バイクの免許を取得する時は、自動車教習所に通うのが一般的です。
自動車教習所には、学校や会社が終わってからの時間とか、週末の休みを利用して通う人が多いですよね。
ただ、
「少しでも早く免許が取りたい!」
「数週間~数か月もの期間、教習所に通うのは面倒!」
という人も居るのではないでしょうか。
そんな時には、「合宿免許」と言う方法もあります。
1週間前後のまとまった時間が取れる人であれば、「自動車教習所の合宿」で一気に教習を受ける事ができるのです。
ここでは、
などについて解説しています。
個人的にはかなりおススメなので、ぜひ参考にしてみて下さい。
ちなみに、免許を取るには、教習所に通わない「一発試験」と言う方法もあります。
難易度は高いですが、興味のある人は以下の記事も参考にしてみて下さい。
関連記事≫大型二輪・普通二輪免許の一発試験【受験方法と合格率を教えます】
そもそも合宿免許って何?
合宿免許とは、一定の期間宿泊施設に滞在しながら、短期集中的に講習・教習を受ける制度のこと。
実施しているのは自動車教習所になるので、普通に教習所に通う時の学科・技能講習をまとめて受けるイメージですね。
もちろん、車の免許のみならず、バイクでも合宿免許は実施されています。
宿泊施設は寮や旅館、ホテルなど。
期間中の宿泊費用や、食事などもセットになっているプランが一般的です。
また、普通に自動車教習所に通うケースに比べて、
というケースが多く、時間を確保できる人には非常に人気です。
合宿免許と言うと、学生が夏休みや春休みを利用して参加するイメージが強いですが、社会人にもおすすめの免許取得方法と言えます。
バイクの合宿免許のメリットは?
合宿免許と言うと、短期間で免許が取れると言うことが最大のメリットと言えるでしょう。
ただ、他にもメリットは沢山あります。
具体的に、いくつかのメリットや特徴を紹介しておきましょう。
①短期間での免許取得が可能
繰り返しになりますが、最大のメリットでしょう。
一般的な、自宅から通う教習所の場合だと、「自分の予定」と「講習のスケジュール」を見ながら教習所の予定を組んでいきます。
できるだけ頻繁に通ったり、キャンセル待ちをしたり・・・少しでも早く卒業を目指したとしても、数週間~数か月の時間が掛かってしまう事も珍しくありません。
一方で、合宿免許の場合だと、入所から卒業まで「最短で免許取得ができるように」プログラムが組まれています。
詳しくは後述しますが、普通二輪免許の場合、最短で8泊9日~で免許取得が可能と、通学するよりも短期間で免許取得ができます。
②費用はパック料金でコスパを考えるとかなり安い!
一般的に合宿免許は「宿泊料金」「食事代」「教習費用」「検定料」「教材費」「保険料」など、全てパックになっているコミコミ料金になっています。
中には「交通費」まで支給してくれる合宿免許もあります。
料金を比較するとわかりますが、宿泊費や食事が含まれていることを考えると、かなりお得な料金体系になっています。
また、合宿免許は、繁忙期と閑散期で料金が異なります。
時季によっては、普通に通うよりも合宿免許の方が安いと言うケースもあります。
これは、合宿免許だと、
などが理由として挙げられます。
いずれにせよ、お得な料金体系は非常に大きなメリットで、とにかくコストパフォーマンスが抜群なのが合宿免許です。
③短期集中なので、技能が身に付きやすい
通学教習の場合、
と言うような理由で、前回の講習から次の講習まで時間が開いてしまう事もありますよね。
前回から時間が空くと、感覚を取り戻すのに時間が掛かってしまうというケースも良くあります。
一方で、合宿免許なら毎日バイクに乗ることができますので、感覚を忘れることなく、短期集中で技能講習を受けることができます。
④出会いが多く、友人が増える
合宿免許の場合、他の教習生とも毎日のように顔を合わせます。
免許を取得するという共通の目的がある事もあり、同じ教習生とは非常に仲良くなるケースが多いです。
苦手な技能について相談したり、乗りたいバイクの話など、バイク談議に花が咲くのは非常に楽しい時間です。
また、合宿の空き時間には、一緒に遊びに行ったりする事もできます。
一緒に免許を取った友人として卒業後もSNSで繋がっていたり、年齢や性別を超えた新しい出会いがあるのも合宿免許の良い点です。
