一般的には、カスタムしたバイクは売りにくいとか、査定額が下がるなどと言われています。
せっかく高価なパーツを付けたり、カスタム費用を掛けたのに、いざ売却する時になったら全く評価してもらえない。そのような事になったらガッカリします。
では、本当にカスタムしたバイクは売りにくいのでしょうか?
結論から言うと、カスタムの内容や売る時のコツ、どこに売るかで大きく変わってきます。
ここではカスタムしたバイクが売却時に不利と言われる理由や、カスタムバイクでも高く売る方法について解説しています。
カスタム車が売りにくいと言われる理由
通常、売却したバイクは業者のオークションを経由し、中古バイク販売店の店頭で小売りされます。また、バイク販売店に売却した場合は、整備されてそのまま店頭で小売りされる場合もあります。
ポイントは、また「販売車両として売りに出される」という事です。
つまり、カスタム車が売りにくいというのは厳密には間違っていて、「販売しにくいカスタム車が売りにくい」というのが正しい解釈です。
例えば、どんなに高価なパーツが付いていて、どんなに手の込んだカスタムがしてあったとしても、次に欲しいユーザーが見つからないようなバイクであれば、買取っても売ることはできません。
売ることができなければ、買取ることはリスクになってしまいます。
そのため、リスクをできるだけ減らすために、安い査定額で買い取るか、最悪、買取ることを断らざるを得ないのです。
逆に、すぐにノーマルに戻せるようなライトなカスタム車や、万人受けするようなスタンダードなカスタム車であれば、査定額が下がるような事はなく、むしろ付いているカスタムパーツの評価をしてもらえるケースもあります。
要は、次に売りやすいか売りにくいかが鍵になるという事です。
売りにくいカスタム車ってどんなカスタム?
では、買い取る側にとって次に売りにくいカスタム車というものはどんなものでしょうか?
例えばですが
・フレーム加工、ワンオフパーツのカスタム
・カスタムペイント、オールペンがしてあるバイク
・カスタム箇所が多いバイク
・エンジンチューニングがされているバイク
などは、買取る側にとっては売りにくいバイクと言えるでしょう。
フレーム加工がしてあると、元に戻すことはできません。
カスタムペイントがされているバイクやカスタム箇所が多いバイク、いわゆるフルカスタムのバイクなどは、個性が強くなりがちです。「まさに、こういうバイクを探していた!」という個人の趣味嗜好がドンピシャでマッチした買い手を探すのはとても難しいバイクになります。
カスタムバイクを欲しいユーザーは、通常、自分の理想のカスタム像を持っています。
個性的なバイクになればなるほど、次のユーザーは見つかりにくくなり、売りにくいという事になります。
そのため、買取った方としては、売り手が見つからなかった時には「ここまでカスタムされていて、この価格です!」というような値段訴求での売り方をするしかないため、安い査定額を提示せざるを得ないという事です。
また、エンジンチューニングされているようなバイクに関しても同様です。昨今は昔と違い、チューニングをしたい!エンジンをカスタムしたい!というようなユーザーが減ってきているのが現状です。
そのため、その価値に見合った金額で、チューニングされたバイクを欲しいというユーザーが限られてしまいます。
逆に、すぐノーマルに戻せるようなボルトオンパーツのカスタムや、万人受けするようなライトなカスタム車はカスタムしてあることで査定額が下がるような事はあまりありません。
カスタム車を高く売るためのコツ
では、カスタム車を高く売るにはどうしたら良いのでしょうか?カスタムされたバイクを高く売るコツを紹介します。
ノーマルパーツを一緒に売る
買い取る側としたら、売りやすいノーマル車のほうが買取りやすい事は間違いありません。
できれば、カスタムする時にはノーマルパーツは残しておき、買取り査定時に用意しておくことでノーマルに戻せることをアピールすることが重要です。
カスタムパーツの価値はアピールする
カスタムパーツが付いている場合、そのパーツの価値をちゃんとアピールすることはとても重要です。
査定をしてくれる査定員やショップスタッフは、もちろんプロですが、カスタムパーツの価値が全てわかっているかは不明です。また、見落としをするというような場合もあるかもしれません。
例えば、「ノジマのフルエキチタンマフラーで20万くらいです。」「FCRのキャブレター20万円しました。」「オーリンズのサス、15万くらいでした。」
としっかりアピールしないと損をする可能性もあります。
買い取る側にしてみたら、高価なパーツの場合はパーツだけ外して売却することもできますので、高価なパーツであればあるほど、きちんと査定に含めてくれているのかは、査定時に確認することをおすすめします。
高価なパーツは状況に応じて外して売却する
高額なパーツが付いていて、尚且つ外してノーマルに戻せる場合は、「ノーマルに戻したらいくら査定額はいくらくらいになるか?」を聞いてみる事もおすすめです。
さほど変わらないようであって、自分で脱着できるようであれば、高価なパーツは外してヤフオクなどでパーツだけ別で売ってしまった方がトータルで得をする可能性も充分あります。
専門カスタムショップにも聞いてみる
こだわりの強いカスタム車や、フルカスタムされたカスタム車の場合であれば、同じジャンルの専門店に買取依頼をすることで、通常より効果査定が見込める場合もあります。
例えば、ハーレーのフルカスタムなら、ハーレーのカスタム専門店、SRのカスタムならSR専門店、といったように、カスタムのジャンルや方向性が一致している場合であれば、ショップとしては大きく手を加えずに売却することも可能です。
また、専門店ならではの顧客を抱えていますので、他のショップよりは有利になります。
もちろん、買取りをしていない専門ショップもありますが、聞いてみて損はないでしょう。
複数の買取専門店に査定を依頼する
カスタムバイクに限らず、買取の査定額は各社差がでてきます。そのため、複数の買取り業者やショップで査定をしてもらうことが重要ですが、カスタム車に関しては、通常のバイク以上にバイクの評価、カスタム内容やパーツの評価に差が出てきます。
そのため、少しでも高く売却するためには、複数の査定額を比較しましょう。
買取り業者の中でも、「バイク王」「バイクワン」の2社は、カスタム車の買取りに力を入れています。また、買取ったバイクの販路も多く持っていますので、この2社の査定はしてみて損はないでしょう。
個人売買での売却も検討する
最終的に売却ができるかはわかりませんが、高く売るという面では個人売買で売却することも選択肢のひとつです。
ヤフオクやメルカリなどのサービスを利用するのであれば、最低限の販売価格は自分で決めることができます。つまり、希望の価格で売れる可能性があるという事です。
しかしながら、もしかしたら買い手が見つからないかも知れないというデメリットもあります。
友人や知人で、バイクの趣味が合う人に声を掛けてみたり、SNSなどで拡散して買い手を見つけるというのも一つの手かもしれません。
ただ、いずれにせよ売却ができるかどうかは読めないところです。
まとめ:
○カスタム車は次に売りやすいか否かがポイントになる
○ノーマルパーツはとても重要
○高価なパーツはアピールすべし
○査定額には差が出るので、複数で査定を依頼する
いかがだったでしょうか?
カスタム自体は、バイクの楽しみのひとつです。また、自分でカスタムしたバイクはとても愛着があるものです。 そんなバイクを少しでも高く評価してもらえるコツについてまとめてみました。
まずは一旦、いくつかの買取専門店やバイクショップで査定をしてもらうと良いでしょう。実際にいくらくらいの査定額を掴んだうえで、満足できそうなら売却しても良いですし、満足できなければ個人売買などの方法を選択するという事もできます。
カスタムバイクの場合、査定額に差が出やすいので、査定を受ける際には複数の査定額を比較するようにしましょう。