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道路の縦溝はバイクだと怖い!何の為にあるの?安全な走り方は?

ツーリング
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ツーリングの途中で、路面に縦溝が切られている道路に遭遇したことがある人は多いのではないでしょうか。

この縦溝の道路は、バイクにとっては非常に厄介なものです。

タイヤが取られるような感覚で、不安定になったり、ふらつきの原因になったりします。

そのため、「縦溝のある道路が怖い」と言う人も多いのではないでしょうか。

ここでは、

  • 道路に縦溝は何故あるのか
  • バイクで恐怖を感じる理由
  • 縦溝の路面のバイクでの走り方

などについて解説しています。

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道路の縦溝は何のためにある?

道路の縦溝は、グルービングと呼ばれる工法で掘られた「縦型安全溝」と言うもので

  • スリップ(横すべり)の防止
  • 走行音の吸収による騒音防止
  • 排水性の向上(ハイドロプレーニングの防止)
  • 路面の凍結防止

などに効果があるとされています。

また、横すべりしにくいと言う特性から、ローリング(ドリフト)族の防止対策にも有効とか。

これらには、実際の検証結果でも効果があるのは間違いないのですが、一点だけ言うならば「バイクにとっては危険もある」と言うこと。

詳しくは後述しますが、車だけで考えれば、路面の縦溝(グルービング工法)は非常に優れていると言えるでしょう。

縦溝(グル―ビング)の道路がある場所

路面の縦溝がある場所は多岐に渡りますが、具体例としては

  • ワインディングの多い道
  • 凍結しやすい山間部
  • 高速道路のカーブ
  • トンネル内

などに施工されている事が多いです。

ツーリングで山間部へ行くと縦溝が多いのは、ワインディングが多かったり、冬季には凍結する場所だからと言うわけですね。

また、あまり見る事はありませんが、空港の滑走路には、ハイドロプレーニング対策として施工されている事も多いです。

横溝の道路もある

グルーピング工法ですが、縦溝だけでなく「横溝」あるので、少しだけ触れておきます。

横溝の場合には、排水効果や凍結防止効果に加えて、

  • 走行時の音と振動での注意喚起
  • 摩擦抵抗による制動力の向上

という役割があります。

そのため、縦溝がカーブに多いのに対して、横溝は

  • スピードの出やすい直線
  • 減速が必要な交差点やカーブの手前

にグル―ビングされている事がほとんどです。

カーブの多い山間部などでは、横溝の道路があって、続いて縦溝があると言う場所も少なくありません。

ちなみに、溝の幅を変える細工をすることで、一定速度で通過すると音楽のように聞こえる「メロディーロード」と言う技術もあります。

バイクに乗る人の多くが怖く思っている

安全や騒音対策として、グルービング(溝)が施されているわけですが、バイクに乗る人にとっては、恐怖を感じる路面でもあります。

主に、

  • 轍(わだち)にハンドルをとられるような感覚になる
  • 車体のふらつきを感じる
  • タイヤがグリップしていないような感覚になる

と言う事が多いのではないでしょうか。

これは、初心者だけでなくベテランのライダーでも感じる現象です。

そのため、縦溝の路面は怖いと思っているライダーは多いのです。

何故バイクは縦溝でふらつくの?

前述の通り、路面の縦溝は横すべりやスリップに効果的な施工です。

実際に「日本乾式グルービング施工協会」によると、実証実験で効果が出ているとされています。

しかしながら(残念ながら)二輪においては検証もされていません。

バイクの場合には、

  • タイヤの接地面積が車より少ない
  • タイヤの接地面が丸い
  • 車体をバンクさせて曲がる

と言ったことから、車と同様の効果は見込めないと思われます。

車の場合、溝にタイヤが食い込むことで「グリップ性の向上」が見込めるとされています。

確かに、接地面が平らで、4つのタイヤで踏んばる車の場合であれば納得です。

ただ、バイクの場合には、タイヤの接地面が車よりも極端に少ないです。

そのため、溝にタイヤが食い込むと、溝に沿って走行ラインやタイヤの向きが矯正されてしまいます。

轍(わだち)にハンドルが取られるような感覚になると言うわけですね。

また、バイクはカーブするときに車体をバンクさせます(傾けて曲がる)。

その時にハンドルを取られるわけですから、転倒リスクや恐怖を感じるのは当然とも言えます。

タイヤが細いほど影響を受けやすい?

