車の場合、降雪エリアや路面が凍結する地域では、冬になるとスタッドレスタイヤを履くのが一般的です。
ただ、バイクのスタッドレスタイヤってあまり聞いたことがない人も多いのではないでしょうか?
実は、バイクにもスタッドレスタイヤは存在します。
(※バイクの場合はスノータイヤと呼ぶことが多いです。)
ここでは、
など、バイクの冬用タイヤについてまとめています。
バイク用のスタッドレスタイヤ(スノータイヤ)
雪国の人にとっては当たり前かもしれませんが、バイク用のスタッドレスタイヤも存在します。
ブリジストン、ダンロップ、IRCと言った有名なタイヤメーカーからも販売されていますね。
ただ、注意点としては、
と、言う事があげられます。
原付スクーターやスーパーカブ、ジャイロなどのビジネスバイクのスノータイヤなら比較的簡単に見つかるでしょう。
ただ、126㏄超のバイクのスノータイヤは、ほとんどありません。
そのため、スタッドレスタイヤを履けるバイクは限られていると言うことですね。
そんな中でも、IRC(井上ゴム)さんは多少豊富なサイズを扱っているので、トリシティ155やNMAX155、250㏄ビックスクーターが履けるスノータイヤも出しています。
バイク用スタッドレスタイヤの効果は?
通常のタイヤよりは、雪道で効果を発揮するのは間違いありません。
とは言え、バイクは不安定。乾いた路面を走る時と同じように考えるのは無謀です。
ただ、通勤やビジネスで原付やカブなどに乗っている人は履いてみると良いかも。 雪国の場合には普通に利用されているタイヤです。
実際に、どれくらいの効果があるのか気になると言う方は、下記の動画を参考にしてみると良いと思います。
バイク用のスタッドレスタイヤを購入するには?
毎年のように多くの雪が降る地域ならともかく、例えば関東などの場合ではバイクショップなどでスノータイヤの在庫をしていると言うケースは少ないです。
そのため、直接ショップに注文をして取り寄せてもらいましょう。
もしくは、ネットで購入するという方法もあります。
ただ、ネットで購入する場合には、
のどちらかになります。
また、前述の通り「冬季限定販売」のケースも多いです。タイミングによっては、注文しても即納されない事も多いので注意しましょう。
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バイク用のタイヤチェーン
スタッドレスタイヤと双璧を成す雪道対策といえば「タイヤチェーン」ですが、バイク用のタイヤチェーンもあります!
意外にも(?)ワイズギアやデイトナさんからも出ています。
バイク用タイヤチェーンは、郵便局の人などが使っているのを見たことがある人も多いのでは。
ただ、スタッドレスと同じように、原付やカブなどのビジネスバイクのサイズがメインになっています。
そのほかでは、オフロードバイク用のチェーンなら、結構販売しているところが多いです。
仕事や通勤通学で使用するのも良いですが、オフ車などにチェーンを装着して、こんな遊び方も楽しそうですよね。
バイクのタイヤチェーンを購入する時の注意点
タイヤチェーンにも、もちろん適合サイズがあります。
そのため、自分のバイクに装着できるかのチェックが必要。
また、装着した時に
と言うようなケースも良くある話です。
ネットなどの購入で返品ができないような場合は、事前に口コミなどもチェックする事をおススメします。
また、緩み対策として「チェーンバンド」を一緒に購入するのも良いでしょう。(バンドは付属しているタイヤチェーンもあります。)
バイク用のスパイクタイヤ
スパイクタイヤは、タイヤに鋲が打ってあるタイプのタイヤ。
雪や凍結した路面でも、一番滑りにくいタイヤではないでしょうか。(もちろん絶対ではありません)
しかしながら、スパイクタイヤは少々複雑なので注意が必要です。
というのも、「基本的には」法律で使用が禁止されているからです。
(スパイクタイヤの使用の禁止)
引用:スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律
第七条 何人も、指定地域内の路面にセメント・コンクリート舗装又はアスファルト・コンクリート舗装が施されている道路の積雪又は凍結の状態にない部分(トンネル内の道路その他の政令で定める道路の部分を除く。)において、スパイクタイヤの使用をしてはならない。ただし、消防用自動車、救急用自動車その他の政令で定める自動車に係るスパイクタイヤの使用については、この限りでない。
ただ、上記の「指定地域内」がどこなのか、また「積雪又は凍結の状態」にある部分ならスパイクタイヤは使って良いのか、条文だけだと判断が難しい状態です。
また、この法律は原動機付き自転車が対象外になっているのもポイント。
つまり125㏄以下の原付ならスパイクタイヤを履いてもOKと言うことになります。
しかしながら、複雑なのはここからで、各自治体の条例でもっと細かく決まりがある事も多いのです。
例えば、宮城県では次のように決まっています。
4月1日から11月30日までの間において、車輪にスパイクタイヤを取り付けて自動車又は原動機付自転車を運転しないこと。
引用:宮城県道路交通規則
このような各自治体の条例を知らずに、「原付だから大丈夫でしょう!」と言って、春までスパイクタイヤを履いていると違反になってしまうと言うわけです。
少し長くなったので、まとめておくと
と言う事です。
スパイクタイヤを購入するには?
前述の通り、基本的には「スパイクタイヤの使用は禁止」です。
そのため、もともとスパイクタイヤを作っていたメーカーも、法律が施行されてから続々と製造を取りやめました。
そのため、海外製の輸入品でないとスパイクタイヤは探すのが困難と言えます。
ネット通販などで探せば購入も可能ですが、年々少なくなっているような気はします。
冬用タイヤやチェーンを過信しすぎるのは危険!
バイクにも冬用のスタッドレス(スノー)タイヤやチェーンがありますが、これらは万能ではありません。
もちろん、普通のタイヤで雪道や凍結路を走るよりは安心でしょう。
ただ、普通に考えたら不安定な二輪のバイクは、雪道や路面凍結との相性は最悪です。
ちょっとしたブレーキやハンドル操作で簡単に滑ります。また、スリップすると言う事は、転倒に直結すると言う事です。
最悪、大きな事故につながる可能性もあると言うことは認識しておくべきでしょう。
そのため、スタッドレスやタイヤチェーン、もしくはスパイクタイヤを履いたとしても、充分運転には注意する必要があります。
また、どうしても必要な時や、明確な目的があるとき以外は「乗らない」と言うのも賢明な選択かもしれません。