群馬県はバイクに乗る人にとっては、非常に楽しめる都道府県と言えるでしょう。
日本でも有数のツーリングルートとしても有名な「志賀草津道路」を初め、雄大な自然を感じながら走れるルートがたくさんあります。
また、温泉県としても有名で、ツーリングで疲れた体を癒す場所にも事欠きません。
もちろん、美味しいご当地グルメもあり、首都圏からも日帰りで行くことも可能です。
今回は、そんな群馬県で定番&おすすめのツーリングスポット&グルメを厳選して紹介しています。
嬬恋パノラマライン
群馬のツーリングルートとして外せない道のひとつが「嬬恋パノラマライン」でしょう。
嬬恋パノラマラインと言えば、やっぱりキャベツ畑。
名産の「嬬恋高原キャベツ」の畑が延々と広がります。
特にキャベツの収穫のピークが迎える8~9月には、まさに絶景と言えるでしょう。
もちろんキャベツ収穫後でも、秋には紅葉も楽しめるルートですよ。
基本的には綺麗に舗装された2車線で、農道なので混雑することもなく空いている道路。
適度なアップダウンやワインディング、ストレートもあり、雄大な浅間山を見ながら、気持ちよくのんびり走るのに最適のルートです!
(ついつい飛ばしたくなりますが、あくまでも農業用道路なので、危険な運転はしないようにしてくださいね。)
この嬬恋パノラマラインは、嬬恋村の3分の2をぐるっと周る広域農道で、「北ルート」と「南ルート」の2ルートで構成されています。
と言う感じですね。
北ルートの途中には「愛妻の丘」という展望スポットもあるので、寄ってみるのもおすすめです。
また、北ルートの一部は、冬季通行止めになるので注意してください。(12月上旬~4月中旬)
志賀草津道路(志賀草津高原ルート)
志賀草津道路は、群馬の草津温泉~長野の湯田中温泉を結ぶ「国道292号線」の通称ですね。
この志賀草津道路は、良くバイク雑誌などでも特集される「絶景ツーリングルート」としても有名。
関東のみならず全国トップクラスの絶景ルートと言っても過言ではないと思います。
群馬側がゴツゴツとした岩肌が剥き出しのワイルドな景観、長野側は美しい高原風景が多く、どちらも絶景と言うに相応しい景観。
標高も高く、ちょうど群馬と長野の境目である渋峠では標高2172mに達し、日本の「国道」最高地点になっていますね。
一度は走って見て欲しいツーリングルートです!
ちなみに、
と言う点は把握しておきましょう。
特に、冬季の通行止めは年によって閉鎖開始日と解禁日が異なるので、事前にチェックしてみて下さい。
ただ、冬季通行止め解禁後~GWには、雪壁の迫力ある道路(雪の回廊)を走れるチャンスがあります!
もちろん雪の状況にもよりますが、渋峠から群馬県側へ進んだ「山田峠周辺」が積雪が多いポイントです。
草津温泉
志賀草津道路の起点になっているのが「草津温泉」。
草津温泉と言えば、温泉番付でつねに「東の横綱」に選ばれる名湯。非常に酸性度が高く殺菌効果の高い温泉としても有名です。
「西の河原露天風呂」「大滝乃湯」「御座之湯」など有名な日帰り温泉もたくさん。
温泉ツーリングも良いですね。
もし、温泉に入らなくても、草津温泉のシンボル「湯畑」は見ておいて損はありません。
豊富な温泉がドバドバ出ている様子は圧巻。
ツーリングの休憩がてら寄ってみたり、食事休憩にもおススメです!
榛名山/伊香保温泉
榛名山は上毛三山のひとつとして、古くから山岳信仰を受けてきた山です。
(※上毛三山は他に赤城山、妙義山)
榛名山のカルデラ湖として「榛名湖」があり、群馬でも有数のパワースポットとされている「榛名神社」もあります。
また、すぐそばには有名な伊香保温泉も。
そのため、ツーリングのコースとしては伊香保と榛名をセットにして楽しむのもおすすめです。
伊香保温泉~榛名湖の間には「5連ヘアピン」と呼ばれる連続カーブや「榛名ストレート」と呼ばれる長い直線道路があり、走っていても楽しめるルートです。
(くれぐれも安全運転でお願いします。)
榛名湖周辺でのんびりしたり、榛名神社を参拝したり、また、伊香保で日帰り温泉を楽しんだり、色々な楽しみ方ができると思いますよ!
水沢うどん
榛名、伊香保方面へ行ったら、おすすめしたいグルメは「水沢うどん」。
群馬の水沢うどんは、「日本三大うどん」のひとつとして有名ですね(※日本三大うどんについては諸説あり)。
約400年の歴史があり、粉・塩・水だけで作られるシンプルなうどんで、ツルツルの食感は本当に美味しいです!
