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バイクのクルーズコントロールとは?メリットや後付けについても解説

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車では一般的になっている「クルーズコントロール」。

これは、アクセル操作をしなくても自動的に一定の速度を保ってくれる機能の事です。

「オートクルーズ」とか、略して「クルコン」なんて呼ばれることもありますね。

ただ、最近は車だけでなく、バイクにもクルーズコントロールが標準装備されることも増えてきています。

基本的な機能は車もバイクも同じなのですが、ここでは、よりバイクに特化して

  • バイクのクルーズコントロールとメリット
  • 基本的な使い方
  • 標準装備されているバイク
  • クルーズコントロールの後付け

などについて詳しく解説しています。

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バイクのクルーズコントロール

冒頭でも触れたとおりですが、「クルーズコントロール」とは、アクセル操作をしなくても一定の速度を保ってくれる機能のこと。

例えば、バイクで高速道路を走っている時。

80km/hの一定速度を保って走行するには、常にスロットルをひねって固定しておく必要がありますよね。

ただ、スロットルを回したまま固定しているのは、意外と疲れるものです。

これが、クルーズコントロール機能があれば、グリップに軽く手を添えるだけ。極端な事を言えば手を離していても80km/hで巡行してくれると言うわけです。

もちろん、速度に関しては「80km/h」だけと言うわけでなく、自分の望む速度での設定が可能です。

ただ、一定の上下幅が決まっていますので、あまりにも高い(低い)速度での設定は不可能です。

ちなみに、一例をあげると

  • ヤマハ:TRACER900GT 50~100km/h
  • ヤマハ:NIKEN  50~160km/h

の範囲であれば、オートクルーズが設定できます。(もちろん法定速度は守りましょう。)

クルーズコントロールの最高(最低)速度

以前は、クルーズコントロールの設定上限は115km/hでした。
ただ、新東名など、一部の高速道路の最高速度が120km/hに引き上げられている背景もあり、クルーズコントールの設定上限も115km/hを超えるものが多く出てきています。

上限は、車もバイクも車種によって異なりますので、設定できる範囲もチェックすると良いでしょう。

追従型クルコンはバイクではまだ未導入

車(4輪)の場合には、クルーズコントロールも進化しており、最近では「追従型クルーズコントロール」(アダプティブクルーズコントロール)が主流になりつつあります。

追従型は、前の車との車間距離を測定し、速度を自動で調整してくれるクルーズコントロール。

つまり、前の車が速度を上げれば、一緒に速度も上がり、逆に前の車が迫ってきたら速度が落ちると言うことですね。

(どんどん便利になりますね!)

ただ、バイクの場合には、この追従型を導入している車種はまだありません。

もちろん、開発・研究は進んでいるようですが、現時点でバイクは「一定速度を保つクルーズコントロール」だけと言うことですね。

個人的な意見ですが、バイクはバランスを崩すと転倒するリスクがあるので、自動での加速や減速、自動ブレーキはかなり慎重に進めるのではないかと思います。

バイクのクルーズコントロールのメリット

バイクでクルーズコントロールを使うメリットは、やはり

  • 疲労軽減

に尽きるのではないでしょうか。

むしろ、これ以外は思いつきません。

特に、「高速道路をよく使う」「ロングツーリングが好き」と言うライダーの中には、スロットルの長時間の固定が辛いと言うケースも多いでしょう。

手が痺れたり、同じ格好をすることにより、腰や肩にも影響が出ると言う人も居ます。

そのため、クルーズコントロールを使い、右手が楽になるだけで、かなりの疲労軽減に繋がります。

もちろん、クルーズコントロールはON/OFFの切り替えが可能ですので、必要な時だけ使えば良いと言うことですね。

基本的なバイクのクルーズコントロールの使い方

クルーズコントロールの基本的な使い方は、どこのメーカーもほぼ一緒です。

ただ、ボタンの位置や、若干の違いもあると思いますので、必ず取扱説明書を確認するようにしてください。

一般的には

  • クルーズコントロールの電源(ON/OFF)
  • SETセットボタン
  • RES(リジューム)ボタン
  • プラス(+)とマイナス(-)ボタン

が設置されている事が多いでしょう。プラス、マイナスの速度調整ボタンはSET、RESと一緒になっているのが一般的です。

使い方としては、まず、クルコンを作動させます。(ON)

その後、走行中に「SET」ボタンを押せば、その時の速度でクルーズコントロールが作動します。

80km/hで走行中にSETすれば、そのままの速度を維持してくれると言うわけですね。(簡単!)

