バイクに乗っていると、
「バイクに傷が付いたので塗装をしてもらいたい」
「カスタムでオールペンをしたい!」
など、バイクの塗装(ペイント)をしたいと考える人も居ますよね。
ただ、バイクの塗装をするときに、気になるのは塗装の値段。
一体、どれくらいの金額が掛かるのでしょうか?
実は、塗装とひとことで言っても、凹みや傷を治して塗りなおす「板金塗装」もあれば、「カスタムペイント」もあります。
また、使用する色や塗料の種類によってもかなりの料金差があるのです。
もちろん、バイクの種類や塗装する場所(パーツ)によっても変わってきます。
そのため、ここでは
などを解説しています。
これからバイクの塗装を考えている人には、きっと参考になると思います。
バイクの塗装料金の相場はいくら?
冒頭でも触れたとおり、バイクの塗装料金は様々な要因によって、かなりの差が出てきます。
そのため、あくまでも一般的な相場であると言う前提で、塗装料金の目安をまとめてみました。
また、(詳しくは後述しますが)以下の料金は「単色(ソリッド)」で塗装した時の「基本料金」となっています。
【バイクの塗装料金の目安】(単色の基本料金)
バイクの種類 | 塗装場所 | 塗装の基本料金の相場 |
ネイキッド/アメリカン | タンク | 25,000~35,000円程 |
テールカウル | 15,000~25,000円程 | |
サイドカバー | 10,000~20,000円程 | |
フェンダー | 10,000~20,000円程 | |
レプリカ/フルカウル | タンク | 25,000~35,000円程 |
アッパーカウル | 20,000~30,000円程 | |
サイド&アンダーカウル | 25,000~35,000円程 | |
シートカウル | 25,000~35,000円程 | |
原付 全塗装 | (オールペン) | 60,000~100,000円程 |
ネイキッド 全塗装 | (オールペン) | 80,000~120,000円程 |
アメリカン 全塗装 | (オールペン) | 90,000~130,000円程 |
レプリカ/フルカウル全塗装 | (オールペン) | 100,000~140,000円程 |
多くの場合、カウルやタンクなどを塗装するケースが多いので、塗装面積の多いレプリカやフルカウルの方が若干費用が掛かる傾向です。
ビックスクーターの場合は、以下のような相場感です。
バイクの種類 | 塗装場所 | 塗装の基本料金の相場 |
ビックスクーター | フロントフェイス | 15,000~25,000円程 |
フロントカウル | 20,000~30,000円程 | |
サイドカウル | 15,000~25,000円程 | |
テールカウル・リア周り | 25,000~35,000円程 | |
フェンダー | 10,000~20,000円程 | |
外装一式 全塗装 | 80,000~120,000円程 | |
インナー 一式 | 70,000~100,000円程 |
ソリッド塗装とは、赤や白、黒や青など、いわゆる単色のカラーの事を言います。スタンダードな塗装と考えておいて問題は無いでしょう。
また、「基本料金」と表現したのは、バイクの状態や希望の塗装方法、色などによって追加料金や割増料金の設定があるのが一般的であるからです。
では、どのような場合に費用が増えるのかを補足していきましょう。
傷や凹みの修復費用や塗装時の部品の脱着
タンクの凹みやカウルの傷を直したいと言う時には、塗装の前にしっかりと修復する必要があります。
ただ、当然その場合には塗装代だけでなく修復費用が掛かります。例えばタンクの小さなエクボくらいなら 2~3,000円と言うケースもありますし、ベッコリと凹んでいる場合には1万円以上掛かる事も。
また、現在の塗装状況や依頼の内容によっては、一度塗装を剥がさないといけないケースもあります。
この場合には、ハクリ(剥離)費用が掛かる業者さんもいます。
それから、バイクの場合には塗装するパーツを車体から外して塗るのが基本。
そのため、部品によっては脱着費用が掛かる事も。バイク屋ではなく、鈑金塗装の業者などに直接お願いする場合には脱着費用の有無も確認しておきましょう。
塗装の色や種類によってもかなり差が出る
前述の表では、ソリッド(単色)での塗装を前提としています。
ただ、2色や3色など、複数の色を使って欲しいと言う場合もあると思います。そうなると使用する塗料も増えますし、塗装する時の手間も掛かります。
つまり、色数が増える事で費用が増えると言うことですね。
また、「メタリック塗装」や「パール塗装」などを依頼すると、特殊な塗料を使用することに加えて、何層にも塗装を塗り重ねていくことが必要になります。
(2コートや3コートと呼ばれます。コートは塗料の層数のこと。)
そのため、メタリックやパールを依頼すると割増料金になるのが一般的です。
更に、フレーク(ラメ)などの特殊塗料を使用すると更に価格も上がってきます。
もちろん、塗装業者によって料金設定には差があるのですが、特殊なカラーを希望する場合は事前に料金の確認をしておきましょう。