もちろん、交流が苦手な人は、無理にコミュニケーションを取る必要はありませんよ。
⑤全国の合宿免許に参加できる
通学教習の場合、自宅の近所や学校・会社の帰り道の教習所に通うが一般的でしょう。
しかしながら、合宿免許の場合は近隣に限定する必要がありません。
「海のそばが良い!」「温泉に入れるところが良い!」など全国の教習所から選ぶ事ができます。
京都や那須高原など、観光地の教習所を探すのも「あり」でしょう。
もちろん、免許取得が一番の目的ですが、旅行気分で楽しく参加することが可能です。
⑥色々なプランから選べる
合宿免許は、各教習所によって様々なプランやサービスがあります。
例えば宿泊先は、教習所専用の宿舎の場合もあれば、ホテルの場合もあります。
複数人での相部屋や完全個室、カップル・友人向けツインが選べる教習所もあります。
女性向けの「女性限定プラン」や、「温泉に入れる」、「スノボができる」などリゾート感覚の合宿教習も。
食事においても、「毎食バイキング形式」の合宿もあれば、「食事無しプラン」が選べるところもあります。
ケーキバイキングを定期的に実施していたり、ご当地グルメが食べられる教習所まであります。
どこの合宿免許に参加すべきか、迷ってしまうほどです。
いずれにせよ、自分にあったプランの合宿免許選べるのは間違いありません。
⑦技能に不安な方にも一定の保証がある
一般的な教習所だと、技能講習が上手く進まない時や、検定に落ちた時には、「追加教習料金」や「再検定料」が掛かるケースが多いです。
一方、合宿免許の場合は「保証範囲」というものが定められています。
この保証範囲というのは、各教習所が合宿期間内で定めている「上限の教習回数や検定回数」のこと。
つまり、この保証範囲内であれば、教習回数が伸びたり検定に落ちても、追加費用なしで教習・検定を受けられると言うわけですね。
運転に自信のない方は「卒業まで保証」というプランがある教習所もあります。
そのため、保証範囲の回数や期間、内容は事前に確認しましょう。
⑧割引やキャンペーンが多い
合宿免許の場合、さまざまなキャンペーンや割引が定期的に行われています。
特に、ネット申込割引きや、学生割引、グループ割などは多くの教習所で定期的に実施しています。
また、教習所によっては入校日限定や宿泊部屋限定の格安キャンペーンを展開しているケースもあります。
講習の枠や宿泊施設に空きが出るなら、割安でも入所してもらった方がメリットがあるという事ですね。
そのため、タイミングや条件があえば、さらにお得に免許取得ができるケースも多いです。
バイクの合宿免許の最短期間はどれくらい?
合宿免許の一番のメリットは、短期で免許取得ができる事ですよね。
では、実際にどのくらいの期間で免許が取れるのでしょうか。
合宿の入所から卒業までの最短期間(最短日数)は、以下のようになっています。
≪普通二輪の合宿免許最短日数≫
取得希望の免許 | |||
普通自動二輪 | AT限定普通二輪 | ||
所有免許 | 無し・原付のみ | 最短8泊9日 | 最短7泊8日 |
普通自動車免許 | 最短7泊8日 | 最短5泊6日 |
≪大型二輪の合宿免許最短日数≫
取得希望の免許 | |||
大型自動二輪 | AT限定大型二輪 | ||
所有免許 |
無し・原付のみ | 最短15泊16日 | 最短11泊12日 |
普通自動車免許 | 最短13泊14日 | 最短9泊10日 | |
MT普通二輪免許 | 最短5泊6日 | 最短4泊5日 |
何の免許も持っていない人が普通二輪免許を取る場合には、最短で8泊9日。
車の免許があれば7泊8日ですね。
また、普通二輪免許を持っている人が大型二輪免許を取る場合には、5泊6日で取る事ができます。
学生であれば、春休みや夏休みなどの長期休みで免許取得は十分可能ですね。
また社会人の方でも、昨今は有給なども取得しやすくなっていると思います。
公休と有給を組み合わせて、大型二輪の合宿に参加すると言うことも出来そうですね。
注意点としては、あくまでも「最短」になるということ。
教習の進み具合や検定の結果次第では、期間が伸びることもありますので注意が必要です。
関連記事≫普通二輪免許(中免)の取り方【費用や期間・流れを詳しく解説】
関連記事≫大型二輪免許の取得方法【費用や期間・必要書類まとめ】
バイクの合宿免許、費用はいくら?