クルーズコントロールを作動させたまま、速度を調整したい場合には、「プラス、マイナスのボタン」で調整します。

ハーレーとかヤマハの場合は1押しで2km/hずつの調整(増減)ですね。他のメーカーもだいたい一緒だと思います。

もちろん、スロットルでも速度を上げる事ができます。その場合には、もう少し速度を上げて、もう一度「SET」すれば良いと言うことですね。

RES(リジューム)ボタンは復帰ボタンの事。

一旦クルーズコントロールを解除しても、RESを押せば、前回設定の速度で復帰してくれると言うボタンです。

高速道路や、交通量の少ない国道などで、一定の速度で走行するときには非常に便利な機能です。

バイクのクルーズコントロールの解除方法

普段クルーズコントロールに慣れていない人だと、

「前の車に突っ込まないか緊張する」
「勝手に走っているような感覚が怖い」

と不安になる事もありますよね。

ただ、クルーズコントロールは非常に簡単に解除できます。

クルーズコントロールを解除するには、

  • ブレーキを掛ける(軽くでもOK)
  • クラッチを切る
  • スロットルを全閉よりも更に減速方向(進行方向)に回す



という、いずれかで解除できるのが一般的です。(必ず取扱説明書は確認してくださいね。)

そのため、「ちょっと危ないかな?」と思ってブレーキを掛けた瞬間に、クルーズコントロールは解除されていると言うわけです。

思ったより簡単に解除されるので、それほど危険ではないでしょう。

ただ、砂利道や悪路、急なカーブの多い場所、それから車間距離を詰めて使うような事をすれば、当然危険です。

安全な場所で、安全な使い方をするようにしましょう。

クルーズコントロールが標準装備されているバイク

最近は、クルーズコントロールが標準装備されているバイクも徐々に増えて来ています。

特に、ツアラーやアドベンチャー系などのロングツーリングに使われやすいバイクに増えて来ています。

関連記事SSとかNKとかアドベンチャーって何?バイクのジャンルを全解説!

参考までに、具体的な車種名を挙げると、

  • ホンダ・・・ゴールドウイング
  • ヤマハ・・・NIKEN、MT-10、TRACER900 GT、T-MAX530DX、FJR
  • カワサキ・・・VERSYS(ヴェルシス)1000SE
  • ハーレー・・・ロードグライド、ロードキングスペシャル、ウルトラ
  • BMW・・・R1250 GS、R1250RT、F850GS
  • DUCATI・・・ディアベル1260S
  • トライアンフ・・・TIGER 1200、TIGER 800 XRX、 TIGER 800XRT、TIGER 800XCX、TIGER 800XCA

他にもあるとは思いますが、ざっと思いつくだけでもこれだけあります。

(モデル年式によっては、付いていない場合もあります。)

おそらくこれからも、標準装備されるバイクは増えて来るでしょう。

クルーズコントロールは後付けできる?

非常に便利なクルーズコントロールですが、後から付けたいと言う場合にはどうしたら良いのでしょうか。

まず、ここまで解説してきたクルーズコントロールは、「電子制御式」と言われるものです。

その名の通り、電子制御で走行中の速度を一定に保つクルーズコントロールですね。

この「電子制御式」のクルーズコントロールは、後付けできるケース(車種)が非常に少ないです。

例えば、ハーレーやトライアンフの場合には、メーカーの純正オプションとして、クルーズコントロールKITが用意されているケースもあります。

ただ、オプションとして用意のある車種や年式も限られていますし、電子制御コンピュータのアップデートも必要になります。

そのため、まずはディーラーに相談してみる事をおすすめします。

ただ、特に国産メーカーの場合には、電子制御式のクルコンの後付けは非常に難しいのが現状です。

機械式のクルーズコントロール

電子制御式に対して、「機械式クルーズコントロール」と呼ばれる方式もあります。

これは、電子制御式がコンピュータ制御で速度を一定化するのに対して、機械的にアクセル開度を一定化させるものです。

もっとシンプルに言うと、「アクセル(スロットル)をひねった位置で固定する」と言うものですね。

個人的には、クルーズコントロールとは言えないような気もしますが・・・社外品ではいくつか販売されています。(海外製が多いですね)。

実際に取付けたユーザーさんの動画を見つけたので、貼っておきますね。

ただ、当然メーカーの純正品ではありませんし、安全性では劣る事は否めないので、後付けする場合には、自己責任と言うことですね。

スロットルアシストと言う選択もある

もっと簡易的なものでは、スロットルアシストと言うものがあります。

これは昔からあるものですね。

単純に、スロットルグリップに取付けると、グリップを握らずに「手を置いておくだけ」でアクセル開度を保てると言うわけですね。

シンプルです。

価格も、キジマさんやラフアンドロードのもので1,000~1,200円ほどで購入できます。

アマゾンだと、びっくりするくらい安いのもありますが・・・安いのは「すぐ折れる」などレビューが微妙です・・・。

また、アクセルが戻るのを「つっかえ棒」的な役割で留めるのが「アクセレーターロックシステム」。

こちらも疲労軽減には効果があると、評判が良い商品です。

ただ、中には使いにくいと言う人も居ますので、スロットルアシストと比較して、自分に合う方を選んでみても良いかも知れませんね。

まとめ:ロングツーリングで手が疲れる人にはクルコンはおすすめ!

長い時間の一定速度での巡行。

あまり気にならない人も多いのですが、一方では「右手が辛い」と感じる人も多いです。

そのような人には、クルーズコントロールは非常に便利な機能です。

ただ、くれぐれも安全な使い方をして欲しいと思います。

法定速度以上での速度設定はもちろんですが、楽になる事での居眠り運転などにも注意が必要ですね。

関連記事バイクでも眠くなる!バイクの居眠り運転の回避方法

クルーズコントロールは、これからも進化してくるでしょうし、標準で付いてくるバイクも増えるでしょう。

バイクの購入時には、標準装備が当たり前の時代が来るかも知れませんね。

※本記事は2019年11月に記載しています。ご活用の際は、有用性を確認くださいますようお願い致します。