バイクのエンジンをキックで掛けている光景はカッコ良いですよね。
また、カッコよさだけではなく、急なセルの故障やバッテリー上がりの時には「キックスターター」が付いていると非常に便利です。
そのため、バイクを選ぶときには「キック付き」の車種を選ぶと言う人も少なくありません。
ただ、最近はキック付きのバイクが少なくなってきているのも事実です。
ここでは
などについて解説しています。
キックスターターの取付(後付け)は可能?
最近のバイクは、基本的にはセルフ始動(セル始動)のバイクが大半です。
詳細は後述しますが、キックが純正で付いているのは、現行車では小排気量の原付とSR400くらいでしょう。
では、セルだけしかないバイクにキックの後付けは可能なのでしょうか?
結論から言うと、車種によっては後付けも可能です。
逆を言えば、車種によってはキックの後付けはできないと言うことになります。
後付けが可能なバイクとは?
では、後付けができる車種はどんなバイク?と言うことになりますよね。
これは、キックスターターのキットが販売されているバイクと言うことになります。
昔のバイクは、純正オプションとしてキックスターターキットが販売されているバイクもありました。
例えば、セロー225や、Dトラッカー/KLX250など。W400とかにもあったと思います(適合年式もあり。)
また、純正品ではなくても、社外品でキックキットが販売されている車種もあります。
エンデュランスさんがPCX用やLEAD用で販売していました。
それぞれ、現在も販売されていて入手ができるかは調べる必要がありますが・・・。
それから、多いケースではハーレーのキックキット。
これは社外品で入手することができます。
もちろんこれにも、適合車種や年式もありますが、ハーレーにキックキットを付けるのは人気のカスタムのひとつです。
まとめると、後付けのキックキットが入手できるバイクであれば、後付けも可能と言うことですね。
キックスターターの取付け費用はいくらくらい?
もし、キックキットが入手できたとすると、取付にはどれくらいの費用が掛かるのでしょう。
気になるところですよね。
これもピンキリなのですが、例えばエンデュランスさんから販売されていたPCXのキックキット。
これはパーツ代が20,000円前後。キックの部品が組み込まれているクランクケース一体のものでした。
多少カウルの加工が必要でしたが、作業内容としては比較的軽く、工賃は5,000円~10,000円くらいでできる作業です。
そのため、30,000円弱で取り付けが可能な事が一般的です。
一方、ハーレーのキックキット。
ハーレーはショベルエンジンでもキックが付いていない車種もあります。エボエンジンには純正でキック付きの車種は無かったはずです。
このエボにキックを付けるのは人気のカスタムのひとつですね。
ただ、キックキットだけでも5~10万円前後するのが普通。さらにミッションの分解作業も必要になるので作業も大変です。場合によっては、マフラーの取り回し変更も必要になることも。
そのため、ハーレーのキックキット取付の場合には20万円~という事も珍しくありません。
車種と部品代(キックキット)の価格によってかなり差が出ると言うことですね。
もともとキックスターターが付いている車種は?
後から付けられるバイクが限られているのであれば、最初からキック付きのバイクを購入するのもひとつの方法です。
ただ、前述の通り、キックスターターが備えてあるバイクは、年々減ってきているのが現状です。
2019年の現行モデル(国産メーカー、公道走行可能モデルに限る)で調べると、以下の車種だけになっています。
メーカー | 車種 | 始動方式 |
ホンダ | ジャイロX/キャノピー | セル・キック併設 |
ベンリィ/ベンリィ110 | セル・キック併設 | |
DUNK | セル・キック併設 | |
タクト/タクトベーシック | セル・キック併設 | |
ジョルノ | セル・キック併設 | |
クロスカブ50/110 | セル・キック併設 | |
スーパーカブ50/110 | セル・キック併設 | |
Dio110 | セル・キック併設 | |
ヤマハ | SR400 | キック式 |
ビーノ | セル・キック併設 | |
JOG/JOG DX | セル・キック併設 | |
GEAR | セル・キック併設 | |
スズキ | アドレス110/125 | セル・キック併設 |
アドレスV50 | セル・キック併設 | |
レッツ/レッツバスケット | セル・キック併設 |
125㏄クラスの原付2種スクーターでも、最近はセルのみのバイクも多いですね。
モンキー125や、新型のスーパーカブC125もセル始動のみになっていました・・・。
そんな中、SR400は今でもキックオンリー。
個人的には、SRはずっとキックだけで行って欲しいですね。
中古ならキック付きのバイクもまだまだ購入が可能!
現行モデルでは、キック付きのバイクはかなり限られてしまっています。
ただ、中古ならまだ購入は可能でしょう。
特に、古いバイクはキックが付いているバイクも非常に多いです。それこそ旧車と呼ばれるような年代のバイクなら、ほぼキック付き?と言っても良いのではないでしょうか。
CB750Four、GS750、Z1000MK-Ⅱ・・・ナナハンやリッターバイクでもキックが付いているのが普通でしたね。
ただ、80年代に入ると、徐々にセルのみのバイクが増えていったと記憶しています。
ただ、比較的最近(?)の年式でも、キック付きのバイクはまだまだ購入は可能です。
国産メーカーで代表的な車種をいくつか紹介しておきましょう。下記はまだ購入がしやすい「キック付き」のバイクではないでしょうか。
ただ、モデル年式によってはキックが無いモデルもあるので注意して下さい。
あとは、2サイクルエンジンの中古バイク。
2サイクルのバイクはキック付きの車種が非常に多いですね。
2サイクルにキックが多い理由は?
少し余談にはなってしまいますが、なぜ2サイクルにはキックスタートが多いのでしょうか。
いくつかの理由がありますが
と言うような理由があったと言われています。
4サイクルだと、排気量が大きくなるとキック始動も大変になってきますが、2サイクルだと同じ排気量でもかなり軽くキックができるのです。
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また、軽量化の意味合いも大きく、2ストレプリカなどはセルが付いたのはかなり後期のモデルだったと思います。
そのため、特にレースに使用されるような2サイクルのバイクは、セルよりもキックが好まれたと言うことです。
まとめ
バイクの性能はどんどん向上してきています。
それに伴い、キックスタートが備わるバイクも少なくなってきています。
実際に、今でもキック付きの小排気量バイクでも、使った事がないと言う人は多いのではないでしょうか。
残念ですが、いつかは無くなってしまう装置なのかも知れませんね。
ただ、個人的にはキックスタートは大好きですし、魅力も非常に感じます。SRは最後の砦のような感じになっていますが、これからも拘って欲しいと思います・・・。