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バイクの法定点検(定期点検)は義務?罰則や項目・費用について解説

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バイクに乗っていると、「法定点検(定期点検)」という言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか?

ただ、

「法定点検って何?」
「受けないとどうなるの?罰則は?」
「何をすれば良いの?いくら掛かるの?」

このような疑問を持っている人も非常に多いのではないでしょうか?

そのため、ここではバイクの法定点検について、詳しく解説しています。

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バイクの法定点検(定期点検)は義務!

まず、よくある「定期点検はやらなくてはいけないの?」と言う疑問ですが・・・

結論から言ってしまうと、バイクの法定点検は実施する義務があります。

(定期点検整備)
第四八条 自動車(小型特殊自動車を除く。以下この項、次条第一項及び第五十四条第四項において同じ。)の使用者は、次の各号に掲げる自動車について、それぞれ当該各号に掲げる期間ごとに、点検の時期及び自動車の種別、用途等に応じ国土交通省令で定める技術上の基準により自動車を点検しなければならない。

引用;道路運送車両法

道路運送車両法という法律で決まっていると言う訳ですね。

本来は、定期点検整備と言うのですが、法律で決まっているため「法定点検」と呼ぶという事です。

つまり、バイクに乗っている以上は、定期点検は必要という事です。

ちなみに、これは車検がない250㏄のバイクでも同様です。

車検と法定点検の違い

また、良く勘違いされるのが「車検」と「法定点検」の違い

車検とは、自動車検査登録制度の事で、バイクが公道を走るための「保安基準」に適合しているかをチェックする制度です。2年に1度の車検を受けることが義務付けられていますね。

一方、法定点検(定期点検)はバイクが故障やトラブルなく、安全に走るために行わなくてはならない点検・整備の事です。

こちらも、バイクの場合には12ヶ月点検、24ヶ月点検が義務付けられています。

  • 車検=基準に適合しているのかの「検査」
  • 法定点検=故障やトラブルの発生を防ぐための「点検」

となっており、法定点検と車検は別物なのです。なので、それぞれの項目も異なると言う訳ですね。

ちなみに、車検の時には法定点検の結果を記入した「点検整備記録簿」が必要になります。ただ、「ユーザー車検の場合」には、無くても車検が通せます。

「後整備」という形になるのですが、その場合には、後日ちゃんと法定点検がされたかどうかのハガキが来るようになっています。

法定点検を受けない時の罰則

では、法定点検をやらなかった時の罰則はどうなっているのでしょうか?

実は、罰則はありません。

法律で決まっているのにも関わらず、罰則がないのです。

そのため、残念ながら定期点検を疎かにする人も居るのは事実です。

ただ、法定点検をして、バイクの状態・コンディションをキープしておく事は、故障を未然に防いだり安全にバイクに乗る上では非常に意義のある事です。

罰則の有無で判断せずに、きちんと実施するようにしましょう。

一方、車検に関しては、厳しい罰則があります。

無車検のバイクの罰則
  • 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
  • 違反点数6点

もし、車検が切れているバイクで公道を走ると大変な事になります。だいたい、自賠責保険も同時に切れているので、更に重い罰則になる事がほとんどです。

くれぐれも無車検での運転はやめてくださいね。

受けないとメーカー保証が受けられない事も!

法定点検に関しては、受けなくても罰則は無いと言いました。

確かにこれは事実なのですが、バイクによっては思わぬ損をすることも。

それはメーカー保証があるバイクです。

新車で買ったバイクに限らず、中古でもメーカー保証が継承されているバイクがあります。

メーカー保証は、非常に手厚い保証がメリットになっていますが、保証を受ける条件として

「法定点検を(正規取扱店で)受けている事」

となっている事が非常に多いです。

何かしらの故障や不具合が出た時に、メーカー保証を受けようと思っても、法定点検を受けていないばかりに保証が受けられないという事もあるのです。

自分のバイクにメーカー保証がある場合には、保証条件を確認してみて下さい。

※メーカー保証を受けるための点検の条件はメーカーやディーラーによって異なりますので、必ず確認をお願いします。

バイクの法定点検の項目は?

