バイクのチェーンの注油と清掃の方法は?頻度はどれくらい?

バイクのチェーンの注油と清掃の方法は?頻度はどれくらい?お役立ち情報

バイクのドライブチェーンは、エンジンの動力をリアタイヤに伝える重要なパーツです。

そのため、チェーンのメンテナンスを疎かにすると、バイク本来の性能が損なわれるとも言えます。

では、チェーンのメンテナンスは何をすれば良いのでしょう。

いくつかありますが、基本のチェーンメンテナンスが「清掃」「注油」です。

ここでは、バイクのチェーンの

  • 清掃と注油の頻度
  • 清掃と注油のやり方
  • 必要な道具
  • 清掃や注油で注意しなくてはならない事

などについて詳しく解説しています。

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メンテの前にシールチェーンかノンシールかを確認する

バイクのチェーンをメンテナンスする前には、チェーンの種類について知っておく必要があります。

なぜなら、チェーンの種類によってメンテナンスの方法や道具が変わってくるからです。

まずは、自分のバイクのチェーンについて知っておきましょう。

バイクのドライブチェーンには大きく2つの種類があります。

  • シールチェーン
  • ノンシールチェーン

です。

シールチェーンは、チェーンのピンとブッシュという部品の動きをグリスで潤滑しています。

そのグリスが流れ出ないように「シールリング(Oリング)」で蓋をしている仕組みのチェーンで、250㏄以上のバイクに良く使用されています。

チェーンのプレートの隙間を見てみると、チェーンシールの場合には、ゴムのパッキンのようなものが挟まっているのがわかります。

これがシールリングです。

このシールリングがあるチェーンが「シールチェーン」と言う訳ですね。

一方、シールリングがないチェーンがノンシールチェーン

ミニバイクや、レース車両などに良く使われるチェーンです。

それぞれの特徴をまとめると、次のようになります。

シールチェーンノンシールチェーン
・寿命が長い
・メンテの頻度が少ない
・高価
・ノンシールより重い
・フリクションロス(抵抗)が大きい
・250㏄以上で良く使われる
・寿命が短い
・メンテの頻度が多い
・安価
・シールチェーンより軽い
・フリクションロス(抵抗)が少ない
・ミニバイクやレース、競技車で
使われることが多い

自分のバイクのチェーンがどちらかわからない場合には、事前にチェックしておきましょう。

チェーンの清掃と注油に必要な道具

チェーンの清掃と注油に必要な道具

まず、チェーンのメンテナンスをする前に、必要な道具を用意します。

清掃と注油であれば、最低限次の4つが必要になります。

  • チェーンクリーナー
  • チェーンルブ(チェーンオイル)
  • ウェス
  • ブラシ(ナイロンブラシなど柔らかいもの)

です。それぞれ補足していきますね。

チェーンクリーナー

クリーナーはその名の通り、チェーンの清掃に使います。

たまに、CRC(KURE556)やパーツクリーナーで代用してしまう人が居ますが、これは避けましょう。

なぜなら、(シールチェーンの場合には)ゴム製のシールリングを痛めたり変形させてしまう事があるからです。

そのため、チェーンクリーナーは必ず専用の「シールチェーン対応」クリーナーを使うようにしましょう。

もし、ノンシールチェーンの場合であれば、一般的なパーツクリーナーでも代用できます。

また、チェーンクリーナーは遅乾性のタイプ(すぐ乾かない)の方が、使いやすいのでおすすめです。

迷ったらワコーズのチェーンクリーナーを選んでおくと良いと思います。もちろん、シールチェーン対応です。

チェーンルブ(チェーンオイル)

