バイクを所有する上で、気になる事のひとつが「維持費」。
税金や保険料に、251㏄以上のバイクなら車検費用・・・他にも色々なコストが掛かってきます。
「400㏄のバイクは車検があるから維持費が高いの?」
「大型バイクの維持費はいくらくらい?」
そんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?
そのため、ここでは
と言うことにポイントを絞って、解説とシミュレーションをしています。是非参考にしてみて下さい。
400㏄や大型バイクの維持費は何がある?
バイクの維持費と言うと、税金や保険代を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
ただ、バイクに乗っている以上はガソリン代も掛かりますし、オイル交換などのメンテナンスも必要です。
また、251㏄以上だと、車検もありますよね。
400㏄や大型バイクに乗っている場合に、一般的に掛かるコスト(維持費)としては以下のような費用があります。
251㏄以上になると、車検が必要になるのが特徴ですね。
また、中には駐車場を借りる必要がある方も居るかも知れません。ただ、駐車場は不要(自宅に停められる)な人も居ますので、ここでは含めていません。
誰もが掛かる費用としては、上記のコストが維持費と言えるでしょう。
関連記事≫バイクの月極駐車場やコンテナの探し方!おすすめサイトも紹介
400㏄や大型バイクの税金はいくら?
維持費として、必ず掛かる費用が税金です。
400㏄以上のバイクの場合には、軽自動車税と重量税の2種類があります。
軽自動車税は、毎年4月1日時点の所有者に掛かる税金で、1年に1度納めないといけません。
一方、重量税は車検のタイミングで支払う事になっています。
少々複雑なのですが、バイクの初年度登録からどれくらいの年数が経過しているかによって金額が変わってくる仕組みです。
具体的には3,800円~5,000円ですね。
なお、軽自動車税や重量税は251㏄以上なら排気量での金額差はありません。
400㏄でもリッターバイクでも同額です。
400㏄や大型バイクの保険料
バイクの保険料は、原付や250㏄と同様に2種類あります。
ひとつは自賠責保険。
もうひとつが任意保険です。
車検のあるバイクの場合には、自賠責保険も車検時に加入することが一般的です。(自賠責保険未加入だと、車検が通りません)
また、任意保険はあくまでも「任意(本人の意思に任せる)」ですから、未加入でも違法ではありません。
ただ、任意保険に未加入でバイクに乗る事は、非常にリスクがありますので加入する事を強くおススメします。(絶対入ったほうが良いですよ)
①400㏄や大型バイクの自賠責保険料
※沖縄や離島の場合には若干金額が異なります
まず、自賠責保険です。
車検のあるバイクの場合は、自賠責保険は車検時に加入・更新するので、通常24ヶ月(車検有効期限と一緒)で払い込みます。
(※新車購入時は次回の車検が3年後なので36ヶ月)
ただ、今回は年額の維持費を算出するにあたり、1年あたりの金額で計算していきます。
ちなみに、自賠責保険は定期的に保険料の改定が行われます。2020年の4月に3年ぶりに改定がされています。
関連記事≫2020年のバイク自賠責保険料はいくら?改定後の保険料一覧表!
②400㏄や大型バイクの任意保険料
任意保険の保険料は、年間の維持費をシミュレーションする上では一番難しいコストです。
なぜなら、加入する人の年齢や条件によって大きな差が出てくるからです。
一般的には年齢が若い方や、業務(仕事)や通勤通学の用途で毎日使用する場合には、保険料が高くなる傾向にあります。
逆に、30歳以上で免許もゴールド、週末のツーリング程度にしか使わない場合にはかなり安く抑えられます。
実際に、具体例でみてみましょう。
21歳以上補償で年間走行距離が10,000㎞以下だと、このくらいですね。
ちなみに、これが通勤通学でも使用になると、74,860円まで上がります。
使用頻度が多くなる事で、自己リスクが上がるという判断になると言う訳です。
26歳以上補償だと、1万円弱下がりますね。これが30歳以上ゴールド免許になると、以下のようになります。
一気に安くなりますね。年間の保険料が2万円前後だと非常に助かります。
全てダイレクト型バイク保険での試算ですが、人によってかなり差がある事がわかりますよね。
ただ、補償内容を手厚くすれば当然保険料も上がってきます。
また、今回は全て6等級スタート(初めて保険に加入)で試算していますので、乗り換えなどである程度の等級がある人は安くなってきます。
また、年間5,000㎞以下と言う人も安くなる可能性が高いでしょう。
なお、251㏄超の場合には、400㏄でもリッターバイクでも排気量で保険料には差が出ない事が多いです。
関連記事≫バイクの任意保険が安いのはどこ?損をしない保険会社の選び方!
年間のガソリン代はいくら?
ガソリン代は、1年間でどれくらい走るかによっても変わってきます。また、もうひとつポイントなのは、バイクの燃費です。
メーカー発表の燃費(WMTCモード値)を見てみると以下のようになっています。
以前は、メーカー発表の燃費と言うのは「定地燃費値」が主流でした。
これは平坦な舗装路を一低速度で走った時の数字で、あまりアテにはならなかったんですよね。
ただ、最近はWMTCモード値と言って、「より実際の使用状況に近い方法で計算された燃費値」が追記されるようになっています。
前述の燃費値も、WMTCモード値です。
これをもとに年間のガソリン代を試算したのが以下になります。
※燃費は400㏄20㎞/L、大型バイク18㎞で計算
400㏄や大型クラスの場合には、ロングツーリングに行く方も多いのではないでしょうか?
