうのが「空気の充填」のこと。
例えば、自宅でパンクの修理をした時。
空気を入れるコンプレッサーまで用意してあると言う人は少ないでしょう。
どこかで空気を入れなくてはなりません。
また、ツーリング先でも同様です。
「修理キットで穴は塞いだけど、いまいち空気圧が弱い・・・。」
こんな時には、エアを補充しておく必要もあります。
つまり、パンクをした時や、パンク修理をする時には、空気の充填の事も考えておく必要があると言うわけですね。
良くあるケースが、ガソリンスタンドまで来たけど、空気入れがバイクのバルブに合わない・・・と言うケース。
バイクの場合には、専用のバルブやジョイントが必要になる事も多いです。
詳しくは、以下の記事内でまとめていますので、併せて参考にしてみて下さい。
関連記事≫バイクのタイヤ空気圧!適正値や入れ方・頻度を詳しく解説!
まとめ
市街地を走ってる場合には、急なパンクでもなんとかなるケースも多いです。
ただ、ロングツーリングや、山間部、地方へ行く場合には、万が一のパンク修理キットがあると安心です。
もちろん、使わない事が一番ですが、用意があるだけでも心の余裕が違いますよね。
また、修理キットがあっても、どうにもならないケースもあります。
そのため、JAFでもバイク保険の付帯でも構いませんが、ロードサービスが利用できる環境は作っておきましょう。
※2021年3月に加筆・修正、更新しました。