バイクのマイナスポイントのひとつが、雨が降ったら濡れること。
車と違い、体が露出しているので仕方ないですよね。
ただ、実は雨を防いでくれる屋根付きのバイク(スクーター)もあるのです。
ここでは
などについて解説しています。
新車で買える屋根付きのバイク
屋根付きのバイクは「ルーフ付きバイク」とも言われます。
バイクの前方から上方までを覆う「ルーフ(屋根)」が付いており、基本的にはスクータータイプがベースです。
ただ、メーカーが屋根付きで販売した(している)バイクは、それほど多くはありません。
それでもいくつかはあるので、まずは現行車種として、現時点で新車で購入できる屋根付きバイクを紹介しましょう。
ホンダ:ジャイロキャノピー
屋根付きバイクの代表格と言えば、ホンダのジャイロキャノピー。
1990年の発売開始から、今でも継続生産を続けています。
ジャイロは3輪スクーターとしても有名で、ジャイロアップ、ジャイロX、ジャイロキャノピーの3車種がラインナップされていました。
残念ながらジャイロアップは生産中止になっていますが、Xとキャノピーは今でも継続生産されています。
排気量は50㏄、3輪ですが原付1種に区分されますので、バイクの免許が無くても4輪の普通自動車免許があれば乗ることができます。
昔は2サイクルでしたが、今では4サイクルインジェクション。
ピザやお寿司など飲食店のデリバリーにも使われているので、目にする機会も多い屋根付きバイクですよね。
ちなみに、ジャイロシリーズはカスタムしてミニカー登録するとノーヘルで乗れるようになります。
関連記事≫原付バイクのミニカー登録とは【水色ナンバー】ノーヘルで乗れる?
ADIVA(アディバ)AD1 200/AD3 400
アディバはイタリアのメーカーで、屋根付きバイクや3輪バイクを多く手掛けています。
本社はイタリアですが、多くのバイクは台湾で作っていますね。
このアディバの「AD1 200」と「AD3 400」も新車で購入できる屋根付きのバイクです。
ジャイロとは違い前二輪ですが、日本国内で販売されているものはトレッド(輪距)を狭くしてあるはずなので、バイクの免許で乗れます。
AD1 200が190㏄、AD3 400が400㏄なので、両方とも普通自動二輪免許ですね。
(※並行輸入車(車の免許が必要)が販売されているかもしれませんので、必要免許は確認してください)
関連記事≫前二輪やトライクなど【三輪バイク】に必要な免許を詳しく解説!
ちなみに、アディバジャパンと言う日本法人がありましたが、本国のアディバと揉めてゴタゴタの訴訟問題に・・・。
そのため、日本の正規販売元は株式会社EKAと言う会社になっています。
中古で買える屋根付きのバイク
過去に販売されていて、今では生産中止になっているバイクでも、中古なら購入する事ができます。
ただ、屋根付きの中古バイクは、流通量が少ないのは事実です。
ホンダ キャビーナ50/90
ホンダのジャイロキャノピーが販売されたのが1990年。
その後1994年に販売されたのがキャビーナです。
キャノピーがビジネス向けのバイクであったのに対して、キャビーナは一般ユーザー向けの屋根付きバイクだったそうです。
(そのためか?)こちらは2輪ですね。50㏄と90㏄がありました。
生産中止になってから結構時間が経っていますので、中古車の数もかなり少なくなっていると言えます。
ただ、今でも買える屋根付きバイクのひとつです。
ちなみに、キャビーナの屋根なしバーションが「ブロード」と言うバイクですね。
ADIVA AD125、200、250 他
アディバは、もともとルーフ付きバイクのラインナップが豊富です。
前述のAD1 200や、AD3 400は前二輪でしたが、単純に2輪の屋根付きスクーターも多数販売していたのです。
それほど流通量が多くはなかったので、中古車も少ないですが、探せば見つかるかもしれませんね。
代表的なのはAD125、AD200、AD250あたりでしょう。
ただ、何かしらの故障が出た時に、パーツが入手できるかは怪しい所です。
海外メーカーの生産終了バイクですから、部品入手は相当困難かも知れませんね。
番外:BMW C1
このバイクはおそらく中古でも入手は困難だと思います。
ただ、個人的に紹介したかったので・・・。
BMWの屋根付きスクーターC1です。C1は125㏄と200㏄の2つのラインナップで、2000年ごろに販売されていました。
2年ほどで生産中止になっていますね。
仕事柄、1度だけ日本で見たことがありますが、それっきりですね。革張りシートに驚いた思い出があります・・・。
屋根付きのバイクの効果【雨でも濡れない?】
屋根付きのバイクをいくつか紹介しましたが、実際に雨でも濡れないのでしょうか。
結論から言えば、「少なからず濡れる」と言わざるを得ません。
見ての通り、前方と上方はしっかりとガードされていますが、左右は丸開きです。
そのため、風も強い横殴りの雨や、(雨がそれほど強くなくても)カーブする時などに多少は濡れてしまいます。
ただ、雨の中でバイクに乗ったことがある人はわかると思いますが、前と上からの雨が防げるだけで全然違います。
多少の雨ならば、全く濡れないとは言いませんが効果は確実にあると言えるでしょう。
筆者も何度か乗ったことがありますが、初めて雨の中で乗った時には少し感動モノでした・・・。(ジャイロでしたがワイパーが付いていたのも感動!)
