昨今ではバイクにもETC車載器が搭載されているのが一般的になってきました。
ETCがあると、料金所をスムーズに通過することができる以外にも、高速道路の割引やスマートICが利用できるなど、メリットも色々あります。
しかしながら、いざETC車載器を自分のバイクに搭載しようとすると、色々な種類がある事に気付きます。
一体型や分離型(別体型)、最近ではETC2.0という言葉も良く聞くようになりました。
それぞれの違いやメリットがわからないという人も多いのではないでしょうか?
ここではバイクのETCの種類や選び方について、また厳選したおすすめの車載器を4つ紹介しています。
そもそもバイクにETCを付けるメリットは?
この記事をお読みの方は、すでにバイクにETC車載器を付けようと考えている方がほとんどだと思います。
ETCにメリットを感じているのだと思いますが、もしかしたら気付いていないメリットもあるかもしれませんので、簡単にまとめてみましょう。
料金所がスムーズに通過できる
バイクで高速に乗ったことがある人ならば共感できると思うのですが、高速での現金払いは非常に面倒です。
バイクの場合には特に、グローブを脱いだり、お財布を取り出したり、もしくは発券機から出てきた通行券を無くさないようにしまったりと、手間が掛かります。
そんなことをしている時に、後ろに待っている車のプレッシャーを感じた事のある人は沢山いるでしょう。 ETCならスムーズに通過できますので、高速に乗るたびにETCさえあれば・・・と思う事も少なくないでしょう。
高速道路料金が安くなる
頻繁に高速道路を利用してツーリングに行く人であれば、高速料金も馬鹿になりません。
ETCの場合には、土日や夜間の割引制度がありますので、タイミングによってはかなりの節約が可能です。
もちろん、走行距離が長くなればなるほどお得になります。
また、NEXCOが定期的に行っているツーリングプランなどの高速乗り放題プランなどは、ETC搭載車限定になりますので、そもそもETCが無いと利用できません
※2019年のツーリングプランに興味がある方はこの記事も参考にしてみてください
スマートICが利用できる
スマートインターチェンジは、高速の本線や、サービスエリア、パーキングエリアからETC搭載車限定で乗り降りができるようになっているインターチェンジです。
ETCしか通過ができないので、本当は目的地に一番近い出口でも、スマートICであったばっかりに遠回りして高速を降りたという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。
良く聞くETC2.0とは何?
さて、いよいよETCを選ぶ段階になった時に、最初に迷うのが「ETC2.0」です。そもそも、このETC2.0は今までのETCと何が違うのでしょうか?
一言でいうと、今までのETCの進化版です。
今までのETCは高速の料金をスムーズに収受することが目的でしたが、このETC2.0は料金収受だけでなく、「ITSスポット」と言われる通信アンテナと「ETC2.0」、「カーナビ」などが双方向通信をすることで色々なサービスが実現されます。
たとえば、渋滞や事故、災害などがあった時の回避情報や運転支援、ルート選択が今まで以上に広範囲で精度の高い情報として提供されます。
また、高速の一時退避が可能になり、事故渋滞の時やガソリンが無くなりそうな場合に、一旦高速を降りてからまた戻っても、連続走行とみなすことができるようになります。(今後の予定で、現在は試験中)
更に、都市圏の環状線など多数のルートがある場合には目的地までに複数のルート選択が可能です。渋滞回避のために迂回ルートを通った場合には、割引きが適用されるようになります(今後の予定)
このように、ETC2.0は「賢い料金」といわれ、状況に応じて適正な料金体系を適用してくれるようになる予定です。
また、すでに、圏央道にはETC2.0に限り割引き制度もスタートしています。
ただ、現時点では今後のサービス予定という面も多く、特にバイクに関してはカーナビとの連動ができません。
そのため、ETC2.0の恩恵は少ないのが現状です。
しかしながら、今後もサービスの拡充がされていくのは間違いなく、スマホとの連動などが可能になってくるはずですので、バイクでもETC2.0がスタンダードになっていくでしょう。
もちろん、ETC2.0の車載器の方が価格は高いですが、長期的に見たらETC2.0を選択することをおすすめします。
バイクのETCの種類
ETCには2つの種類があります。アンテナが本体と別になっている分離型(別体型)と一緒になっている一体型です。
アンテナ一体型ETC
ETC本体とアンテナが一緒になっているのが一体型ETCです。2ピースETCとも呼ばれています。
バイクの一体式ETCはフロントに付けなくてはならないので、ハンドル周りに装着する必要があります。カードの抜き差しが楽な事と、取り付ける車種を選ばないことはメリットです。また、配線の取り回しが楽なため、工賃が安くなるケースが多いです。
一方、盗難に気を付けなくてはならない事や、ハンドル周りの見た目がイマイチなのがデメリットでしょう。
アンテナ分離型(別体型)ETC
分離型は、ETCの本体とアンテナ、インジゲーターが別々になっているために、3ピースETCとも呼ばれます。
アンテナとインジゲーターだけがフロントに付くので、ハンドル周りの見た目がすっきりとすることはメリットでしょう。ただ、配線の取り回しが複雑になるので、取付工賃が一体式よりも高くなります。
分離型のETCは、一般的にはシート下のスペースなどに装着をしますが、シート下にスペースが無い場合などに、最近は専用ケースを利用している人も増えてきました。
バイクのETCの選び方
防水・防塵性能をチェックする
バイクの場合には車と違って雨風にさらされるケースも少なくありません。基本的に、バイク用のETCは防水・防塵性能は兼ね備えてはいるのですが、多少なりとも差があるのは事実です。
雨の場合には乗らないという人であれば気にする必要はありませんが、ツーリングに行く機会が多い人や、一体型を選び、濡れやすい場合には防水・防塵性能もチェックしましょう
耐振動性をチェックする
バイク用ETCの故障の原因のひとつがバイク特有の振動です。二輪車用ETCの場合には、「自動車部品振動試験方法」で20Gというランクが最高ランクなので、この基準をクリアしているETCなら特に安心です。
カードの挿入方式をチェックする
カードの挿入方法にスライド式か、開閉式かの2種類があります。
本体にカードを装着する時に、車と同じようなスライド式だと抜き差しが非常に楽です。本体も薄くなる傾向にありますので、コンパクトです。ただ、埃や水が入り込みやすいのは間違いありませんので、併せて防塵防水性能をチェックするがあります。
一方で、パカパカと本体が開いてカードを挟み込む開閉タイプは、カードの抜き差しは手間が掛かります。しかしながら、防塵防水の安心度は開閉タイプの方が上でしょう。 また、カードの抜き差しをする時に、開くスペースがあるかのチェックはするようにしましょう。
大きさをチェック
車と違って、バイクの場合には大きさも重要な要素です。特に、一体型を選ぶ場合にはハンドル周りに目立つ形で搭載されますので、コンパクトな方が良いでしょう。
また、分離型でもシート下に搭載する場合には、しっかりとスペースに収まるかのチェックは必要です。
おすすめのバイク用ETC4選!