グループピング工法にも、色々と種類があるのですが、溝の幅は6mm~9mmのケースが多く、最も普及しているのが9mm幅だそうです。

たかが9mmかもしれませんが、接地面積の少ないバイクにとって、9mmの影響は大きいと言えるでしょう。

バイクのタイヤは、路面との接地面積がわずか名刺一枚分と言われていますが、縦溝を走る時には9mm幅の分、さらに接地面が減るとも言えます。

そのため、いつもよりグリップしていない感じがする人も多いようです。

特に、

  • 細いタイヤのバイク
  • 軽量のバイク
  • ブロックタイヤのオフロード車

では、より不安定に感じます。

逆に、太いタイヤの大型車などは、ニュルニュルとした気持ち悪い感覚がするものの、それほど影響が無いと言うライダーもいます。

縦溝の路面のバイクでの走り方

では、縦溝の路面を安全に走るためには、どうしたら良いのでしょうか。

ひとことで言うならば、「速度を落として走行する」と言う事に尽きます。

スピードが出すぎていると、ハンドルが取られたり、ふらつきを感じた時に対処できず転倒のリスクも増えます。

そのため、しっかりと縦溝のカーブに侵入するに減速しておくことが重要です。

具体的には、

  • パニックにならないようにする
  • 縦溝に侵入するに減速を開始する
  • 上半身の力を抜く
  • 視線を落とし過ぎない
  • 無理に前についていこうとしない

と言う事がポイントです。

縦溝で怖い思いを経験すると、苦手意識が出ると思います。

ただ、パニックになってしまうと、逆に危険です。

縦溝は、カーブが始まる地点の30~50m手前の直線部分から施工するようになっています。

そのため、縦溝が見えたらすぐに減速を開始して、カーブに侵入する前に減速しておきましょう。

少ないですが、「グル―ビング設置区間」「この先路面溝切あり」などの標識がある場合もあるので、ワインディングや峠では、路面状況や標識にも注意を払っておくことも重要です。

また、縦溝を意識しすぎて、上半身に力が入ってしまったり、視線が近くに寄りすぎてしまうと、そもそもカーブがうまく曲がれません。

しっかりと減速ができていれば危険もかなり減りますので、通常のカーブと同様に「視線を進行方向に向けて」「上半身の力を抜いて」曲がりましょう。

それから、仲間とのツーリングの時。

無理をして、前を走る仲間についていかない事。

「遅れたくない!」と焦って無理をすると、転倒リスクが増えるだけです。

縦溝を安全に走るには、十分に減速して、自分のペースで走る事が、何より重要と言えるでしょう。

まとめ

  • 路面の縦溝はグルーピング工法による「縦型安全溝」
  • 車ではスリップ防止などの効果があるが、バイクだと危険もある
  • 縦溝を走行する時には、充分減速することが一番重要

峠などの走行に慣れている人の場合には、縦溝を全く気にしない人も居るでしょう。ただ、苦手意識を持っている人も非常に多いです。

筆者も、もう数十年バイクに乗っていますが、未だに縦溝が苦手です。

仲間とツーリングに行く時には、必ずと言っていいほど縦溝の区間で前を行くバイクと離れてしまいます。

若い頃は「遅れたくない」と言う一心で、何度も危ない目に遭いました。

ただ、今は遅れてもなんとも思いません。無理して事故でもしたら、もっと迷惑を掛けるからです。

苦手や恐怖心を持つことは、ある意味では悪い事ではないと思います。

その分、安全運転をしようと思うからです。無理せず安全運転で、バイクを楽しんでください。

※本記事は2019年9月に記載しています。ご活用の際は、有用性をご確認くださいますようお願い致します。