バイクのナンバーは基本的に「白色」のナンバープレートです。
125㏄以下の原付の場合には、排気量別に黄色やピンクもありますよね。
ただ、たまに濃い緑色のナンバーを付けているバイクを見かける事があります。
この「緑ナンバー」は事業用ナンバーと言われるナンバーで、自動車運送事業を行う場合には必須のナンバーになっています。
ここでは、
等について詳しく解説しています。
バイクの緑ナンバーとは?
前述のとおり、バイクの緑ナンバーは「事業用ナンバー」と言われるナンバーです。営業ナンバーなんて呼ばれることもありますね。
通常、車でもトラックでもバイクでも、「運賃をもらって物(人)を運ぶ仕事をする場合」には、この緑ナンバーを取得する必要があります。
これは、貨物自動車運送事業法などの法律で決められています。
例えば、タクシーや運送業のトラックなどがこれに該当して、緑ナンバーを付けていますよね。
バイクで言えば、「バイク便」のバイクには緑ナンバーが付いている事も多いです。
なぜなら、「一般貨物自動車運送事業(もしくは貨物軽自動車運送事業)」に該当し、お金(運賃)をもらってモノ(人)を運んでいるからです。
そのため、基本的には緑色の事業用ナンバーを付けないと違法になってしまうのです。
(赤帽さんや佐川急便の軽バンなどの軽貨物トラックは黒いナンバーになります。)
ちなみに、農家の人がトラックで市場に野菜を搬入するようなケースは、自動車運送事業には該当しないので白ナンバーで問題ありません。
バイクの緑ナンバーの種類
126㏄以上のバイクの場合、自家用の白ナンバーでも2種類あります。
ですね。
※125㏄以下の原付になると、管轄が市区町村役所になるため、排気量によって黄色ナンバーやピンクナンバーがあります。
関連記事≫【バイクのナンバー】色や種類の違い!白に黄色にピンク、水色は?
一方で、事業用バイクの緑ナンバーにも2種類あります。
と言うようになっています。
同じ事業用の緑ナンバーでも、小型二輪(251㏄以上)か軽二輪(250㏄以下)で若干の違いがあるとうことですね。
125㏄以下には事業用(緑)ナンバーがない
また、ひとつポイントになるのが、125㏄以下のバイク(いわゆる原付1種、原付2種と言われるバイク)には、事業用ナンバーがないと言うこと。
言い換えると、「事業として運賃をもらって物を運ぶのに、125㏄以下には特に規制が無い」と言うわけです。
そのため125㏄以下のバイクは
と言うことになります。
小型特殊自動車も緑ナンバー
混同しがちなのは、小型特殊自動車の緑ナンバー。
小型特殊自動車とは、例えば、コンバインやトラクターなど。
小型特殊自動車は、市区町村役所から緑色のナンバーが交付されますが、自動車運送事業の緑ナンバーとは根本的に違うと言うことですね。
バイク便やウーバーイーツは白ナンバーでもできる?
前述の通り、運賃をもらってモノを運ぶことを生業にしている事業は、一般貨物自動車運送事業(もしくは貨物軽自動車運送事業)に該当します。
この場合には、事業用の緑ナンバーを取得することが法律で決まっています。
そのため、基本的には白ナンバーのままだと違法と言うことになってしまいます。
ただ、
であれば、白ナンバーのままでも問題ありません。
125㏄のバイクの場合は、前述の通り、現時点で規制が無いので問題ないと言うことですね。
また、有償運送許可証とは、例外的に緑ナンバーでなくても、運賃をもらって運送をおこなう事ができる許可証のこと。
運輸支局に申請が必要になります。
ただ、バイク便の場合であれば、会社が有償運送許可の申請をやってくれる事も多いです。
また、会社によっては緑ナンバーの取得が義務になっているケースもあるので、バイク便のライダーを始める場合は、事前に確認や相談をしておくと良いでしょう。
バイクの緑ナンバーのメリットはあるの?
仮に126㏄以上のバイクで、自動車運送事業を始めるとしましょう。
その場合、緑ナンバーを取得する方が良いのか、それとも有償運送許可をとる方が良いのかどちらが良いのでしょうか。
一般的に、緑ナンバーを取得するメリットとしては
と言うような事が言われます。
ただ、これらは「経営者側」としての目線であると言えます。
これから運送会社やバイク便の会社を興そうとしているのならともかく、バイク便のライダーをしようとする場合には、それほど大きなメリットもないとも言えます。
税金に関しては、確かに安くなりますが、年間で数百円~1,000円程度です(バイクの場合)
逆に、車検の頻度(バイクでも251㏄以上の事業用なら毎年車検)が増えたり、金銭的には負担が多くなるでしょう。
そのため、バイク便の場合は、有償運送許可で白ナンバーのまま仕事をする人も多いと言うわけです。
ただ、バイク便の会社によっては、ライダーをするうえで「緑ナンバーにすることが必須条件」の会社も多いです。
社会的な信用問題に繋がるからですね。
ちなみに、バイク便ライダーは、従業員では無く「業務委託」という請負契約になる事がほとんどです。 個人事業主と言うことですね。
これは、ウーバーイーツも同じです。
バイクの緑ナンバーを取得する方法と条件
バイクの緑ナンバーの取得が必要になった時には、どのようにすれば良いのでしょうか。
緑ナンバーを取得するには、一定の条件を満たしている必要があります。
ただ、バイクの場合には車よりもハードルはかなり低く、緑ナンバーは取得しやすいと言えます。
バイクも1台からでも申請・登録が可能です。(トラックなどは5台以上)
手続きの流れとしては、
と言う流れです。
それぞれ、補足していきますね。
まず、手続きは運輸支局で行います。
運輸支局は事務所(自宅でも可)の住所を管轄している運輸支局でないといけません。管轄がわからなければ、国土交通省のホームページで調べる事ができます。
また、事前に準備しておく書類としては以下の4点です。
準備ができたら運輸支局に行き、
を入手します。
この2つの書類は、窓口で緑ナンバーを取得したいと言えばもらえます。
書き方見本などを参考にしながら記入しましょう。(わからなければ聞けば教えてくれます。)
記入後に提出すると、事業用自動車等連絡書が交付されます。
その後、ナンバープレートの交付窓口に向かいます。
交付された事業用自動車等連絡書と、事前に用意した書類・ナンバープレートをまとめて提出すれば、緑ナンバーが交付されると言う流れ。
その日のうちに手続きは終了してしまいます。
ただ、ナンバー代500円程度、書類代100円程度の費用が掛かりますので、多少の現金は用意しておきましょう。
車やトラックになると、条件や状況が変わってきますが、バイクの場合には比較的かんたんに緑ナンバーの取得ができてしまいます。