バイクに屋根は後付けできる?
もともと純正ノーマルで屋根付きのバイクは、はっきり言って少ないと言えます。
ただ、「後付け」で屋根を付けているバイクもあります。
車種によっては、屋根(ルーフ)の後付けも可能と言うわけですね。
後付けの屋根(ルーフ)について、いくつか紹介しましょう。
メーカー純正の後付けルーフキット
メーカーが純正で後付けのルーフキットを出している事もあります。
とは言っても、ひとつしか知らないのですが・・・。
そのひとつがヤマハのGEAR(ギア)。
GEARは新聞配達などにも使われている、50㏄のビジネスバイクなのですが、この車種は後付けキットが販売されています。
販売元はワイズギアですが、ワイズギアはヤマハの純正アクセサリー専門の子会社です。
ただ、
と取付けにはいくつか条件があるようですね。
社外品の後付けルーフキット
メーカー純正はヤマハくらいしか(しかもGEARだけ)ないのですが、社外品であれば色々見つかります。
いくつか紹介しますが、実際に使ったことなどは無いので、製品の品質などは良く分かりません。
そのたえ、購入を検討されている場合には自己責任でお願いします。
①FRP工房ゾロのルーフカウル
トリシティ、PCX、マジェスティSなど、人気車両の後付けルーフを製作、販売しているのが、FRP工房ZORRO(ゾロ)さん。
ゾロさんのルーフキットは「ルーフカウル」と言う名前ですね。
かなりしっかりとした作りで評判も良いようです。
ホームページには、ルーフカウルの取付けをしたバイクショップの一覧が掲載されているのですが、その数はなんと約200店舗。
ゾロさんは製造・販売で、取付はバイクショップが行っていると言うことですね。
②帝都産業のルーフキット
ピザやお寿司などのデリバリーで、ジャイロなどのBOX付きビジネスバイクを使うお店は多いですよね。
これらのデリバリーバイクはリースで借りている事も多いのです。
このリース会社が帝都産業ですね。たしか、かなりのシェアを持っていたような気がします。
この帝都産業さん、出前用の大きなBOXの販売やルーフキット販売もやっています。
現在は、ヤマハのトリシティ用のルーフキット、ヤマハのGEAR用のルーフキットを販売しています(バックオーダーになっているようです。)
③株式会社アイオーのROOF-SHIELD
基本的に、屋根付きと言えば、スクーターですよね。
ただ、スクーター以外のバイクにも取付けが可能なのが、株式会社アイオーのルーフシールド。
ホームページには、なんと、ゴールドウイングやハーレーへの取付け例が掲載されています。
他にも、自転車用などもあって、見ているだけでも面白いですね。
興味がある方は、ホームページを覗いてみて下さい。
まとめ
雨が降ったら濡れると言うのはバイクの常識です。
ただ、屋根付きなら(100%とは言えなくても)少なからず雨を防いでくれますね。
仕事や通勤、通学で使う場合には、ひとつの選択肢として「アリ」かも知れませんね。