バイク用のETCのメーカーは「ミツバサンコーワ」「日本無線」の2社しかありません。
そのため、それほど選択肢があるわけではないのですが、おすすめのETCを4つご紹介します。
これを選んでおけば間違いないハイスペック2機種
これからのETCサービスに対応できる「ETC2.0」で、且つ防水防塵、耐震面で高い基準をクリアしているハイスペックな2機種です。
これからETCを付けて活用していこうとしている人は、この2機種のどちらかを選べば間違いないでしょう。
①二輪車用ETC2.0車載器 JRM-21
日本無線:アンテナ分離型
車載器本体、アンテナ、インジケータのすべてがIP66/IP67という高い防水性能で、防塵に関してもIP6Xという最高ランクをクリアした、堅牢なバイク用ETCです。
しかも、ETC2.0対応機種なので、安心して長く使用できます。
また、カード挿入は開閉式ですが、大型シールド・ロック採用でグローブをしたままでも楽な設計になっています。
本体価格23,800円(税別)
②二輪車用ETC2.0車載器 MSC-BE700E
ミツバサンコーワ:アンテナ分離型
こちらのミツバのETC2.0はカード挿入がスライド式のタイプです。それでも防水・防塵でIP68/IP66 という高い基準をクリアしていますので安心です。また、振動に対しても20G 耐震をクリアしていますので、振動の大きなバイクなどには非常におすすめです!
本体価格23,500円(税別)
分離型のETCを選びたい人へおすすめ
ETCは付けたいけど、ETC2.0でなくても良い。でも、バイクの見た目を考えると、アンテナ分離型を選びたい!というひとへおすすめのETCです。
③二輪車用ETC車載器 MSC-BE51W
ミツバサンコーワ:アンテナ分離型
カード挿入方法はスライド式で、防水防塵はの規格はIP55と充分な性能を保っています。また、耐震規格も20Gクリアと安心して使用できるETCです。
本体価格18,500円(税別)
できるだけ安価にETCを付けたい人におすすめ
安価に取付をしたい場合には、工賃の安いアンテナ一体型のETCを選ぶと良いでしょう。
④二輪車用ETC車載器 JRM-12
日本無線:アンテナ一体型
カード挿入方式は開閉式です。アンテナ一体式なので、取付工賃も分離型に比べると安く抑えられます。
安価に抑えると言っても、製品としては充分な性能は兼ね備えています。もちろん、ハイスペックモデルと比較すると劣るのは否めませんが、防水・防塵規格もJIS D0203-S2というJIS規格をクリアしています。
本体価格19,000円(税別)
ETC車載器はどこで買うの?
ETC車載器の選び方やおすすめの機種について説明してきましたが、ここでふと疑問に事はありませんでしょうか?
そうです、ETC車載器の種類はなんとなく理解したけど、どこで買うの?という事です。
また、バイクのETCは、車載器を買って終わりではありません。取り付けやセットアップも必要になります。
そこで、欲しいETC車載器が決まったら、全国の『二輪車ETC2.0車載器セットアップ店』に行きましょう。全国のバイクショップやバイク用品店などが、「正規の販売・セットアップ店」として登録されています。
良く、ヤフオクなどで中古が販売されていたり、正規のお店でなくてもセットアップをしてくれたりしますが、おすすめしません。何か不具合があったり、故障の時などの保証が受けられなかったりするためです。
ETC車載器の購入や、セットアップは正規の取扱店でお願いしましょう。
また、本体価格のほかにも、取付工賃やセットアップ費用、取付に必要なステー(部品)の費用も掛かる事は認識おきましょう。
なお、現在ETCの助成金キャンペーンも実施中です。こちらの助成金を適用すると1万円引きでETCを購入できますので、是非活用してみて下さい。
まとめ
- やっぱりバイクにもETCがあったほうが便利
- これから付けるならETC2.0を選んでおいた方が良い
- 分離型は見た目がすっきり、盗難に強い
- 一体型は工賃が安い、カードの取り扱いが楽
- 購入・セットアップは正規店で行う
- 助成金キャンペーンを利用しよう!
いかがだったでしょうか?
ETCを付けて、今まで料金所でいちいち停まっていた不便が無くなった時には、ちょっと感動するかも知れませんね。
また、バイクにETCが付くと、ツーリングに出かけたくなりますね。ETCが付いていると、高速料金が安くなりますが、こんな乗り放題キャンペーンの恩恵もあります。
是非、ETCを付けてバイクライフを楽しんでください!