バイクを買うつもりで探している時に、「年式不明」のバイクを見かけることがあります。
年式が不明になっている理由は何故でしょうか?
また、年式不明になっているバイクを購入しても平気なのでしょうか?
ここでは、そのような疑問を持っている人のために
について詳しく解説しています。
バイクに年式不明がある理由
バイクの「年式不明」を見かけるのは、
と言ったような、中古バイクの情報誌やサイトではないでしょうか。
また、バイク屋さんのプライスカードが「年式不明」になっている事もあるかも知れません。
なぜ年式不明になっているのでしょうか。その理由をひとことで言うと、
この「年式表示」は「初年度登録(初度登録年月)」を表示していて「モデル年式」ではないからです。
あまりピンと来ないですよね・・・。
もう少し詳しく説明するために、「モデル年式」と「初年度登録」の違いを先に解説しておきますね。
モデル年式と初年度登録の違い
通常、年式が知りたい時は「モデル年式」のことを指す人が多いです。
モデル年式とは、そのバイクが何年のモデルなのかを示す年式の事。
例えば、
「Ninja250は2018年モデルから馬力が31psから37psへアップ。ABSも標準装備。」
こうなると、2017年モデルより2018年モデルの方が良いですよね。
この年式がモデル年式です。
一方、初年度登録の年式とは、初めてナンバーを取得した年(初めてバイクが登録された年)の事です。
同じバイクでも、モデル年式と初年度登録が異なる事があります。
例えば、輸入車などは秋には来年度モデルの販売開始をする事も多いです。2020年モデルの発売が2019年の秋からという事ですね。
この時、2019年のうちに売れてナンバーを取得すると、
となってしまいます。
また、逆のパターンも。
2015年モデルのバイクが発売されて、ショップに展示されていたとします。
ただ、売れてナンバーを取得したのが2016年。このような場合は
となると言うわけです。
もちろん、「モデル年式=初度登録年」の場合も多いのですが、「年式≠初度登録年」の場合があるという事ですね。
中古車の表示は初年度登録がルール
では、本題に戻りましょう。
年式不明のバイクがある理由は、「中古バイクの年式表示は初年度登録が基本」だからです。
最大手のグーバイクのサイトには、以下のように記載があります。
【年式】 新車登録が行われた年を記載(未記入の場合は年式不明)
引用:グーバイク
また、バイクの販売や広告のルールを決めている「自動車公正取引協議会」の規約でも、以下のように記載があります。
規約第 12 条第 1 項第 2 号の「年式」(同条第 2 項及び第3 項の規定により表示する場合を含む。)は、最初に車両番号の指定を受けた年を表示するものとする。ただし、年式が不明の場合には、その旨を表示するものとする。
引用:二輪自動車公正競争規約集
分かりやすく言うと、両方とも「年式は初めてナンバーを取得した初年度登録」としているという事ですね。
つまり、年式不明は「モデル年式が不明」ではなく「初年度登録の年式が不明」という事です。
気が付いているかもしれませんが、年式不明は250㏄以下のバイクばかりです。
何故なら、251㏄以上のバイクには車検があるため。
車検がある(中古)バイクには、車検証があります。
車検証には初年度登録が必ず記載されているので、251㏄以上のバイクで年式不明は無いという訳です。
逆に、250㏄以下のバイクの場合には車検がありません。
そのため、バイクショップも業者オークションで仕入れたバイクや、ユーザーから買取りしたバイクの場合には、初めてナンバーを取得した時期が不明な事もあります。
なので、年式不明の表示になってしまうと言う訳です。
ただ、自分のお店で販売したワンオーナー車であったり、メンテナンスノート(整備手帳)に記録が残っていれば初年度登録も明確です。
このようなバイクは、250㏄以下でもきちんと年式が表示されていると言う訳ですね。
モデル年式は調べればわかる
では、モデル年式を知りたい時にはどうしたら良いのでしょうか?
バイクショップであれば、車体番号からモデル年式を調べる事は可能です。(よっぽど古いバイクや、特殊なバイクでない限りは)
そのため、年式不明になっているバイクのモデル年式を知りたい場合には、調べてもらえば教えてくれるはずです。
もし、本当に購入を検討しているのであれば、ショップに問い合わせてみると良いでしょう。
(購入を検討していない時はやめておきましょうね)
関連記事≫バイクの年式の調べ方は?
年式不明のバイクは買っても平気?
欲しいバイクが年式不明だと、購入に不安を持つ人も多いと思います。
ただ、年式不明のバイクでも購入して問題ありません。ご説明した通り、年式不明なのは初年度登録が不明という事です。
そのため、モデル年式を調べてもらった上で購入を検討すれば良いのです。
(調べてもらう時には、購入を検討している事はちゃんと伝える事をおすすめします)
何年モデルのバイクなのか(何年落ちのバイクなのか)がわかれば、購入時の不安も減るのではないでしょうか。
ただ、バイクの場合には、年式や走行距離があまりアテにならないとも言えます。
年式や走行距離よりも、バイクの状態や販売するショップの方が大事といっても良いでしょう。
モデル年式にこだわりがある時には注意!
もし、「どうしても〇〇年式のバイクが欲しい!」と言うように、モデル年式にこだわりがある場合にも注意が必要です。
ご説明した通り、中古車サイトの年式は初年度登録だからです。
このような事も、ないとは言えないのです。
繰り返しになりますが、
「モデル年式=初度登録年」の場合も多いのですが、「年式≠初度登録年」の場合もあるという事は知っておきましょう。
もし、モデル年式にこだわりがある場合には、契約前に確認しておきましょう
まとめ
外国では、年式=モデル年式の認識が一般的です。
日本の場合には、バイクだけでなく車も情報誌(情報サイト)の年式=初年度です。
なぜこうなったのか、理由はわかりませんが・・・面倒ですよね。
ただ、年式不明の謎は解けたのではないでしょうか。
年式不明でバイクの購入に迷っていた方は、是非ショップに確認してみて下さい!
普通のショップなら調べてモデル年式を教えてくれるはずです。