バイクには車載工具が積んであるのが一般的です。
中古車を買った場合は車載工具が無い場合もありますが、その時には自分で揃えておこうと考える人も居るでしょう。
もし、ツーリングの途中などでバイクにトラブルがあった場合、車載工具があれば対応できることも多いですよね。
とは言え、どこまでの工具が必要なのかと言う判断は意外と難しいものです。
バイクは積載スペースが少ないので、できれば軽量&コンパクトにしたいと言う人が多いのではないでしょうか。
そのため、ここでは
などについて解説しています。
車載工具を揃えようとしている人に参考になれば幸いです。
そもそも車載工具は何のためにある?
そもそもの話ですが、車載工具は何のためにあるのでしょう。
答えは簡単で、バイクにトラブルが起きた時の緊急対応をするための道具です。
もちろん、車載工具だけでは対応しきれないトラブルもありますが、車載工具があったおかげで何とかなるケースも少なくありません。
特に、ロングツーリングに行く場合には、ある程度のトラブルを予測して車載工具を積んでおくと良いのは言うまでもありません。
トラブルが起きた時にツーリングが続けられるのか、それとも断念せざるを得ないのか。
車載工具の有無や内容によって変わってくると言うこともあるでしょう。
車載工具はどこまで必要?
車載工具は多ければ多いほど、対応できる幅が広がるのは言うまでもありません。
とは言っても、トラブルを心配しすぎて増やしてもキリがありません。
例えばですが、ツーリングで起こり得るトラブルを考えた時に、「万全の備えをしたとすると」以下のような装備が必要になってくると思います。(他にも出せばキリがありませんが。)
トラブル | 必要工具 |
全般的に使用 | スパナ、六角レンチ、ソケットレンチ、プラスドライバー、 マイナスドライバー、プライヤー、ラジオペンチなど |
プラグかぶり | プラグレンチ、予備プラグ |
パンク対応 | パンク修理キット、空気入れ 予備チューブとタイヤレバー(チューブタイヤの場合) |
バルブ切れ | 予備のバルブ(電球) ウインカー用、Hライト用、ブレーキランプ用 |
ヒューズ切れ | 予備のヒューズ |
立ちごけ | レバーが折れた時の予備レバー 予備のチェンジペダル |
バッテリー上がり | バッテリースターター |
ワイヤー切れ | 予備ワイヤー |
その他あると便利 | 針金、ガムテープ、ビニルテープ、タイラップ、カッター 軍手やウェス、ボルトやナットの予備 |
ドライバーやスパナ、六角レンチにソケットレンチと言った工具はサイズごとに複数あります。また、パンク修理キットに予備のヒューズ。それからバルブ(電球)の予備も。
バッテリー上がりも気にしたら、バッテリースターターもあるに越したことはありませんよね。
この「あるに越したことがない」と言うのが非常に厄介なのです。
思いつくものを全て持って行くとなると、ツーリングに工具箱をそのまま積んでいくようなものと言えます。
積載スペースがたくさん有る大型ツアラーならともかく、できる事なら、軽量且つコンパクトにしたいと思うのが一般的な考えでしょう。
そのため、「本当に必要なものだけに絞る」と言うことがとても重要と言えます。
最低限必要な車載工具とは?
必要最低限の車載工具と言うのは、非常に難しいものです。
なぜなら、バイクやシチュエーションによって変わってくるためです。
例えば、オフロードバイクで林道へ行く場合には、パンク対策やレバー折れの対策は必須とも言えます。
また、キャブ車の場合にはプラグかぶりも想定できますが、インジェクションならそれほど心配しなくても平気です。
関連記事≫バイクのプラグかぶり!症状や原因とかぶった時の対処法
パンク修理キットなどを積んでおく人も多いですが、昼間の市街地走行でチューブレスタイヤなら無くてもなんとかなるでしょう。
日帰りのツーリングと、北海道へ1週間行くのでも変わってくると言えます。
市街地のみ走るのであれば、近くのホームセンターに駆け込むことだってできるでしょう。
そのため、あくまでも一般論と言う前提にはなりますが、以下の工具をベースに考えると良いでしょう。
これくらいあれば、ある程度の応急処置はできると思われます。
ここから、自分のバイクやツーリング先に合わせて、追加したり減らしたりする事をおススメします。
ソケットレンチは緊急時の車載工具と考えれば、無くても平気かもしれません。あると便利なのは間違いないのですが、この考えが、車載工具が増える原因でもあります。もし積載に余裕があればおすすめです。
また、スパナはオープンスパナとメガネレンチが一緒になっているコンビネーションレンチがおすすめ。使う頻度が結構高い工具と言えるでしょう。
特にオープンスパナの17mmはミラーの調整などで使うことも多いです。
ポイントはバイスプライヤー(ロッキングプライヤーとも言います)。普通のプライヤーではなく、固くロックする機能があり、折れたレバーやペダルの代用にもなるので非常に便利です!
