バイクの「足つき」を良くする方法のひとつが「あんこ抜き」。
昔から良く知られる手法ですが、「あんこ抜きって何?」
と言う人も居ると思います。
簡単に言うと、シートのスポンジを削って足つきを良くする手法のことを言います。(見た目を変える目的で行うケースもあります。)
また、今乗っているバイクの足つきが悪くて、あんこ抜きをやってみたいと言う人も居るでしょう。
そのため、ここでは
などについて解説しています。
バイクのあんこ抜きとは?
冒頭でも触れたとおり、「あんこ抜き」とはバイクのシートのスポンジを削ってシート高を下げる事を言います。
バイクに跨った時の足つきが悪いと「ふらつき」や「立ちごけ」の原因になるため、主に足つき性向上のために行う手法。
あんこ抜きという呼称は、シートのスポンジを削る様子を饅頭の餡子(あんこ)を抜くことに例えたのが由来とされています。
また、あんこ抜きをすることでシートの形状が変わるため、 ドレスアップ目的で行うこともあります。
あんこ抜きの大まかな工程は
と言う流れ。
作業自体はそれほど難しくはないので、自分で作業する事もできます。
ただ、綺麗に仕上げるにはコツも必要なため、仕上がりを気にする場合にはプロの業者に任せたり、経験のある人にお願いする方が良いと言えるでしょう。
あんこ抜きの効果は?
あんこ抜きでシートを削る場合、1~3センチほど削るのが一般的です。
「たった1~3センチ?」と言うような印象を受けるかも知れませんが、数センチ変わるだけでも体感はかなり変わると言えます。
また、足つき重視の場合には、座る面だけでなくサイドも削る事で効果も高まります。
もちろん、あんこ抜きをする前の足つき性にもよりますが、効果としてはかなり実感できると言えるでしょう。
「あんこ抜き」ではなく「あんこ盛り」もある
あんこ抜きの逆で「あんこ盛り」と言うものもあります。
これはシートを削るのではなく、シートスポンジの厚みを増やして、シート高を高くする手法。
また、長時間のツーリングでお尻が痛くなると言う人の為に、ゲルザブ(ゲル状のクッション材)をシートに埋め込むという手法もあります。
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あんこ抜きの業者の選び方とおすすめ
あんこ抜きを業者に依頼する場合には、専門のシート業者にお願いするのが一般的です。
ネットで検索すれば、たくさんの「シート張替え業者」や「カスタムシート」の業者が出てきます。
ただ、どこの業者を選ぶかは非常に重要と言えます。
基本的には
を選ぶのが良いでしょう。
最近はシート単体を送って、ネットや電話でオーダーできる業者も非常に多いです。
もちろんそれでも良いのですが、やはり直接相談しながら依頼できる方が安心と言えるでしょう。
信頼性ももちろんですが、色々アドバイスをもらえるのも直接訪問するメリットです。
また、表皮を変えたり、パイピングの色を変えたりカスタムができる業者も多いので、尚更打ち合わせをしながらオーダーできると良いと言えます。
もし、どうしても近くに業者が無い場合には、丸直(MARUNAO)さんがおすすめ。
シート張替えやカスタムの老舗で、実績も充分の会社です。
バイクショップに相談するのもあり
もし、行きつけのバイクショップがあるなら相談してみるのもおすすめです。
バイク屋さんなら、だいたい付き合いのあるシート屋があるはずです。
普段行きつけのバクショップの取引先なら安心と言えます。
ただ、バイク屋さんを通すと、多少なりとも中間マージンが掛かる場合もあるのは認識しておきましょう。(中にはマージンなしで受けてくれるショップもあるかも知れませんが。)
また、バイク屋に相談することのメリットとしては、「あんこ抜き」以外の提案をしてくれ可能性もあるということ。
もし、足つきを改善したいと言う場合には、あんこ抜き以外にも方法があります。
メーカーからローシートが販売されているかも知れませんし、サスペンションの調整で対応できるかも知れません。
そのため、足つきを何とかしたい・・・と言う場合には、あんこ抜きに決めつけないで他の方法も検討してみるのもおすすめです。
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あんこ抜きに掛かる料金っていくらくらい?
あんこ抜きを業者にお願いする場合、どれくらいの費用が掛かるのでしょうか。
あくまでも一般的な相場ですが
が「あんこ抜き」に掛かる費用と言えます。
もちろん、依頼する業者によって価格差はありますが、価格差のメインはシートのサイズです。
一般的には、サイズが大きくなれば掛かる費用も高くなります。
シングルシートよりもダブルシートの方が高くなりますし、それよりもビッグスクーターなどの大型シートの方が高くなると言うわけですね。
また、
などでも変わってきます。
単純なあんこ抜きだけでなく、カスタムを追加すれば、その分費用も掛かると言うわけですね。
あんこ抜きにデメリットはある?
足つきを良くするためには効果的なあんこ抜きですが、デメリットもあります。
具体的には
と言うことです。
あんこ抜きの場合、シートの中のウレタン(スポンジ)を削ってしまいます。そのため、一度あんこ抜きをしてしまうと、元に戻すことができないと言うわけですね。
もちろん、前述の「あんこ盛り」でシート高を高くすることは可能ですが、厳密には元通りのシートになる事はありません。
また、あんこ抜きをすることで、乗った時の座り心地や、運転時の感覚の変化を感じる事も多いです。
慣れてしまえば気にならない事も多いのですが、運転時のポジションなども変わりますので「あんこの抜きすぎ」には注意が必要です。
特に、自分であんこ抜きをする時には「削りすぎ」は良くある失敗のひとつと言えます。
あんこ抜きを自分でやる方法
前述の通り、シートのあんこ抜きは自分で行う事も可能です。
手順としては
という手順です。
ヤスリとハンドタッカー(針も)だけは用意しておきましょう。
スポンジを削る時には、削りすぎないように事前に削る場所をマジックなどでマーキングしておくようにします。
足着きを良くしたい場合には、座面だけでなくサイド面の角も削ると効果的です(やりすぎ注意)。
また、削る時には鉄工ヤスリ(木工ヤスリ)などを使って少しずつ削るようにします。
糸鋸やカッターで一気にそぎ落としていくと早いのですが「削りすぎ」になりがち。
そのため、面倒でも途中で座って様子を見ながら、少しずつ削りましょう。
仕上げには、100番程度の紙やすりで削ると綺麗に仕上がります。
また、表皮をかぶせる前に防水をしておかないと、雨の時にスポンジの中まで染みてしまいます。
ラップなどをしっかり巻いて防水しておきます。
最後の難関が、表皮をかぶせる作業。
ハンドタッカーで仮止めをしながら、皺が出ないように表皮を伸ばしながら止めていくのがポイントなのですが・・・慣れてない場合や、削りすぎるとどうしても皺が出てしまいます。
そのため、綺麗な仕上がりにこだわるなら、経験者や業者に依頼するのをおすすめします。
まとめ
あんこ抜きは「足つき」を良くするほかにも、シートの形状を変えるドレスアップ目的で行うケースもあります。
ただ、「足つき改善」が目的であれば、あんこ抜き以外にも方法がある事は知っておくと良いと思います。
もちろん、あんこ抜きも効果的なのですが、もとのシートには戻すことができません。
そのため、他の方法も検討してみるのも良いと思いますし、バクショップに相談してみるのもおすすめです。