メリットも多い合宿免許ですが、気になるのは費用ですよね。
合宿免許の費用に関しては、実施している各教習所によって異なります。
宿泊施設(ホテルか旅館、また、シングル個室か相部屋なのか)や、プラン(保証の長いプランか、通常のコースなのか)、それから食事や付随サービスがそれぞれ違うからですね。
また、大きく差が出るのが時季です。
また、閑散期(10月頃)と繁忙期(3月頃、春休みなど)では、かなりの料金差が出ます。
そのため、あくまでも目安となりますが、だいたいの相場は以下の通りです。
≪ 合宿免許費用の相場≫
繁忙期価格相場 | 閑散期価格相場 | |
普通二輪(MT)合宿費用 ※免許なしの場合 |
140,400円~183,600円ほど | 108,000円~140,400円ほど |
大型二輪(MT)合宿費用 ※MT普通二輪免許保有の場合 |
124,200円~145,800円ほど | 95,600円~135,000円ほど |
費用は、教習料金に加え、宿泊費用、食事(3食付き)、検定料、教材費、保険料などのパック価格です。
もし、できるだけ安く合宿免許に参加するのであれば、閑散期を狙ったり、相部屋を選択することがポイント。
また、ネット割引なども活用することでコストを節約することも可能です。
ただ、普通に教習所に通う費用と比較しても、宿泊費や食事代を考慮すると、かなりお得です。
閑散期などを狙うと、通学教習よりも安く免許を取得することもできたりします。
合宿免許を申し込む時に注意する事
合宿免許のメリットは沢山ありますが、申し込みをするときには注意すべき点もあります。
公認校であるかのチェックは必ずする
通常、自動車教習所を卒業すると、運転免許試験場の技能試験が免除されます。
この技能免許の免除は、教習所に行く大きなメリットと言えます。
しかしながら、運転免許試験場での技能試験が免除されるのは、公安委員会から指定された「公認の自動車教習所」である事が条件です。
そのため、入所したい教習所が「公認」であるかどうかは必ず確認しましょう。
※これは、合宿免許だけではなく、通学する場合でも一緒です。
入校制限がある場合がある
合宿免許を実施している教習所は全国に多数あります。
ただ、各教習所で入校不可の条件を設定している事があります。
具体的には、
などです。
全ての教習所に上記の制限があるわけではありませんが、事前に入校制限は確認しておく必要があります。
保証の内容
合宿免許の場合、一定の「保証範囲」が定められている場合がほとんどです。
保証範囲とは、合宿免許中の上限の技能講習回数や検定回数の事ですね。
もちろん、最短の講習回数で卒業できるのが理想です。
ただ、講習や検定が上手くいかず、追加教習や再検定が必要になる事もあります。
このような時に、保証範囲内であれば、無料で追加教習や再検定を受けられると言うことですね。
そのため、「どこまでが保証範囲なのか」はとても大事になりますので、事前に確認しておきましょう。
※延長してしまった場合に、宿泊や食事も保証範囲内に含まれる教習所もあれば、そうでない教習所もあります。
全員が最短で卒業できるわけではない
各教習所の合宿プランを見てみると、多くの教習所で「最短〇泊〇日」との記載があります。
もちろん、当初のカリキュラム通りに進めば最短日数で卒業できます。
ただ、技能講習や検定が上手くいかなかった場合は、滞在日数が伸びる場合もあります。
多くの人は最短日数で卒業しますが、100%ではない事は認識しておく必要があります。
別途かかる費用もある
基本的に、合宿免許の料金プランは、掛かる費用が全てセットになったプランになっています。
しかしながら、一部の費用は含まれないケースもあります。
例えば、
などです。
また、保証範囲を超えた場合の教習や、検定が必要になった時には別途費用が掛かります。
そのため、「どこまでが料金プランに含まれるのか」事前に確認しておきましょう。
入校日が指定されている場合も多い
各教習所によって、合宿入校日が指定されている事があります。
例えば、「毎週〇曜日」というような曜日指定の場合もあれば、「○月は×日、△日、□日が入校日」というような日にち指定のケースもあります。
入校日を確認しないで予定を立ててしまうと、希望通りにいかずに思わぬ失敗をしてしまう事があります。
繁忙期は早めに申込む必要がある
一般的に教習所は、
が繁忙期と言われています。
多くの人が免許取得に向けて、教習所に通う時期ですね。
これは、合宿免許に限らず通常の通学教習においても同じです。
特に合宿免許の場合、期間中の受け入れ人数が決まっています。そのため、繁忙期に合宿免許に行きたい場合は早めの予約が必要です。
遅くなればなるほど、希望の教習所の空きが埋まってしまう可能性が高くなります。
合宿免許を終了した後の流れ
合宿免許は、合宿が終われば免許が交付されるわけではありません。
合宿免許とは、あくまでも「教習所の講習と卒業検定までを修了する」ことです。
そのため、合宿免許が終わった後の流れは、普通(通いで)に教習所を卒業した時と同じ流れになります。
運転免許試験場(免許センター)へ行き、適性検査と学科試験を受ける必要があります。
(技能試験は免除。車の免許や小型以上の二輪免許があれば学科試験も免除)
試験に合格すると無事に免許証交付手続きです。
合宿終了と同時に免許証がもらえる訳ではないので、勘違いしないようにしてくださいね。
まとめ:合宿免許は非常におすすめ!!
合宿免許は、短期で免許取得が可能で、費用面も非常にコスパが良いです。
自宅近隣にこだわる必要もありませんし、非日常感覚で、楽しく免許取得ができると思います。
あとは、合宿日数の時間が確保できるかどうかですね。
まとまった時間が取れるのであれば、合宿免許は非常におすすめと言えるでしょう!
※2020年3月に更新しました