ざるうどんで提供されるのが一般的ですね。
ちなみに、水沢うどんは渋川市にある「水澤観世音」に参拝する旅人に提供されたのが始まりだそう。
そのため、この水澤観世音の参道(県道15号)は、水沢うどんのお店が多く並んでいて「水沢うどん街道」なんて呼ばれています。
「清水屋」「大澤屋」「田丸屋」などが有名で、迷ったらこのどれかを選んでおけば間違いないと思いますよ!
永井食堂のモツ煮定食
渋川・伊香保エリアから、もうひとつ群馬グルメを紹介。
永井食堂のモツ煮定食です!
永井食堂は、多少のサイドメニューはあるものの、基本的には「モツ煮定食」のみという「モツ煮専門の食堂」です。
その味を求めて、県外からも多くのお客さんが集まる食堂で、週末になると行列ができる事も多いです。
もちろん、バイク乗りも多く集まるグルメスポットですよ。
ちなみに、モツ煮定食のご飯の量は「普通」で他店の大盛りくらいあります。
小食の人は半ライス(一般的な普通盛りくらい)がおすすめです。
また、持ち帰り用のモツ煮(もつっ子)も販売していますので、お土産を買いに来る人も多いですよ。
(※要冷蔵、保冷剤付きの発泡スチロール販売あり)。
※日曜、祭日でも「持ち帰り販売」の売店は営業しています。売店の営業時間などはホームページなどで確認してみて下さい
参考≫永井食堂の公式ページ
鬼押しハイウェー
鬼押しハイウェーは、長野の軽井沢~群馬の嬬恋村を通る約18kmの一般自動車道です。
この鬼押しハイウェー、プリンスホテルが管理・運営する有料道路。
鬼押しハイウェーの中間に「鬼押出し」があり、軽井沢側(峰の茶屋)と嬬恋村側(三原)に料金所があります。
バイクの場合の料金は
となっており、峰の茶屋~鬼押出し~三原と走ると400円(150円+250円)掛かります。
直線が中心の綺麗な道路なので、ワインディングが好きな人には物足りないかも知れません。
ただ、雄大な浅間山を間近で見ながら走れる長い直線道路は、とても気持ち良く走れるルートである事は間違いありません。
また、鬼押出しの奇岩は一見の価値があると思いますよ!
また、
ので注意が必要です。
浅間記念館
浅間記念館は、前述の「鬼押出し・浅間園」の施設のひとつ。
こちらはビンテージバイクや旧車好きの人に特におすすめ。
なぜなら、往年の名車や他では見る事が出来ないような貴重なビンテージバイクが展示されているからです。
1955年に、この地で第1回全日本オートバイ耐久レース(浅間高原レース)が開催され、それから浅間エリアは「モーターサイクルスポーツ発祥の地」とされています。
この歴史を伝承するために開設されたのが浅間記念館と言うわけですね。
詳細の展示ラインナップは公式のHPにて確認できますが、一例を出すと
ブリヂストンやトーハツ、モナーク工業など超マニアックなバイクも展示されています。
詳細の展示ラインナップ≫浅間記念館公式
万座ハイウェー
万座ハイウェーは、嬬恋村の三原、万座・鹿沢口駅あたりから、万座温泉までを結ぶ一般自動車道。
鬼押しハイウェーと同じく、プリンスホテルが運営・管理する有料道路ですね。
ちなみに、万座ハイウェーと鬼押しハイウェーの総称を「浅間白根火山ルート」と呼びます。
万座ハイウェーのバイクの通行料金は750円。
(ちょっと高いですが・・・)整備されていて非常に走りやすい道路。
高原道路らしく緑が綺麗で、秋には紅葉も綺麗なルートです。
途中には「嬬恋牧場」がありソフトクリームが食べられたり、「愛妻の鐘」というビューポイントもおすすめ。
ちなみに、前述の嬬恋パノラマラインにある「愛妻の丘」とは別。
また、万座ハイウェーは嬬恋パノラマライン北ルートと立体交差していますが、相互乗り入れはできません。
万座まで抜けたら、万座温泉にはいるのもおすすめ。
万座温泉は硫黄濃度が日本一高い温泉として有名で、日帰りで入浴できるところもたくさんありますよ。
利根沼田望郷ライン
群馬のツーリングルートの穴場(?)とも言えるのが、この利根沼田望郷ラインではないでしょうか。
群馬県の沼田市をぐるっと周るような形のルートなのですが、のんびりと田舎の景色を走れる気持ち良いルート。
個人的にイチオシのルートです。
特に、利根沼田望郷ラインのうち南側半分は、本当に開放的でのどかな風景が広がります。
赤城山を眺めながら、トコトコ気持ちよく走れますよ。
また、利根沼田望郷ラインの途中にある、道の駅「川場田園プラザ」。
食事処やカフェはもちろん、日帰り温泉やマーケット、陶芸教室まである、非常に人気の道の駅です。
(「関東好きな道の駅」第1位にも選ばれたことがあるとか。)
ツーリングの休憩に是非おすすめです!
