ここ数年「ネオクラシック」と言うバイクのジャンルが流行っています。
ネットや、SNS、バイク雑誌などでも「ネオクラシックがアツい!」なんて言葉はよく聞くけれど・・・実際には定義が曖昧な部分もあります。
「そもそもネオクラシックって何?」
こんな人も居るかも知れませんね。
そのため、ここでは
について紹介しています。
ネオクラシックバイクって何?
ネオクラシックの【ネオ(Neo)】はギリシャ語で「新しい」、英語だと「近代の」と言う意味合い。
【クラシック(Classic)】は「古典的な」という意味ですね。
つまり、ネオクラシックバイクは、旧車や絶版車のような過去のバイクの雰囲気やデザインを活かしつつ、現代の高性能技術が導入されたバイクのこと。
もっとシンプルに言えば、見た目(デザイン)はクラシックで、中身(エンジンや機能)は最新のバイクと言うことですね。
略して「ネオクラ」なんて言われたりもします。
ただ、この定義は非常に曖昧と言っても良いでしょう。
ネオ(現代の技術)についてはわかりやすいと言えます。
新型バイクとして発売された時に、最新のエンジンやメカニズムが使われていれば、異論を唱える人は居ないでしょう。
ただ、問題はクラシックの方。
というのも、
と言えるからです。
たとえば、80年代以前、90年代以前、それとも70年代以前がクラシック??
この線引きが決まっているわけでは無いと言うことですね。
また、昔のバイクを知っている人ならクラシック感が伝わるかも知れません。
ただ、若いユーザーにとっては、目新しいデザインに感じる人も居ると言うわけです。
そのため、ネオクラシックと言うジャンルはある程度の定義はあっても、曖昧な点もあるのは否めないとも言えます。
ただ、基本的には
「昔(過去)のバイクの雰囲気やデザインを活かしつつ、現代の技術が導入されたバイクのこと」
これがネオクラシックバイクです。
代表的なネオクラシックのバイク
では、どんなバイクがネオクラシックと呼ばれているのでしょう。
実際に車種をイメージした方が分かりやすいのではないでしょうか。
ネオクラシックのバイクをいくつか紹介していきますね。
BMW R nineT
ネオクラシックの代表的なバイクといえば、BMWのRnineTと言えるのでは。
2014年に発売されたRnineTは、伝統的なカフェレーサースタイル。
ただ、装着されたパーツは最先端のものを身にまとい、伝統と革新を融合したモデルとして話題になりました。
当時はヘリテイジモデルなんていう風に呼ばれていたと記憶しています。
ヘリテイジとは「遺産」の意味。昔の優れたデザインを復活したモデルと言うわけです。
その後、R nineTスクランブラー、R nineT レーサー、R nineT Pure、R nineT Urban G/Sと続々と発表しRnineTは「BMWのネオクラシックライン」とされています。
ヤマハ XSR900
続いてはヤマハのXSR900。
2016年4月に発売されています。
水冷直列3気筒エンジンにトラクションコントロール、スリッパークラッチなどの最新技術を装備しつつも、レトロ感あるルックスで話題になりましたね。
その後、USインターカラーや80年代の人気車「RZ250」をモチーフにしたRZカラーが発売されたことからも、まさにネオクラシックバイクと言えるでしょう。
700㏄のXSR700も人気で、最近では並行輸入モデルですがXSR155も話題になっていますね。
カワサキ Z900RS
カワサキのネオクラシックと言えば、Z900RSで異論を挟む人は居ないでしょう。
発売は2018年、名車Z1の復刻モデルと言っても良いバイクです。
もちろん、往年のZの雰囲気を現代に引き継いでいるものの、LEDヘッドライトや、ABS、トラコンなどの現代の技術が搭載されています。
Z1人気もあり、Z900RSは販売も非常に好調ですね。
2020年モデルでは、これまた往年の人気カラー「タイガーカラー」が導入されています。
ホンダ CB1100
2010年の発売でしたが、もしかしたらホンダのCB1100がネオクラシックの「はしり」だったかも知れません。
(そうじゃない!と言う意見もあるかも知れませんが・・・。)
1990年代に人気を博したネイキッドバイク。
根強い人気のあるジャンルで、ホンダさんはCB400SFやCB1300をずっと継続販売していますよね。
ただ、新型として発売したという意味では、このCB1100もネオクラシックと言えるのではないかと感じます。
トラディショナル(伝統的)なルックスはそのままに、当時の技術が導入されたバイクです。
その後、CB1100EX(2014年)や、カフェレーサースタイルのCB1100RSなどのバリエーションが増えている事からも、人気があるバイクなのは間違いないでしょう。
スズキ カタナ
スズキが2019年に満を持して発売したのが「カタナ」。(発表は2018年。)
カタナと言う名前からも、GSX1100S KATANAを復活されたバイクであるのは明らかですよね。
テール周りのシュッとした感じは現代風ですが、ボディラインやカラーリング、「刀」のロゴは当時のGSX1100S KATANAと大いにダブりますね。
中身はネイキッドスポーツのGSX-S1000をベースに、ブレンボ、トラコン、イージースタートシステム、ローRPMアシスト機能と、最新の機能が搭載され、まさにネオクラシックと言えるバイクではないでしょうか。
その他のネオクラシックバイク
いくつか代表的なネオクラのバイクを紹介しましたが、他にもあります。
たとえば、トライアンフ。
トライアンフと言えば、デイトナやタイガーなどのスポーツバイクやアドベンチャーも人気。
ただ、忘れてはいけないのが、ボンネビルやストリートツインなどの伝統的なクラシックスタイルのバイク。
これらのバイクは、もともとクラシックスタイルですが、中身(エンジンや機能)はどんどん進化しています。
そういう意味では、ネオクラシックと言っても良いでしょう。
また、同じくトライアンフのスクランブラー1200。
スクランブラーと言うスタイルは、60年代~70年代ごろに、オンロードバイクにブロックタイヤ、アップマフラーで悪路走破性を高めたのが始まり。
つまり、最近の技術を搭載したスクランブラースタイルは、ネオクラシックとも言えますよね。
このように、現行モデルのバイクを見ていると、他にもネオクラシックと呼べるようなバイクがあるかも知れませんね。
まとめ:ネオクラシックの流れはしばらく続きそう
ネオクラシックとは、見た目(デザイン)はクラシックで、中身(エンジンや機能)は最新のバイクのこと。
今回紹介したバイクを見てもわかるように、非常に販売が好調なバイクが多いですよね。
つまり、それだけ人気があるとも言えます。
もちろん、バイクの好みは人それぞれですので、ネオクラには興味がないという人も居るでしょう。
それはそれで全く問題ないですよね。
ただ、ひとつのジャンルとしては確立されたネオクラシック。
この流れはしばらく続きそうな気もしますね。