カスタムペイントは更に割増も
一般的な塗装ではなく、カスタムの一環としてオリジナルのペイントを施したいと言うケースもあるでしょう。
純正モデルにないカラーで塗装してみたり、メタリックやキャンディーカラーなどで塗装するのも充分カスタムペイントです。
ただ、カスタムペイントには様々な手法があり、ラップペイントやレースペイント、フレーク(ラメ)塗装、ピンストライプ、木目調、エイジング塗装・・・と挙げればキリがありません。
エアブラシを使って、精巧な絵を描くペイント職人さんも居ます。
このような特殊技術になると、もはや料金の相場など無いに等しいので、事前に見積もりを出してもらうようにしましょう。
ショーバイクのようなカスタムペイントの全塗装(オールペン)だと、数十万円掛かる事も珍しくありません。
正確な塗装料金を知るには見積をもらうことが重要
追加料金や割増料金など、費用が掛かる話ばかりでしたので、少しネガティブになってしまったかも知れませんね。
ただ、バイクの塗装料金は色々な要因で差が出てくるのは、前述の通りです。
そのため、事前にしっかりとした見積もりを出してもらう事を強くおすすめします。
例えば、
「全塗装(オールペン)でだいたい15万円だね。」
と言われるよりも、
「パーツの脱着費用で〇円、塗装の剥離で〇円、防錆と下地処理で〇円、塗装費用が〇円で、3色使うからプラス〇円、タンクとフェンダーとサイドカバーの内訳はこのようになっています。」
と言うように、内訳が明確な見積りを出してもらえれば、納得ができるはずです。(できない時はやめておきましょう。)
業者によって、見積もりの細かさには違いがありますが、せめて作業内容の費用内訳を出してくれる業者に依頼することをおススメします。
また、逆に見積もりを出してくれないような業者はやめておいた方が良いと言えます。
バイクの塗装はどこでやる?バイク屋に頼むの?
バイクの塗装をしたいと思った時に、「塗装ってどこに頼めば良いの?」と思う人も多いようです。
バイクの塗装は
で依頼することができます。
ただ、街の板金塗装業者の場合、バイクは受けていない業者も多いので事前に確認が必要です。
また、基本的にバイク屋は自社で塗装(ペイント)はやりません。
お客さんから依頼があった場合には、板金塗装の業者やペイントショップに外注しているバイク屋がほとんどです。(一部、カスタム系のバイク屋などでは、自社でペイントまでやる場合もあります。)
ただ、バイク屋は必ずと言って良いほど、塗装を外注できる業者と付き合いがあります。
そのため、バイク屋に塗装の依頼をしても問題はありません。
むしろ、タンクやカウルの傷修復&塗装が目的の時は、まずバイク屋に話をする方が良いと言えます。
なぜなら、ヘタに傷の修復と塗装を依頼するよりも、新品パーツに交換してしまった方が安く済む場合もあるからです。
そのため、まずは修復の場合であれば、バイク屋でパーツ交換が良いのか、修理&塗装が良いのかを相談をしてみると良いでしょう。
また、特殊なカスタムペイントを施したい場合には、直接ペイント専門店に依頼する方が良いでしょう。
カスタムペイントの場合には、デザインや塗料、どのような手法を使うかなど、綿密な打ち合わせをする必要があるからです。
昨今は、ネットで申し込んでパーツを送れば塗装をしてくれる専門店も多くあります。
ただ、カスタムペイントで、綿密な打ち合わせもなく進めるのは非常にリスクが高いと言えます。
そのため、直接足を運んでしっかりと打ち合わせをしたうえで依頼することをおススメします。
その際に、実際の塗装技術が確認できるように、過去の実績や塗装の設備なども確認しておくと良いでしょう。
もし、初めてのペイントショップが不安な場合には、バイク屋に相談して紹介してもらうと言うのもひとつの方法です。
バイクの塗装が高いのは理由がある?
車の板金塗装を依頼したことがある人であれば、もしかしたら「バイクの塗装って高い!」と感じる人も多いのではないでしょうか。
ただ、内情を知っていると、決して高いとは言えないのも事実です。
バイクの場合には
など、ざっくりと言えるだけでも、車の塗装よりもよっぽど大変です。
そのため、塗装業者さんに聞いてみると「バイクはやりたくない」という人も多いのです。(事実、バイクは受けない業者さんも多いです)
また、ひとことで塗装と言っても、
「塗装の剥離、傷や凹みの修復、防錆処理やパテ埋めなどの下地処理、サフェーサー塗布、塗装、クリア塗装、磨き作業・・・」
と非常に多くの工程があり、多くの手間を掛けているのは、あまり知られていない事ではないでしょうか。
(※塗装の状況や依頼内容によって工程には差があります)
また、塗装は非常にデリケートなので液だれや塗りムラがでたり、ちょっとした埃が混入したことでやり直しになる事もあります。
このような事を考えると、決して儲かる仕事ではありませんし、一概に額面だけ見て「高い!」とは言えないのではないでしょうか。
もちろん、適正価格というものもあります。だからこそ事前にしっかりと見積もりを取ってみる事をおすすめします。
まとめ
ご活用の際は、有用性を確認くださいますようお願い致します。