バイクのブレーキパッドは、ブレーキを掛けるたびに徐々に減っていく消耗部品です。
しかも、バイクを停止させる為のとても重要な部品なので、ブレーキパッドが摩耗しきってしまうと危険な状態になります。
とは言っても
「ブレーキパッドの交換って、いつ頃やればいいの?」
「交換するのに、費用はどれくらいかかるの?」
という疑問を持つ人もいると思います。
そのため、ここでは
などについて詳しく解説しています。
ブレーキパッドの交換時期はいつ?
ブレーキパッドは、ブレーキを掛けるたびにローター(ディスク)のとの摩擦で少しずつ削れていきます。
摩耗してパッドの残量が無くなってしまうと、ブレーキが効かなくなってしまうので、無くなる前に交換が必要と言う事ですね。
ブレーキパッドの交換時期は、「走行距離で言うと5,000km~10,000km」と言われることもありますが、走行距離で判断するのはあまりアテにはなりません。
なぜなら
等によってかなりの差が出てくるからです。
例えば、高速道路ばかり走ってあまりブレーキを使わない人、信号の多い街中ばかり走る人では、同じ距離でもブレーキの使用頻度は全然違います。
また、リアブレーキとフロントブレーキの使い方や、パッドそのものの品質によっても変わると言う事ですね。
そのため、走行距離はあくまでも目安にしかならないと言う事です。
ブレーキパッドの交換時期は目視で確認
では、どうやってパッドの残量を判断するかと言うと、一番確実なのは「目視」で確認すること。
ディスクブレーキの場合、ディスク(ローター)と言われる円盤を、ブレーキパッドが挟み込むことで制動力を発揮します。
このパッドを押さえるピストンやブレーキパッドなどを覆っているパーツが、いわゆる「キャリパー」という部品です。
キャリパーをのぞき込んでみると、ブレーキパットの残量が確認できます。
ローターに接触する部分がブレーキパッドと言う事ですね。
※タイヤやディスクローターが邪魔で見にくいですが、頑張ってのぞいてください!暗い時にはペンライトなどがあると良いです。
ちなみに、のぞき込んでいる時に、誰かにブレーキレバーを握って(踏んで)もらうと、パッドがローターを押さえるのがわかると思います。
ブレーキパッドの残量を確認して
と判断するのが一般的です。
もちろん、毎回キャリパーを外して残量を測るわけにもいかないので、目で見てだいたいで大丈夫です。
通常、新品のブレーキパッドは10mmほど。定期的にチェックしておくと良いでしょう。
また、最近のブレーキパッドには、交換時期を判断しやすいように「溝」が入っているパッドが多いです。
この場合には、溝が無くなりそうになったら交換と言う事ですね。
ポイントは、溝が無くなりきってしまう前に(無くなりそうだなと思ったら)交換をすること。
ギリギリまで使う人もいますが、パッドが完全になくなってしまうとローターを傷つけてしまったり、そもそもブレーキが効かなくなって危険です。
ブレーキパッドの交換に掛かる費用(工賃)はいくら?
ブレーキパッドを交換する時には、費用はどれくらい掛かるのでしょう。
のそれぞれの費用の目安を解説していきます。
ブレーキパッド(部品)の料金
ブレーキパッドには、純正部品や社外メーカーのパッドなど多くの種類があります。
メーカーで言えばデイトナ、ベスラ、RK、ジクー、エンドレス、メタリカ、SBS、プロジェクトμ、フェロード、ブレンボ、PMC・・・などなど他にも。
また、各メーカーともパッドの素材の種類も豊富なので、選ぶのも迷ってしまうほどです。
あくまでも、平均の相場でいえば
くらいでしょう。もちろん、もっと安いパッドもあれば高いパッドもあります。
また、注意点としてはディスク(キャリパー)の分だけパッドも必要になると言う事です。
例えば、フロントがダブルディスクのブレーキ、リアもディスクブレーキだとすると、全部交換するとフロント×2、リア×1の3セットのブレーキパッドが必要になると言う事ですね。
もちろん、前後のブレーキを同時に変えないといけないと言う事はありません。
ブレーキパッドの交換工賃
バイクショップや用品店のピットサービスに交換を依頼すると、
くらいの交換工賃が相場です。
ただ、
になると、工賃は割高になるので注意が必要です。
(※パーツの持ち込み作業は、ブレーキパッドに限らず工賃が割高になるのが一般的です。)
ブレーキパッドの交換は自分でもできる?
ブレーキパッドの交換は、自分でもできる作業ではあります。
パッドの交換、ブレーキキャリパーの脱着や、清掃などに必要な工具やケミカルなどを用意して、事前に手順も確認しておきましょう。
どちらかと言うと、リアブレーキよりもフロントの方が難易度は低いので、フロントブレーキからチャレンジしてみるもの良いかもしれません。
ただ、ブレーキは非常に重要な部品。
走行中のブレーキの異変や不具合は事故にも直結してしまいます。
そのため、自信がないという場合にはショップに依頼した方が良いでしょう。
ブレーキパッド交換の時の注意点
ブレーキパッドの交換をする時は、いくつかの注意点があります。
まずは、ブレーキパッドの適合。
パッドには、それぞれのバイクに適合するパッドの形状やサイズがあります。また、同じバイクでも年式によって適合するパッドが異なることも。
そのため、自分でブレーキパッドを買う場合には、適合を確認してから購入をしましょう。
それから、交換時期をチェックする時。
交換時期は目視が重要ですが、左右両方のパッドを確認するのがポイント。
ブレーキパッドは、ディスク(ローター)を左右から挟むようになっていますが、左右のパッドの減りが一緒とは限りません。
片方だけ確認してまだ残量があったとしても、反対側はギリギリと言う事もありえます。
そのため、左右両方を確認して、どちらかが交換時期に来ていれば新品に交換をしましょう。
最後は交換後。
ブレーキパッドを交換した後は、試運転とチェックをする事。
前述の通り、ブレーキは非常に重要なパーツ。
万が一、不具合があると大きな事故のもとになります。
そのため、パッド交換後には、しっかりとブレーキが効くか確かめながら試運転をすることが重要です。 また、試運転後はキャリパーの緩みなどが無いか、確認をするようにしましょう。
まとめ
繰り返しになりますが、ブレーキパッドは消耗品です。
部品の取り外しなどをしなくても、キャリパーを覗けば目視でパッドの残量も確認ができます。
そのため、日常的にチェックする癖をつけておくと良いでしょう。
中には、ブレーキから急に異音がするようになって、確認してみたらパッドの残量が無くなっていたなんて話も良くあります。
関連記事≫ブレーキから異音がする!キーキー、ゴーゴー音の原因は?