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バイクのイグニッションコイルとは?故障時の症状や交換方法

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バイクにはイグニッションコイルと言う部品があります。

イグニッションコイルは、プラグがガソリン(混合気)に点火をする時に、非常に重要な役割を持っているパーツです。

ただ、
「イグニッションコイルって何?」
「聞いたことはあるけど、良く分からない・・・。」
「故障するとどうなるの?」


と言うような疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。

そのため、ここでは

  • バイクのイグニッションコイルとは何か
  • イグニッションコイルの仕組み
  • イグニッションコイルが故障した時の症状
  • 寿命や交換の時期について

などについて詳しく解説しています。

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バイクのイグニッションコイルとは?

※(左)イグニッションコイルとハイテンションコード(プラグコード)/(右)イグニッションコイル単体

バイクのイグニッションコイルとは、スパークプラグが火花を飛ばせるように、電圧を昇圧(増幅)させる変圧装置のこと。

通常、バッテリーやジェネレーターから点火装置に送られる電圧は12Vです。

ただ、わずか12Vの電圧では、スパークプラグは火花を飛ばすことができません。

そのため、イグニッションコイルが数万Vまで昇圧(増幅)させて、プラグが火花を飛ばせるようにしているのです。

一般的には、20,000~35,000Vくらいまで電圧を増幅させています。

関連記事バイクのジェネレーターとは?故障時の症状や修理についても解説

バイクの場合、スパークプラグ(プラグコード)から辿って行くと、ブロック状のものが付いていて、これがイグニッションコイルです。

多くのバイクは、このブロックタイプのイグニッションコイルが主流でしょう。

また、最近はプラグキャップとイグニッションコイルが一体化した「ダイレクトイグニッションコイル」も増えて来ています。

そのままスパークプラグに差し込むタイプのイグニッションコイルですね。

※ダイレクトイグニッションコイル

ダイレクトイグニッションコイルは、プラグコードが無いぶん、電気抵抗による電圧の低下が抑えられ、より強い火花を飛ばすことができます。

ただ、バイクの場合は、まだまだ採用されている車種が少ないのが現状です。

イグニッションコイルの仕組み

12Vの電圧を数万Vの電圧にまで増幅させるイグニッションコイルですが、どのような仕組みになっているのでしょうか?

※(少々難しい話になってきますので、仕組みに興味のない人は飛ばして進んでくださいね。)

イグニッションコイルは「センターコア」と呼ばれる鉄の芯に、2種類のコイルが巻かれています。

このコイルを1次コイル・2次コイルと言い、

  • 1次コイルは0.5~1mm程度の銅線を2~3百回
  • 2次コイルは0.05~0.1mm程度の銅線を2~3万回

巻かれているのが一般的ですね。

まず、1次コイルに電流を流すと、鉄芯に磁界が発生します。

ここで電流を遮断すると、磁界を維持しようする「自己誘導作用」により高い電圧が発生するのです。

また、1次コイルに発生した電圧は同じように2次コイルにも高い電圧を発生させます。(相互誘導作用)

この時、2次コイルに発生する電圧は、1次コイルと2次コイルの巻き数に応じて変わって来るというわけですね。

通常、2次コイルが1次コイルの100倍ほど巻かれているので、発生する電圧も100倍ほどに増幅されると言うわけです。

・・・難しいですよね。もはや、物理の授業です。

興味がある方は深く調べてみて下さい!

イグニッションコイルの寿命や交換時期

イグニッションコイルも使っているうちに劣化はして行きます。

ただ、それほど寿命と言うものは気にしなくても大丈夫でしょう。

と言うのも、最近のバイクのイグニッションコイルは故障も少なく、10年以上不具合なく使えるものも多いのです。

そのため、特に不具合が無ければ定期的に交換をする必要もありません。

とは言え、故障することもあるのは事実。

その場合には、新品に交換する必要があります。

イグニッションコイルが故障した時の症状

前述の通り、最近のイグニッションコイルはかなり長い間使えるパーツで、コイル自体が壊れることも少ないと言えます。

そのため、イグニッションコイルの故障は意外と気が付きにくいかも知れません。

イグニッションコイルがパンク(故障)した時の、典型的な症状としては

  • エンジンが掛かりにくい
  • パワーが出ない
  • アイドリングが不安定
  • エンストする

と言うものでしょう。

ただ、これらの症状はイグニッションコイル以外の原因でも起こりますので、色々なケースを想定する必要があります。

関連記事走行中にバイクがエンストした!考えられる7つの原因とは?

関連記事バイクのエンジンがかからない!原因と確認するポイント

また、イグニッションコイル不調の特徴としては「エンジンが暖まると症状がやすい」と言うこと。

逆に言えば、エンジンが冷えている時には症状が出ないと言うケースもあります。

これは、配線を流れる電気抵抗が、温度によって変化するため。

そのため、エンジンが暖まってから上記の不調が出るようなら、イグニッションコイルの不調の可能性も高くなると言うことですね。

ちなみに、正確に判断するにはテスターを使用してコイルの抵抗値(Ω)を測定する必要があります。

イグニッションコイルの交換と費用

イグニッションコイルの故障で間違いない場合には、新品への交換が必要になります。

交換方法としては、単純に外して付けるだけなのですが・・・車種によってはガソリンタンクの脱着が必要になるので少し面倒ですね。

手順としては

  • (必要に応じて)タンクを外す
  • イグニッションコイルのステーを外す
  • プラグコードを外す
  • 配線の端子を外す
    ※錆びや汚れがあれば清掃しておきましょう。接点グリス塗っておくと尚良い。
  • 新品のイグニッションコイルを逆の手順で取り付ける

と言う感じです。

注意点が必要なのは、4気筒のバイクなど複数のプラグコードやイグニッションコイルが使われている場合。

配線や端子、プラグコードを組み間違えると、正常に動かない事もあります。

外すときに、わからなくならないように、印を付けるなどしておくと良いでしょう。

費用に関しては、

  • イグニッションコイル・・・5,000~8,000円程度
  • ショップに依頼した時の交換工賃・・・3,000~5,000円程度

が相場と言えるでしょう。

コイルの数はバイクによって違います。

もちろん、故障したコイルの交換だけでも問題はありません。

また、交換工賃は車種によっても変わってきますので、あくまでも目安です。

タンクなどの脱着が不要なバイクなら、比較的安くなると言えます。

まとめ

  • バイクのイグニッションコイルは点火の為に電圧を増幅させる「変圧器」。
  • 12Vの電圧を30,000V近くまで昇圧(増幅)させる
  • あまり故障をするものではなく、基本的には長く使える事が多い
  • とは言え故障することはあるので、その場合には新品への交換が必要
  • イグニッションコイルの故障は、エンジンが暖まると症状が出る事が多い

イグニッションコイルは、プラグは火花を飛ばすために必要なパーツです。

そのため、イグニッションコイルが不調になれば、正常に点火しないと言うことですね。

ただ、点火不良や失火はイグニッションコイル以外が原因でも起こります。

そのため、確実にコイルの故障であると判断できるまでは、新品のコイルは購入しないようにしましょう。(無駄になる可能性もあるため)

※本記事は2020年1月に記載、2024年2月に更新しています。ご活用の際は、有用性を確認くださいますようお願い致します。