小ぶりなもの(14~5cm程度)がひとつあると安心です。
タイラップや針金、ビニルテープなどは様々な場面で活用できますので、携帯しておくと良いでしょう。
また、上記は一般的な国産バイクを想定しています。そのため、ハーレーであればインチ工具で用意する必要があります。
また、オフロードバイクで林道など行く場合には、パンク修理キットなども必要になるでしょう。
状況に応じて、車載工具のラインナップを調整するのも楽しいものです。
ただ、工具好きだとついつい増えがちなので・・・注意しましょう。
おすすめのバイク用車載工具セット
もし、車載工具を一から揃えると言う場合には、車載工具のセットを購入してしまうのも良いと思います。
それなりの値段はしてしまいますが、おススメはKTCの車載工具セット。
車載工具として十分な内容ですし、工具の品質も間違いありません。(KTCは国内トップクラスの工具メーカーです!)
もし、バイクを乗り換えたとしても次のバイクにも継続して使えますので、ある意味一生ものと言えるかもしれませんね。
また、ツールバックだけ購入して、ひとつずつ選びながら工具を揃えていくのも良いと思います。
デイトナさんのツールバックを紹介しておきますが、アメリカンやハーレーに乗っているならレザーのツールバッグを選んでみたり、楽しみも増えるでしょう。
ただ、100均などの安価すぎる工具は避けた方が良いでしょう。
安価で精度の低い工具だと、ネジやボルトを舐めたりして余計に面倒なことになる事もあります。
純正工具だけで足りる?要らないものは?
純正の車載工具は、バイクによって種類が異なります。
ただ、「あくまでも応急処置用」という感じが強く、実際にはほとんど使用しない工具もあるでしょう。
例えば、アクスルシャフト用レンチやリアサス調整用レンチが入っていたり、中にはチェーン調整の工具が入っている事も。
このような車載工具は「ツーリング中に使う??」と言う感じです。
そのためツーリング中には使わないのであれば、車載工具から抜いておくのも良いでしょう。
(特殊な作業に使える工具もあるので、捨てないで保管しておきましょう。)
また、プラグレンチなどは純正品だとコンパクトなものが多く、非常に車載工具としては有能です。
一方で、純正車載工具だけでは不安な事もあります。
特に六角レンチやスパナなどは必要になりそうなサイズが入っていないケースも。
また、あらゆる場面で役に立つタイラップや針金、ビニルテープなどが含まれている純正工具は皆無です。
そのため、純正の車載工具をベースにして、追加&削除していくのがおすすめです。
まとめ:自分なりの車載工具を揃えてみよう
筆者は過去に、古いハーレーに乗っていたことがあります。
古いバイクでも、何百キロも走るロングツーリングに良く出かけていたものです。
始めの頃は、旧車に良くありがちなトラブルが心配で、かなりの工具を積んで出かけていたのが懐かしいですね。
旧車にありがちなオイル漏れもありましたので、エンジンオイルの予備まで持って行った事もあるくらいです。
ただ、経験を積んでいくうちに、本当に必要な工具と、持っていても使わない工具がわかるようになったものです。
今回は、「一般的に必要最低限の車載工具」を紹介しましたが、経験値が増えてくると人それぞれ必ず差が出てくるでしょう。
バイクの種類や使用用途、目的地が異なるので当然ですよね。
試行錯誤しながら自分なりの車載工具のラインナップを完成させてみてください!
また、どれだけ装備を充実させていても、どうにもならないトラブルもあります。
そのため、ロードサービスにだけは加入しておくことをおすすめします。
関連記事≫バイク保険のロードサービスを比較!一番充実しているのはどこ?