チェーンルブのルブはLube(潤滑油)のこと。チェーンオイルの事ですね。

ルブは、油膜を作って潤滑を良くしたり、ゴム製のシールリングの保護、いわゆる「チェーンの注油」で使います。

ルブ(オイル)を選ぶときには

  • シールチェーンにも対応か

の2点をチェックするようにしましょう。

シールチェーン対応(ゴムに影響を与えない)はクリーナーと同じですが、ポイントは「色」の方。

ルブの中には、塗布後に白くなるものも多いです。

もちろん、製品としては全く問題ないのですが、カラーチェーンやゴールドチェーンの場合には白くなって欲しくないと言う人も多いでしょう。その場合には、「透明タイプ」を選ぶのがおすすめです。

ウェス

ウェスは機械の油を拭き取ったり、汚れ・不純物などを拭くために用いる布のこと。

使い古しのタオルや、着倒してもう着ないTシャツなどでも大丈夫です。

むしろ、新品のタオルなどは、糸くずや繊維が付着してしまうので使わない方が良いでしょう。

ブラシ

清掃の時にはナイロン系のブラシを使います。

無ければ、歯ブラシでも大丈夫です。ただ、歯ブラシだと面積が小さく時間が掛かってしまうので、ひとつ用意しておくと便利です。

(チェーンクリーナーに付属している事もあります。)

また、チェーンの3面をまとめで清掃できる、AZのバイク用チェーンブラシも人気です。

メンテナンススタンド(あれば)

また、センタースタンドがないバイクの場合には、後輪を回すことができません。

少しずつバイクを動かすことで、チェーンの位置をずらしながら清掃&注油をしなくてはならないと言う事ですね。

そんな時には、メンテナンス用のスタンドがあると便利です。

メンテスタンドは高価なものも多いのですが、後輪を回すだけならローラースタンドでも平気です。

その場で後輪を回せる(チェーンの位置をずらせる)と、かなり作業が楽になります。

トレーや新聞紙など

クリーナーやオイル(ルブ)が垂れた時に、地面がアスファルトやコンクリートだと染みになることも。

垂れたケミカル剤の「受け」を用意しておきましょう。

チェーンの清掃と注油の方法

チェーンの注油をする前には、一度付着した汚れや油を除去しておくと、より効果的です。

そのため、「チェーンの清掃→注油」と言うのがスタンダードなメンテナンスの方法です。

まずはチェーンの清掃

チェーンの清掃の順序としては

  • チェーンクリーナーを吹きつける
  • 汚れが浮いたらウェスで拭き取る
  • 汚れがひどい箇所はナイロン系の柔らかいブラシでこする
  • チェーンの全体をクリーニングする

と言う流れで行います。

ブラシでこする場合には、ワイヤーブラシなどの金属ブラシでこすると、シールを痛める事があります。

そのため、ナイロンブラシなどの柔らかいブラシでこすりましょう。

また、錆がひどい時には、チェーン側面のプレート部分であれば「真鍮ブラシ」で落とす方法もあります。

関連記事バイクのチェーンは錆びていても平気?錆落としの方法

次にチェーンの注油

遅乾性のクリーナーがウェットな状態で残っていると、チェーンルブがしっかり浸透せずに流れてしまう事もあります。

そのため、チェーンの清掃を行ったら、クリーナーが綺麗に拭き取れているか確認しましょう。

しっかりと清掃、拭き取りができていれば、

  • チェーンルブ(オイル)で注油していく
  • チェーン全体の注油をする
  • ルーブが浸透するまで10分ほど置く
  • ウェスで余分なルーブを拭きとる

と言う流れで行います。 ポイントは、ルーブを吹く場所。

  • ローラーと内側プレートの間(赤矢印)
  • 内側プレートと外側プレートの間(黄矢印)

