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倒立フォークとは?正立との違いやメリットをわかりやすく解説

お役立ち情報
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バイクのフロントフォークに「倒立フォーク」と言うものがあります。

良く、倒立フォークが採用されていると「凄い!」と言う人も多いですが

「倒立フォークって何?」
「倒立フォークだと何が凄いの?」

と疑問に思う人も居ると思います。

そのため、ここでは

  • バイクの倒立フォークとは何か?
  • 倒立フォークのメリットや正立フォークとの違い
  • 倒立フォークのデメリット

などについて、バイク初心者の人向けに、できるだけわかりやすく解説しています。

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バイクの倒立フォークって何?

バイクのフロントフォークには

  • 走行時にタイヤを支える
  • 走行時の衝撃を吸収する

という大事な役割があります。

タイヤを支えるのと言うのは、見たままです。

一方、衝撃吸収においては、凸凹の路面を走行した時やブレーキングの時に、フロントフォークが「ググッ」と沈んでサスペンションの役割を果たしていると言うわけですね。

現在のバイクの多くはテレスコピック方式と呼ばれるフロントフォークが主流。

テレスコープ(望遠鏡)の筒のように、2重のパイプが伸縮する方式です。

このテレスコピック型は、細いパイプ(インナーチューブ)と太いパイプ(アウターチューブ)を中心に構成されています。

テレスコピック型には主に、正立フォークと倒立フォークがあるのですが、

  • 細いインナーチューブが上・・・正立フォーク
  • 太いアウターチューブが上・・・倒立フォーク

です。

もともと一般的だった「正立式フォーク」の逆さまなので「倒立式フォーク」と言うわけですね。

倒立フォークは80年代にモトクロッサーに採用されたのが始まり。

フロントフォークのストロークが必要なオフロードで、倒立式が適していたと言うわけです。

その後、倒立式の性能の高さに注目が集まり、90年になってロードタイプにも採用されるようになったと言う経緯ですね。

倒立フォークのメリットとデメリット

では、倒立フォークにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

正立フォークとの比較で、メリットとデメリットの双方を説明しましょう。

倒立フォークのメリット

まずは、倒立フォークが正立フォークよりも優れている点(メリット)です。

剛性が高くなる

剛性と言うのは、曲がり・ねじりなどの力に対して歪(ゆが)まない性質のことです。

倒立フォークの場合、頑丈で太いアウターチューブ側が車体と繋がっています。

そのため、フォークの「たわみ」が発生しにくいのです。

また、

  • 地面の衝撃を受けるタイヤ側が細いインナーチューブ
  • 支える車体側が太いアウターチューブ

という構造になっている事で、フロントフォーク全体の強度が高くなります。

振動が伝わりにくい(衝撃吸収力が高い)

倒立フォークは、正立フォークに比べて「バネ下重量」が軽くなります。

バネ下重量とは、サスペンション(バネ)よりも下の部分の総重量のこと。

(テレスコピック式はアウターチューブの中にスプリングが入っています。)

バネ下重量が重いよりも、軽い方が路面の衝撃を吸収しやすくなります。

そのため正立フォークよりも衝撃吸収力や乗り心地の面で優れるとも言えるわけです。

ちなみに、ホイールを軽量化するのも車体の軽量化に加えて、バネ下重量の軽量化の効果が見込めます。

見た目がカッコいい!

一般的な人が倒立フォークに憧れるのは、これが一番のような気がします。

バイクのルックスも非常に重要ですよね。

倒立フォークと言うだけで、レーシーな感じや高級感が漂います。

低フリクションでステアリング慣性に優れる

低フリクションとは、抵抗が少なく動作が軽いと言うこと。

また、正立フォークよりもステアリング慣性に勝ると素早く曲がれると言うことです。

ただ、この辺りは書いている筆者も詳しく分かっていません・・・。

レースをやっている方やサーキットを走る方ならわかるかも知れませんね。

ちなみにこのメリットは、レース活動をしているバイクショップに聞いたら教えてくれました。

(丁寧に教えてくれたのですが、メカニズムが複雑で良く分かりませんでした・・・ほとんど物理の授業のような感じで・・・)

倒立フォークのデメリット

では、倒立フォークのデメリットは何でしょうか。

もちろん、「正立フォークに比べて」という前提ですが、マイナス面もあるのは事実です。

価格が高い

まずは、価格が高くなること。

性能面で優れる倒立フォークですが、そのぶん部品点数も多くなりますし、構造も正立フォークより複雑と言えます。

そのため、

  • バイクの販売価格
  • 修理やオーバーホール時の費用

などは正立よりも高くなります。

オイル漏れをしたときに危ない

フロントフォークのオイル漏れ。

これは正立フォークでも普通に起こる不具合です。

ただ、倒立フォークの場合、オイル漏れをするとブレーキキャリパーが直ぐそばに配置されています。

もし、ブレーキにオイルが流れてしまうと・・・ブレーキが効かない!なんて事もあり得ます。

関連記事フロントフォークのオイル漏れ!修理の方法や費用について解説

インナーチューブが傷付きやすい

倒立フォークの場合、インナーチューブ側が路面に近い位置にあります。

そのため、路面から小石の跳ね上げなどで傷が付きやすいとも言えます。

インナーチューブに傷が付くと、フォークがストロークした時にオイルシールを傷つけてしまう可能性もあると言うわけです。

事故をした時のダメージが大きい

倒立フォークは太いアウターチューブが車体と結合されており、剛性が高いというメリットがあります。

ただ、万が一事故をした時には、この剛性が仇になる事もあります。

つまり、極端な例になりますが、

  • 正立ならフロントフォークの損傷で済む
  • 倒立ならフレームまで歪んでしまう

と言うようなケースもあり得ると言うことですね。

倒立でも正立でも好きな方でOK!

あくまでも一般論ですが、倒立フォークは

  • サーキットやスポーツ走行に優れている
  • 高価である
  • 見た目がカッコいい

と言えるでしょう。

ただ、だからと言って正立フォークが劣っていると言うことは決してありません。

もちろん、レースの世界やサーキットの世界なら、10人中10人が倒立が良いと言うかも知れません。

でも、街乗りやツーリングメインでバイクに乗るならば、正立フォークの方が適しているとも言えます。

要は適材適所であり、自分の好みで選べば良いと言うことですね。

また、サスペンションの性能やバイクの構造は非常に複雑でもあります。

フロントフォークだけでなく、リアサスペションなどとのバランスによっては、十分な性能が発揮できないと言うこともあります。

その他のフロントフォーク

ちなみに、現在の主流は倒立フォークや正立フォークなどの「テレスコピック式」ですが、過去には色々なフロントサスペンション方式も採用されていました。

有名なのはリンク式と言われる方式で、

  • ガーターフォーク
  • スプリンガーフォーク
  • アールズフォーク

などがこの分類に入ります。(ハーレーやBMWなどの旧車好きの人なら知っている人も多いでしょう。)

フロントサスペンションの歴史は、色々調べてみると意外と思い白いかも知れません。

また、バイクはどんどん進化しています。

今後、テレスコピック型からどのように進化してくのかも楽しみと言えますね。

まとめ

  • 倒立フォークはテレスコピック式のひとつ
  • インナーチューブが下部、アウターチューブが上部なのが倒立フォーク
  • 一方でインナーチューブが上部に位置するのが正立フォーク
  • 倒立フォークは剛性に優れ、スポーツ走行に向いている
  • 価格面などのデメリットもある
※本記事は2019年12月に記載、2024年4月に更新しています。ご活用の際は、有用性をご確認くださいますようお願い致します。