免許を取得する上で必ず受講しなくてはならないものに、取得時講習・応急救護があります。
これは、バイクの免許でも同様です。
大型二輪免許、普通二輪免許、小型二輪免許(それぞれAT限定を含む)を取得する人は、受講しないと免許がもらえないと言うわけですね。
(※原付免許は原付講習です。)
ただ、公認の自動車教習所に通って免許を取る場合は、特に気にする必要はありません。
教習所の卒業者は取得時講習が免除になり、応急救護は教習所のプログラム(授業)の中に組み込まれているからです。
そのため、おもに一発試験など教習所に通わないで免許を取る人が、別途受講の必要が出てくると言うことです。
ここでは、
などについて詳しく解説しています。
そのため、車(4輪)の場合でも共通点はありますが、相違点もあることがございます。
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そもそも取得時講習とは?
免許を取る時に、多くの人は自動車教習所に通うと思います。
そのため、そもそも「取得時講習」について、良く知らないと言う人がほとんどではないでしょうか。
なぜなら、公認自動車教習所の卒業者は「取得時講習が免除」されるからです。
まずは、取得時講習の基本的な事を説明しておきましょう。
取得時講習とは
取得時講習は、道路交通法108条に定められている講習で、運転免許取得をする者が必ず受講しなくてはならない講習です。
通常、取得時講習の内容は、
の3つから構成されています。
ただ、バイクの場合は「高速教習」はありませんので、「危険予測」と「応急救護」が取得時講習となります。
また、取得時講習は「応急救護も含めて取得時講習」と表現する事が一般的です。
しかしながら、免許を取る人の条件によっては、応急救護講習が免除になる人もいます。
そのため、ここでは、講習に必要な時間や費用を別々に表記しています。
バイクの取得時講習(応急救護以外)は、
と言うような内容になっています。
また、グループディスカッションがある場合もあります。
取得時講習の講習時間
次に、講習にかかる時間についてです。
原則、応急救護の時間を除いて3時間の講習です。
応急救護は免除になる人も居ますが、免除の対象でなければ別途応急救護を受講する必要があります。
これは、AT限定の免許でも同様ですね。
取得時講習の講習費用
費用に関しては、各都道府県・受講教習所によって若干異なる場合があります。
そのため、事前に確認をしておくと良いでしょう。
応急救護の講習を受ける人は、別途費用が掛かります。
※AT限定免許でも同様です。
取得時講習の受講場所と受講方法
原則、運転免許試験場が指定する自動車教習所で受講することが一般的です。
また、取得時講習は事前予約制です。
そのため、運転免許試験場での技能試験合格後に、指定教習所に予約をするのが通常の流れです。
しかしながら、なかなか予約が取れない事も多く、せっかく試験に合格しても受講日がかなり先になってしまうケースも多いでしょう。
この場合は、(後述の)「特定教習」を受けておくと言う方法もあります。
各都道府県によって若干の差がありますので、事前に確認しましょう。
応急救護講習とは
続いて、応急救護について説明していきましょう。
応急救護講習とは
応急救護は取得時講習のひとつで、事故が起きた時の「傷病者緊急対応」に関しての講習です。
具体的には、
など応急処置の基本知識を学んだり、人体模型を使用して応急救護の実技を行います。
応急救護講習の講習時間
※AT限定免許でも同様です。
いずれの免許でも3時間の講習が必要です。
そのため、取得時講習と合わせると6時間の講習になると言うことですね。
応急救護講習の講習費用
講習費用ですが、免許区分によっての差はありませんが、地域や教習所によって差がある事もあります。
事前に確認をするようにしてください。
※AT限定免許でも同様です。
応急救護講習の受講場所と受講方法
原則、運転免許試験場が指定する自動車教習所で受講する決まりです。
また、応急救護は、取得時講習時に同時に受講するのが一般的。
そのため、運転免許試験場での技能試験合格後に、指定の教習所で取得時講習と一緒に予約をとります。
また、応急救護は免除になる場合もあります。
その場合は取得時講習(危険予測講習)のみの予約で問題ありません。
取得時講習、応急救護が免除になる人の条件
取得時講習や応急救護は免除になる場合もあります。
と2つのパターンがあります。
これは人によって異なりますので、免除条件は事前に確認をしておきましょう。
具体的には以下の5つの条件です。
①公認自動車教習所を卒業して卒業証明書を有する人
≫取得時講習、応急救護ともに免除になります。
自動車教習所に通い、卒業検定に合格して免許を取得する人は取得時講習、応急救護は必要ありません。
これは、必要な講習が教習所のカリキュラムに組み込まれている為です。
そのため、既に受講済みという扱いになります。
ただ、卒業証明書は有効期限が1年になりますので、注意が必要です。
②免許取得前に指定教習所の「特定教習」を受講済みの人
≫取得時講習、応急救護ともに免除になります。
公認の自動車教習所にて、取得時講習と同等の内容である「特定教習」を技能試験合格前に受講済みであれば免除になります。
※受講後にもらえる特定教習終了証明書が必要です。
③「うっかり失効」又は「やむを得ず失効」が理由で免許試験の一部免除を受けることが出来る人
≫取得時講習、応急救護ともに免除になります。
④すでに原付免許と小型特殊免許「以外」の第一種免許を取得している人
≫応急救護免除になります。
他の免許を取得する時に受講していると言うことですね。
⑤医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、准看護師、救急救命士のいずれかの資格を持っている人
≫応急救護免除になります。
応急救護処置の知識をすでに身に着けている為、免除になります。
教習所の特定教習とは?
「特定教習」は、「取得時講習」と同等の内容です。
ただ、「取得時講習」が運転免許試験場の試験合格後にしか受講できないのに対して、「特定教習」は試験前に自動車教習所で受けられる教習です。
通常、一発試験で免許を取得する場合、試験場で合格した後に指定教習所に取得時講習の予約を取ります。
そうなると、取得時講習を受けるのは後日になりますよね。
つまり、試験場の学科・技能試験に合格しても、すぐには免許交付手続きができません。
場合によっては、取得時講習の予約がなかなか取れず、試験に合格しても免許交付がかなり先になってしまう事もあります。
このような時に、「特定教習」を受けておくと便利です。
事前に特定教習を受講して「特定教習終了証明書」を取っておくと「取得時講習・応急救護は免除」になるからです。
特定教習を先に受けておけば、試験合格後すぐに、免許交付手続きができると言う訳ですね。
特定教習の注意点
非常に便利に思える特定教習ですが、いくつかの注意点があります。
まずは費用面。
特定教習は、取得時講習と同等の内容にも関わらず、取得時講習・応急救護を受講するよりも費用が高くなるケースが多いです。
(事前に料金を確認してから申し込むと良いでしょう。)
また、車に比べて、バイクの場合は特定教習を実施している自動車教習所が非常に少ないのです。
そのため、バイクで特定教習を受講できる教習所を探すのは、少々大変かも知れません。
加えて、特定教習終了証明書は有効期間が1年という事も認識しておいてください。
特定教習を修了したら、1年以内に運転免許試験に受からないと無駄になってしまいます。
まとめ
多くの人は、公認の自動車教習所を卒業して免許を取るでしょう。
そのため、取得時講習についてはあまり気にする必要がありません。
ただ、一発試験を受ける方は、免除条件や特定教習の仕組みなども把握して、計画的な免許取得をしていただけたら幸いです。
※2020年3月に更新しました。