の2ヵ所を狙ってルーブ(オイル)を吹いていきます。

ローラーの表面も潤滑させたいのですが、「ローラーと内側プレートの間」を狙って吹いていけば、自然と広がって潤滑されますので大丈夫です。

清掃、注油に関しては、D.I.D(大同工業)さんの動画がシンプルで分かりやすいので、見てみてみると良いと思います。

D.I.D(大同工業)さんはバイクチェーンのTOPメーカーです。

清掃、注油するときの注意点

清掃と注油のメンテナンス自体は、それほど難しいことではありません。

ただ、いくつか注意することがあります。

エンジンを掛けたまま行わない

エンジンを掛けたままチェーンのメンテナンスを行うと、手や衣服を巻き込んで大きなけがをする恐れがあります。

メンテナンスをする時には、「必ず」エンジンが停止した状態で行うようにしましょう。

ブレーキや、タイヤにオイルが掛からないようにする

チェーンオイルを吹くときには、リアブレーキやタイヤに掛からないようにしましょう。

ブレーキ周りにオイルが掛かってしまうと、ブレーキが効かなく(効きにくく)なってしまう事があります。

また、タイヤにオイルが付着していると、スリップの原因になることも。

清掃、注油後にはタイヤやブレーキの状態を確認したうえで、走るようにしましょう。

トレーや新聞紙を用意して敷いておく

チェーンクリーナーやオイルが垂れると、地面に染みになります。

私有地ならともかく、マンションなど公共の場所の場合にはクレームになることもあります。

垂れても問題のないように、トレーや新聞紙などを用意しておいて作業をしましょう。

清掃と注油はどのくらいの頻度でやるべき?

チェーンのメンテナンス(注油)は、

走行距離 500km~1,000kmごと

に行うのが一般的です。メーカーの推奨では「500kmごとに」となっているケースが多いです。

また、500km走行していなくても

  • 雨天時の走行後
  • 洗車後
  • チェーンの油膜(潤滑)が弱くなってきた

このような時には、メンテナンス(注油)をするようにしましょう。

チェーンのメンテナンスをしないとどうなる?

チェーンのメンテナンスをしないとどうなる?

チェーンのメンテナンスをしないと、どのような影響が出るのでしょうか。

チェーンは、エンジンの動力をリアタイヤに伝える役目がありますので、スムーズに動くことが大前提です。

しかしながら、メンテナンスを怠ることで、潤滑不足、著しい摩耗、錆や固着によるフリクションロス(抵抗が増える)の状態になってしまいます。

結果的に

  • 操作性・乗り心地が悪くなる
  • 燃費が悪くなる
  • 騒音・異音がでる
  • 錆びや固着がひどくなる(寿命が短くなる)
  • 最悪、チェーンが切れて事故につながる

と言うような現象につながってしまいます。

そのため、定期的なメンテナンスが必要と言う訳ですね。

清掃と注油以外にもメンテナンスは必要?

チェーンの適切なたるみ

バイクのチェーンメンテナンスで、「清掃&注油」と同じくらい重要なのが、「チェーン調整」です。

通常、チェーンの張りは適度な「遊び(たるみ)」がある状態です。

ギチギチに張っていてもダメですし、ダルダルに緩んでいてもダメと言う事です。

適度な「張り」は上下の遊びが25mm~35mmと言われています。

(※車種ごとに若干の違いもありますので、サービスマニュアルなどで確認することをおすすめします)

この遊び(たるみ)は、バイクを走らせている内に、大きくなってくるのが普通です。

だいたい、1,000km~2,000kmに一度が調整の目安と言われていますが、「清掃&注油」をする時には、併せてチェーンの遊びも確認する癖をつけると良いでしょう。

まとめ

  • 雨天走行後や、500km~1,000kmに一度は注油すると良い
  • ケミカル類はシールチェーン対応なのか確認す
  • 清掃してから注油するのが効果的
  • 清掃&注油時には、チェーンの張り(遊び)も確認すると良い

バイクのチェーンの清掃や注油は、比較的簡単なメンテナンスのひとつです。

また、チェーンというパーツは、性能面だけでなく安全面でもメンテナンスの影響が大きく出るパーツでもあります。

目視で確認がしやすい場所ですので、日常的にチェーンの状態を確認する癖が付くと良いでしょう。

※本記事は2019年8月に記載しています。ご活用の際は、有用性を確認くださいますようお願い致します。
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