では、具体的な点検の項目についてはどのようになっているのでしょうか。

簡単に言うと

  • 1年毎(12ヶ月点検)で33項目
  • 2年毎(24ヶ月点検)で52項目

の点検項目が定められています。 (一部、走行距離が少ない場合には省略可)

ざっくりですが、

  • ハンドル・フロントフォークのかじ取り装置
  • ブレーキ関連の制動装置
  • タイヤ・ホイールの走行装置
  • サスペンションの緩衝装置
  • クラッチ・チェーンなどの動力伝達装置
  • プラグやバッテリーなどの電気装置
  • エンジン・冷却水などの原動機
  • 排ガス関連
  • マフラー・エキパイ
  • フレーム
  • その他

と言うように分類され点検項目が決まっています。

ちょっと用語が難しいかも知れませんが、細かいところまで点検・整備項目になっていますよね。

(※この記事の最後に具体的な点検項目の表を載せておきます。良かったら参考にしてみて下さい)

法定点検の費用はいくら?

実際に、法定点検を行う(バイクショップなどにお願いする)となった時には、どれくらいの料金が掛かるのでしょう。

もちろん、バイクの種類やショップなどによって差があるのは事実です。

ただ、相場感としていくつかの事例をピックアップしてみました。(あくまでも一例です)

【12ヶ月点検の料金:一例】

12ヶ月点検 ~125㏄ ~250㏄ ~400㏄ 401cc~
2りんかん(ノンカウル) 8,640円 12,960円 15,120円 19,440円
NAPS(国産シングル/ツイン) 8,640円 10,800円 12,960円 16,200円
ヤマハ系ショップ A店 12,960円 16,200円 16,200円 18,360円
ホンダ系ショップ B店 12,600円 14,040円 16,200円 16,200円

まとめると、12ヶ月点検の場合には、だいたい以下のような目安です

バイクの12ヶ月法定点検の料金相場
  • 125cc以下の原付・・・8,000円~13,000円前後
  • 126cc~250cc・・・10000円~15,000円前後
  • 251cc以上の二輪・・・12,000円~20,000円前後

良く、定期点検は「高い」という声があるのは事実です。

ただ、前項で紹介した点検項目を考えると・・・

誰でもできるような点検ならまだしも、普段自分では見ることができない箇所の点検を依頼できると思えば、決して高くはないでしょう。

また、24ヶ月点検に関しては、12ヶ月点検よりも項目が多い分、費用が上がります。

ただ、車検と同時に行うので、車検時の総額費用に含まれるはずです。税金や自賠責などの「法定費用」「法定点検・整備費用」、あとはショップの「代行手数料」の合計が車検費用になっているのが一般的です。

※車検時の法定点検

車検費用が極端に安い場合には、車検を通すだけの業者やショップも在ります。
車検を依頼する時には、きちんと法定点検(24ヶ月点検)を行ってくれるのかを確認しておく事が重要です。

バイクの法定点検の費用を安くする方法

定期点検の費用は、「基本料金」です。

点検の結果、交換が必要な部品や消耗品があれば、その分の費用が追加で掛かります。

そのため、少しでも費用を抑えるのであれば、オイル交換やプラグの交換、冷却水の交換などは自分で行うというのもひとつの方法です。

また、ディーラーや大手のチェーン店の場合には、メンテナンスパックが用意されている場合もあります。

そのショップによって内容に差はありますが、6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月などの定期点検費用がまとめてパックになっているサービスです。