吹割の滝
吹割の滝(ふきわれのたき)は、東洋のナイアガラとも称される群馬の名瀑のひとつ。
利根沼田望郷ラインと同じく沼田市にある滝ですね。
この滝、水量が多い時の豪快な瀑布は必見。
また、滝のすぐそばまで寄れるのもポイントです。
暑い時期には、滝のマイナスイオンを浴びに行くツーリングもおすすめですし、先程の利根沼田望郷ラインと組み合わせて走るのもおすすめ。
また、老神温泉もすぐそばなので、温泉に寄るのも良いかも知れませんね!
ちなみに、吹割の滝は
です。
赤城山/赤城大沼
赤城山は上毛三山のひとつで、日本百名山のひとつにも選ばれている山。
群馬県のほぼ中央に位置していますね。
この赤城山には山頂に「大沼」という大きなカルデラ湖があり、見どころのポイントにもなっています。
もちろん、ツーリングにも最適なのが赤城山。
山頂の大沼のそばにある「おのこ駐車場」には、ツーリングシーズンになると多くのライダーの休憩スポットになっています。
また、この「大沼」へたどり着くにはいくつかのルートがあります。
沼田市街から県道251号を通って来るルート、南側の前橋市からは県道4号、もしくは県道16号から来るルート。
お気に入りのルートを見つけたり、他の場所と組み合わせてツーリングの予定を組むのもおすすめです。
もちろん、メインの目的地としても充分楽しめると思いますよ。
また、大沼、おのこ駐車場からは歩いて行ける距離にあるのが赤城神社。是非、安全運転の参拝もしてみて下さいね。
奥四万湖/四万川ダム
奥四万湖は、四万川ダムのダム湖。
ダム湖とは、ダムによって堰き止められた人工の湖の事ですね。
この奥四万湖は、湖の水の色が鮮やかなコバルトブルーをしている事から「四万ブルー」と呼ばれます。
その見事な色合いから、SNS映えすると人気になった湖です。
ただ、この色合いは季節や天気、時間帯でも変化するそう。
天気の良い日で、湖面に日が差す午前中が綺麗に見える事が多いのだとか。
四万川ダムの先へ抜ける事は出来ないので、帰りは往復して戻ってくるしかないのが難点ですが・・・手前には四万温泉もあります。
四万温泉は、「千と千尋の神隠し」のモデルにもなったと言われる宿「積善館本館」をはじめ良い温泉がたくさん。
温泉とセットで四万ブルーを見に行くツーリングもおすすめですよ。
碓氷第三橋梁 (めがね橋)
碓氷第三橋梁は、明治25年に完成した美しいレンガのアーチ橋。
国の重要文化財で、通称「めがね橋」と呼ばれています。
本来は鉄道橋でしたが、昭和38年に廃線に。
現在は観光名所になっていて橋の上を歩くことができます。
ちなみに、川底からの高さは31m。現存するレンガ造りの橋の中では国内最大級だそうです。
ツーリングスポットとしても有名で、ノスタルジックなめがね橋をバックに、バイクの写真を撮るのが人気。
新緑の季節も、紅葉の季節も非常に綺麗です。
また、めがね橋から長野県の軽井沢へ抜けていく国道18号線は、細かいカーブが連続するルート。
安全運転を心がければ、走って楽しい道ですよ。
おぎのや 峠の釜飯
最後に、群馬のツーリンググルメを紹介。
おぎのやの峠の釜飯。
益子焼の釜に入った、炊込みご飯の有名なお弁当ですね。
おぎのやは、明治18年に横川駅で駅弁(おむすび)を販売したのが始まり。
看板商品の「峠の釜飯」は昭和32年に初めて販売された商品だそうです。
現在はいくつか店舗があるのですが、本店は群馬県の安中市。横川駅の目の前です。
本店よりも大型のドライブインの「横川店」や、上信越自動車道の上り線にある「横川サービスエリア店」の方が有名かも知れませんね。
それぞれの店舗によって、営業時間や定休日、また、食事メニューが異なるので、詳細はホームページなどで確認してみて下さい。
参考≫おぎのや
シンプルに、「峠の釜飯」を食べに行くツーリングと言うのも良いですし、前述のめがね橋も近いので合わせて計画を組むのもおすすめです。
まとめ:魅力的なスポットは多いけど冬季は注意!
群馬は山も多いので、峠や絶景ツーリングルートは豊富にあります。
平野部でも、自然を感じながら走れる魅力的な道がたくさん。
また、温泉県でもあるので、温泉好きなライダーには本当に魅力的な都道府県でしょう。
ただ、標高の高い場所は夏場でも服装には注意が必要です。(かなり涼しい場所も多い)
それから、冬場は通行規制されるルートも多いですし、通行規制が無くても路面凍結などにも気を付けてください。
群馬に限った話ではないかも知れませんが、積雪や気温が下がるエリアは事前情報の収集をして、安全運転で楽しんでくださいね。