バイクをヤフオクなど個人売買で購入するときに、「予備検査付き」「予備検渡し」というバイクがたくさん出品されています。
この、予備検査付きとは、どのような状態のバイクなのでしょうか?
また、予備検査付きのバイクを購入したあとの手続き方法や、予備検査の通し方を知りたいという人もいるでしょう。
そのため、ここでは
など、バイクの予備検査(予備車検)について詳しく解説しています。
バイクの予備検査とは何?
251㏄以上のバイクの場合には、車検があります。
新車の場合には3年後、中古車の場合には2年に1度が車検を受けなくてはならないことは、多くの人が知っているでしょう。
通常、バイクの車検を通すと、次回車検満了日までの車検証とナンバープレートが交付されます。
(※すでにナンバーが付いているバイクの継続検査(継続車検)の時は、新しい車検証のみ。)
これに対して、予備検査というのは「ナンバープレートのないバイクを、車検で行われる保安基準の検査だけ通しておく」ことです。
言い換えると、
が「予備検査付き」ということですね。
もし、ヤフオクなどで「予備検査付き(予備車検付き)」のバイクを購入した場合には、車検(検査)は合格しているので、バイクを持ち込むことなく、書類上の登録だけを行えば良いということになります。
登録さえ終われば、その時点から2年間有効の車検証が発行されるというわけです。
予備検査付きのバイクを買った時の登録方法
では、予備検査付きのバイクを購入した場合、その後の手続きはどのようにしたら良いのでしょうか。
予備検査に通っている(予備検査が付いている)バイクは、車検証の代わりに「自動車予備検査証」という書類が交付されています。
そのため、予備検査付きのバイクを購入すると、「自動車予備検査証」を一緒に受け取るはずです。
保安基準の検査には合格しているので、予備検査証をもとに登録手続きだけすれば良いということですね。
では、具体的な手続き方法を解説していきましょう。(ここでは、個人売買で購入者が登録手続きを行う前提で解説しています)
予備検査付きのバイクの登録場所
登録は、自分の住民票登録がある市区町村を管轄する運輸支局(陸運局)で行います。
管轄の運輸支局は、国土交通省のホームページで確認が可能です
参考≫国土交通省
登録に必要な書類
予備検査済のバイクを登録する場合に必要な書類は以下の通りです。
売主から受け取る書類
自分で用意する書類
運輸支局(陸運局)で入手する書類
予備検査付きのバイクは、これらの書類を用意して、書類だけの手続きで登録が可能です。
運輸支局(陸運局)に行き、書類の入手や自賠責・重量税の支払い(印紙を購入)、書類の提出を順番に行えば車検証とナンバーが交付されます。
窓口の場所などは掲示もされていますし、わからない点があれば窓口の人に聞けば教えてくれます。
慣れない手続きですが、難しい手続きではないのでそれほど心配はいりません。
予備検査付きのバイクを買う時の注意点
個人売買で予備検査付きのバイクを買う時には、いくつかの注意点もあります。
初めて買う時に知っておくべきことをまとめています。
自賠責保険や重量税は自分で払う必要がある。
予備検査付きで検査には合格していても、正式に車検に通っているわけではありません。
そのため、
は登録時に払う必要があります。また、登録に際しても購入が必要な書類や、ナンバーの交付費用も掛かります。
全部で20,000円弱くらいは掛かることは認識しておきましょう。
予備検査証は有効期限がある
予備検査は通してから3ヵ月の有効期限があります。
この期限内に登録ができなければ、もう一度検査をしなくてはなりません。(せっかくの検査が無駄になってしまう)
ヤフオクなどで出品されている予備検査付きバイクは、落札してから予備検査を取るとは限りません。
すでに予備検査を取っているバイクの場合は、残りの有効期限が1~2週間しかないという可能性もあるということです。
そのため、予備検査付きのバイクを買うときは
この2つが重要です。
「検査に通っている=整備済み」ではない
予備検査付きのバイクの場合には、車検を受ける必要がありません(登録のみでOK)
ただ、検査に合格していても、整備が全くされてないバイクという場合もあります。
車検はあくまでも「保安基準に適合しているか」をチェックする検査です。
法定点検などの整備がきちんとされている事とは別問題というわけです。
極端な話ですが、オイル交換すらされていないバイクでも、車検は通ってしまうのです。
そのため、予備検査付きのバイクでも、バイクの状態や整備状況はしっかりと確認しましょう。
関連記事≫個人売買でバイクを買う時の注意点
バイクの予備検査を取りたいときの手続き方法
ここまでは、「予備検査付きのバイクを購入した時」の手続きについてでしたが、ここからは「予備検査を通すときの手続き方法」について解説していきます。
基本的には、予備検査を通すということは「車検を通す」こととほとんど一緒です。
予備検査を受けることができるバイク
まず初めに、予備検査を受けることができるバイクは
です。
②、③の事例は少ないと思いますので、ここでは、①の場合を前提に解説をしています。(ご了承ください。)
また、中古車でもナンバー返納(一時抹消)がされていないバイクは、予備検査を受けることができません。
どうしても予備検査を受けたい場合には、初めに廃車(一時抹消)をしておく必要があります。
予備検査を通す場所と予約について
予備検査を通す場合には、事前に予約が必要になります。
予約を取るには、「自動車検査インターネット予約システム」を利用します。
予約方法に関しては、ユーザー車検を受ける時と流れは一緒になりますので、下記の記事を参考にしてみて下さい。(項目を「予備車検」にするだけの違い)
関連記事≫ユーザー車検の予約方法を詳しく解説!
また、予備車検の場合には、全国どこの運輸支局等(車検場)でも受けることができます。
予備車検を受けるのに必要な書類
予備車検を通すのに必要な書類は、以下の通りです。
です。
事前に用意しておくのは、自動車検査証返納証明書(廃車証のこと)と譲渡証明書です。
譲渡証明書は、自動車検査証返納証明書の名義人とは別の名義で予備検査を受ける場合に必要です。
あとは、運輸支局(陸運局)現地で入手する書類になります。
予備検査の予約をした日時に準備をして車検場へ行き、検査を受けて合格すれば「自動車予備検査証」が交付されます。
また、当然ですが、バイクが保安基準に適合していなければ予備検査に通りません。
検査項目は通常の車検と同じですので、保安基準不適合のカスタム車や整備不良のないようにしておく必要があります。
詳しい検査の項目や手順については、以下の記事も参考にしてみて下さい。
関連記事≫バイクの車検でチェックされる検査項目は?
関連記事≫初めてのユーザー車検
なお、検査を受けるには当然バイクを持ちこまなくてはなりません。
ナンバーがないバイクで公道を走行することはできませんので、トラックなどで積載して持ち込むか、仮ナンバーを取得する必要があります。
仮ナンバーを取得する場合には、運航期間中の自賠責保険の加入が必要になりますので、注意してください。
関連記事≫バイクの仮ナンバーの借り方は?
また、バイクの予備検査を受ける場合の検査手数料は2,000円です。
当日車検場で印紙と証紙を購入して払う形になります。
まとめ
一般的には、予備検査を通したり、予備検査付きのバイクを購入するのは個人売買の場合が多いと思います。
個人売買の場合には、売主も買主もトラブルにならないようにする事が重要です。
書類のやり取りや、バイクの状態(現車確認)など、こまめなやり取りをして揉めないように気を付けてください。
また、完成検査修了証の有効期限が切れているバイクの予備検査、海外から持ってきた旧車などの輸入新規登録の予備検査の場合には、若干書類や流れが異なります。
ここでは廃車済の中古バイクの予備検査を前提にしていますので、ご了承ください。