一部の消耗品(オイルやプラグなど)代金もコミコミになっているケースも多いです。

初期費用は掛かりますが、定期点検や車検時などに費用がグッと抑えられるので、長期的に見たら安いという事も多いです。

ただ、長い間そのショップと付き合う事が前提なので、信頼できるショップが見つかれば、メンテナンスパックがあるか確認してみても良いでしょう。

まとめ

  • バイクの定期点検は法律で義務付けられている
  • やらなかったとしても罰則は無い
  • 安全やバイクの故障防止のためにはしっかり点検整備をするべき

本文で記載の通り、定期点検をしなくても罰則はありません。

そのため、残念ながら定期点検をせずにバイクに乗っている人がいるのも事実です。

ただ、それなりに費用は掛かりますが、事故を未然に防いだり、故障の原因を早期に発見できる、何より調子よく乗れるというメリットは、コスト以上のものがあるはずです。

大きな故障が発生して、大きな費用が掛かる事になった時に後悔したという話も少なくありません。

何より、安全にバイクに乗るのが一番大事です。

定期点検は、必要な維持費と考えてしっかりと行う事をおすすめします!

※本記事は2019年6月に記載しています。ご活用の際は、有用性をご確認くださいますようお願い致します。

参考: 二輪自動車の定期点検基準

点検項目

12ヶ月点検

24ヶ月点検
※12ヶ月点検に追加する項目

かじ取り装置

ハンドル

 

操作具合

フロント・フォーク

ステアリング・ステムの軸受部のがた

1:損傷
2:ステアリング・ステムの取付状態

制動装置


  

ブレーキ・ペダル及び
ブレーキ・レバー

1:遊び
2:ブレーキの効き具合

 

ロッド及びケーブル類

緩み、がた及び損傷

 

ホース及びパイプ

漏れ、損傷及び取付状態

 

マスタ・シリンダ、
ホイールシリンダ
及びディスク・キャリパ

液漏れ

機能、摩耗及び損傷

ブレーキ・ドラム及び
ブレーキ・シュー

1:ドラムとライニングとのすき間
2:シューの摺動部分及びライニングの摩耗

ドラムの摩耗及び損傷

ブレーキ・ディスク
及びパッド

1:ディスクとパッドとのすき間
2:パッドの摩耗

ディスクの摩耗及び損傷

走行装置

ホイール

1:タイヤの状態
2:ホイール・ナット及び
 ホイール・ボルトの緩み
3:フロント・ホイール
 ・ベアリングのがた
4:リヤ・ホイール・
 ベアリングのがた

 

緩衝装置

サスペンション・アーム

 

連結部のがた及びアームの損傷

ショック・アブソーバ

 

油漏れ及び損傷

動力伝達装置


   

 

クラッチ

クラッチ・レバーの遊び

作用

トランスミッション

油漏れ及び油量

 

プロペラ・シャフト及び
ドライブ・シャフト

 

継手部のがた

チェーン及びスプロケット

1:チェーンの緩み
2:スプロケットの
 取付状態及び摩耗

 

ドライブ・ベルト

摩耗及び損傷

 

電気装置


   

点火装置

1 点火プラグの状態

 
 

2 点火時期

 

バッテリ

ターミナル部の接続状態

 

電気配線

 

接続部の緩み及び損傷

原動機


   

本体

1:エア・クリーナ・エレメントの状態
2:低速及び加速の状態
3:排気の状態

 

潤滑装置

油漏れ

 

燃料装置

1:燃料漏れ
2:リンク機構の状態
3:スロットル・バルブ及び
 チョーク・バルブの作動状態

 

冷却装置

水漏れ

 

ばい煙、悪臭のある
ガス、有害なガス等
の発散防止装置


  

ブローバイ・ガス還元装置

 

配管の損傷

燃料蒸発ガス排出抑制装置

 

1:配管等の損傷
2:チャコール・キャニスタ
 の詰まり及び損傷
3:チェック・バルブの機能

一酸化炭素等発散防止装置

 

1:二次空気供給装置の機能
2:配管の損傷及び取付状態

エグゾースト・パイプ
及びマフラ

 

取付けの緩み及び損傷

マフラの機能

フレーム

 

緩み及び損傷

 

その他

 

シャシ各部の給油脂状態