片道200㎞(往復400㎞)くらいのツーリングに月2回ほど行くと、年間で1万㎞くらい走る計算ですね。
関連記事≫バイクの燃費の計算方法は?燃費を向上させるコツや走り方も解説
バイクの車検費用はいくら?
251㏄以上のバイクの維持費で鍵になるのが「車検」です。
「車検が無いから250㏄を選ぶ!」という人も多いですよね。
では、実際に車検を通すにはどれくらいの費用が掛かるのでしょうか。
通常、バイクショップなどで車検を受ける時には、次のような費用が掛かります。
点検整備代金は、車検を通すために必要な点検と、それに伴う整備に掛かる費用です。
また、車検代行手数料は、バイクショップが車検場にバイクを運んだり、書類を作成したりする手数料ですね。
このふたつは、バイクショップによって呼称がバラバラです。
まとめて「車検代金」としている」ショップがあったり、「整備代行手数料」と呼んだり、明確に細かい内訳を出しているところもあります。
また、自賠責保険・重量税は、前述のとおり税金ですが、印紙代と言うのは国や行政に払う手数料の事です。
なので、自賠責保険・重量税・印紙代の3つは「法定費用」として、点検整備・代行手数料とは分けて表記されます。
わかりやすく言うと
という事ですね。
もちろん、バイクショップに車検をお願いする時は、まとめて払っておけば大丈夫です。(法定費用の払い込みもショップが代行してくれます。)
では、具体的な金額例を見てみましょう。
上記はバイクショップで車検を依頼した時の、一般的な価格(相場)です。
法定費用は重量税・自賠責保険・印紙代で17,020円ですから、400㏄なら62,000円ほど、大型なら72,000円ほどが車検費用の目安です。
ただ、どこまで整備をお願いするかで価格が変わる場合もあります。
必要最低限やらなくてはいけない法定点検と、オイル交換・各部の注油や清掃程度なら上記の価格くらいでしょう。
ただ、
「せっかく車検だから、ブレーキパッドとブレーキオイルの交換もやっておいて下さい!」
と言った具合にプラスの整備を依頼すると・・・車検費用もどんどん増えて行きます。(もちろん、きちんと整備するのは良いことです!)
関連記事≫バイクの法定点検(定期点検)は義務?罰則や項目・費用について解説
年間のメンテナンス代はいくら?
車検のタイミングは2年に1回来るのですが、それまでノーメンテナンスと言う訳には行きません。
定期的なオイル交換が必要ですし、それなりに走る場合にはタイヤ交換をする人も居るでしょう。
普通に年間10,000㎞走行したという前提での、車検以外のメンテナンス・消耗品のコストは次の通りです。
メンテナンスのコストも、バイクや乗る頻度にもよって変わってきます。
オイル交換は使うオイルによって金額が全然違いますし、タイヤ交換も選ぶタイヤで全然値段が違います。
今回は、バイクショップで交換して、平均的なレベルの物を使用した時で想定しています。
年間で1万㎞走行すると減りの早いリアタイヤは交換が必要になるでしょう。
一方、フロントタイヤはリアに比べて減りも少ないので、毎年変える人は少ないと思います。
リアタイヤにしても、年間5,000㎞くらいの走行なら交換しない年もありますので、走行距離の少ない場合は、実際のコストはもう少し安くなりそうです。
ちなみに、「その他」については、フロントタイヤ交換や、チェーン・スプロケ交換、バッテリー交換、ブレーキ液交換などのメンテナンスを想定しています。
これらは2年や3年(2万km~3万㎞)に1回ほどだと思われますので、1年あたりに換算しています。
関連記事≫バイクのエンジンオイル交換!頻度や時期の目安を詳しく解説!
関連記事≫バイクのタイヤの寿命はいつ?交換時期の判断方法とは
400㏄や大型バイクの年間維持費はこれくらい!
税金や保険から、ガソリン代まで見てきましたが、合計した維持費が以下のようになります。
400㏄と大型バイクの維持費の違いは「車検時の整備点検費用」「メンテナンス・消耗品」の費用差です。
実は、保険や税金は400㏄でも大型でも変わらないのです。
大型になると、整備に関わる消耗品やパーツ、工賃が上がるという事ですね。
維持費が高額になりがちな方は、
と言うケースが多いです。
保険料においては、年齢が若い時には仕方ない部分もあります。
年を重ねていけば等級も上がって行きますので、徐々に安くなっていくでしょう。
ちなみに、保険会社によっても保険料には差が出てきます。
各社の見積もりを比較すると安くなる場合も多いので、一括見積などを試してみるのもおススメです。
◆無料の一括見積りサービス≫インズウェブバイク保険まとめ
と言うのが一般的な維持費の相場でしょう。
やはり、400㏄や大型バイクになると、車検がある分250㏄よりも維持費が上がるのは事実です。
また、特に大型バイクの場合には、メンテナンスや消耗品でのコスト増も否めません。
とは言っても、400㏄と250㏄ではパワーも違うので高速道路などでは違いは如実に現れます。
また、大型には大型の醍醐味があるのも事実。
コストが掛かる分は、しっかり元が取れるくらいバイクを楽しめば良いのではないでしょうか。
もちろん、安全運転は必須ですよ!
※2020年3月に更新しました