バイクの車検では、保安基準に適合しているかどうか色々な項目の検査があります。
もちろん、スクリーンやウインドシールドもその中のひとつ。
そのため、スクリーンを社外品に交換している人は、車検に通るのか気になる人も多いでしょう。
また、純正ノーマルのバイクでも、スクリーンの状態次第では車検に通らない事があります。
ここでは、
など、保安基準をもとに詳しく解説しています。
傷やヒビ、取付けが緩いと車検に落ちる
スクリーンやウインドシールドは、ノーマルの場合でも車検に通らない事があります。
良くあるケースとしては
と言うようなケースです。
その時の検査員によって左右されてしまう事もありますが、上記の理由で落ちる場合があることは把握しておきましょう。
取付が甘い時には、その場でネジを締めて何とかなる事もありますが、ヒビなどで落ちると交換せざるを得ません。
ヘッドライトやウインカーもヒビが入っていると車検に通りませんが、スクリーンのヒビも意外とチェックされますので注意が必要です。
関連記事≫ウインカーの保安基準と車検
関連記事≫ヘッドライトの保安基準と車検
また、例えばハーレーのような大型のウインドシールドの場合、傷だらけだと「視界を遮る」と判断されてしまう場合もあります。
このような時には、むしろ外してしまったほうが安心かもしれません。
ミラータイプやスモークタイプでも車検に通る
スクリーンが車検に通るかどうかで、一番気になるのが
などの色付き系のスクリーンではないでしょうか。
バイクの保安基準には、以下のように記載があります。
第27条
引用:道路運送車両の保安基準の細目を定める告示
三 前2号の自動車以外の自動車の運転者席は、運転に必要な視野を有するものである
こと。
なお、「前2号の自動車以外の自動車」にバイクは該当しています。
そのため、スポーツタイプのバイクの小さなスクリーンのように、視界を遮る事がないサイズの場合には、スモークやミラータイプでも影響はないと言えます。
ただ、先ほども例に出したような、ハーレーなどの大型ウインドスクリーンや、アドベンチャー系の大型スクリーンの場合には、スモークタイプだと引っかかる可能性があります。
スモークやミラーと言うよりは、「視界を遮るかどうか」を注意すると良いでしょう。
社外スクリーンの場合はモールが必要?
社外品のカスタムスクリーンを付けている場合には、色よりもスクリーンの角(エッジ)に注意が必要です。
バイクのフェアリングが鋭利であったり突起がある場合には、安全上問題があるとみなされて車検に通らないケースがあるのです。
そのため、スクリーンの角(エッジ)が鋭い場合には、
等の対策が必要です。
後者の方が圧倒的に楽ですし、モール単体でも販売されています。
ホームセンターなどでも販売していますが、バイクのスクリーン用を買った方が手軽でおすすめです。
ステッカーが貼ってあっても車検に通る
ステッカーチューンで、スクリーンにステッカーを貼っていると言う人も居るでしょう。
そのため、車検の時にステッカーを気にする人も多いようです。
ただ、スモークスクリーン同様にステッカーの有無よりも「視界を遮る位置に貼ってあるかどうか」の方が重要です。
運転時の視界に影響がなければ、車検の合否には特に影響がないと言えます。
スクリーンのステーで車検に通らない?
アメリカンなどの大型ウインドスクリーンや、ステーを使用してスクリーンを付けている場合には、ステーが原因で車検に通らないと言う事もあります。
スクリーンのエッジ(角)と同様に、ステーが飛び出しているような形状の場合には指摘される可能性があります。
転倒や事故の時に、刺さる危険があると判断されてしまうと言う事ですね。
メーカーの純正の場合には、対策をしてある構造になっていると思われますが、社外品の場合には注意が必要です。
高さが変わると構造変更が必要と言うのは間違い
スクリーンを変更すると、「バイクの高さ」が変わる事もあります。
バイクの場合、
これ以上の変化が出ると、構造変更の手続きが必要になります。
ただ、スクリーンの変更で高さが変わった時には、構造変更は不要です。
スクリーンの場合には、「指定部品」と言って構造変更申請が不要な部品になっているのです。
この指定部品にはミラーも含まれていますので、ミラー変更でバイクのサイズが変わった時も構造変更は不要です。
ただ、ハンドルを変えて上記の範囲以上にサイズが変わった時は構造変更をしなくてはなりません。
ハンドルは指定部品ではないからです。
構造変更、指定部品については、以下で詳しく解説しています。
関連記事≫バイクの構造変更とは?手続き方法や申請が必要なケース
関連記事≫バイクのハンドル交換!車検に通る高さや幅
まとめ
スポーツバイクの小さなスクリーンと、アメリカンの大型ウインドシールド。
また、アドベンチャー系やスクーターのロングスクリーン。
同じスクリーンでも形状が大きく異なります。
ただ、ポイントは同じで「視界」と「安全性」です。
車検の度にノーマルに戻す人も多いようですが、中にはカウルの脱着もしなくてはならない車種もあると思います。
ポイントを押さえておけば、社外品のスクリーンでも車検を通すことは可能でしょう。