バイクでツーリングに行く時には、高速道路を利用できると便利ですよね。
ただ、バイクの場合には高速に乗る事ができる排気量の条件があります。
また、
「免許をとってすぐでも高速を走って良いの?」
「バイクは高速で何キロまで出して良いの?」
など疑問に思う人もいるでしょう。
そのため、ここでは
バイクで高速に乗る時の条件や注意点などをまとめています。
高速道路を走れるバイクの排気量
高速道路を走る事ができるバイクの排気量は125㏄超のバイクです。(自動車専用道路を含む)
125cc以下の原付2種の場合には、高速に乗る事ができないという事ですね。
例えば、ホンダのPCXの場合でいうと
です。
原付1種・原付2種はNGと考えておくと良いかも知れませんね。
ちなみに、125㏄で高速道路を走ると違反で切符を切られてしまいますので注意してください。
250ccだと高速はキツイって本当?
250ccのバイクに乗っている人も沢山いますが、良く
「250㏄だと高速はキツイ」
「250㏄だと高速は怖い」
などと言う意見もあります。
確かに、250㏄だと、400㏄や大型バイクよりも馬力(パワー)や加速力で劣ることは否めません。
そのため、大きなバイクで高速道路を走った経験がある人は、物足りなく感じるでしょう。
ただ、普通に乗っている分にはそれほど心配する必要はありません。
無理な追抜きをしようとしたり、車や排気量の大きなバイクと張り合おうとしなければ、充分流れに乗って走れます。
高速道路は免許取得後いつから乗れるのか
よく、二人乗りと勘違いするのですが、高速道路をバイクで走るのに免許取得後の期間制限はありません。
つまり、免許を取ってすぐに高速道路を走っても大丈夫なのです!
ただ、やっぱり運転に不安がある状態での高速道路は危険。
一般道で充分バイクの運転に慣れてから高速に乗ることをおススメします。
バイクの高速道路の制限速度
バイクの高速道路の制限速度は、車と同じ100㎞/hです。
ただ、道路交通法では以下の定めがあります。
(最高速度)
引用:道路交通法
第二十二条 車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない。
そのため、80㎞制限の標識が出ている区間は、標識の最高速度を守る必要があります。
たとえば首都圏エリアでは、京葉道路で80㎞、首都高速で50㎞とか60㎞などの標識が出ていますので100㎞で走らないように気を付けて下さい。
高速道路でも、ちゃんと標識を見ないと駄目という事ですね。
また、意外と知られていないのが、最低速度。
高速道路の最低速度は50㎞/hです。
あまり遅い速度での走行もNGなので知っておいてください。
ちなみに、最低速度50km/hというルールは、あくまでも高速道路の本線車道で、速度指定のない区間に限ったものです。
高速道路の二人乗り制限
高速道路は、免許を取ってすぐに乗っても問題ありません。
ただ、二人乗りには制限があります。
具体的には、
です。
一般道も含めたバイクの二人乗りについては、以下の記事にて詳しくまとめていますので、参考にしてみて下さい。
関連記事≫バイクの二人乗りはいつから可能?高速は?タンデムの条件や規則
バイクの高速料金と割引制度
高速道路の料金は、以下の区分に分けられています。
二輪車が無いですよね・・・。そうです。バイクは「軽自動車等」に含まれているのです。
なので、バイクの高速料金は軽自動車と同じ料金になります。
バイクの高速の割引制度
高速道路の料金が軽自動車と一緒なので、当然ですがETCの割引制度も一緒です。
ETCが付いていれば、深夜割引、休日割引など同等の制度が対象になります。
高速に良く乗る人、これから乗る事が増える人は、ETC車載器を付ける方がトータルのコストはお得になるでしょう。
もし、ETC車載器が無ければ検討してみても良いかも知れませんね
関連記事≫バイクのETCの選び方
また、バイク専用の高速乗り放題プランも定期的に実施されています。
タイミングが合えば、かなりお得に高速道路を利用できます。
こちらも是非チェックしてみて下さい
関連記事≫バイク高速乗り放題のツーリングプラン
バイクで高速を走る時に注意したい5つのポイント
バイクで高速道路に乗れる条件についてはこんな感じです。
ここからは、あまりバイクで高速に乗った事が無い人や、これから初めて高速に乗る人向けの高速道路を走る時のポイントになります。
ガソリンの残量に注意!
高速道路上では、ガソリンスタンドが常にあるわけではありません。
だいたい50㎞間隔でSA・PA内にガソリンスタンドが配置されていますが、タイミングを逃すと50㎞は給油ができないという事になります。
また、あくまでも約50㎞毎と言うのは目安。
長いところでは、150㎞以上もガソリンスタンドがない区間もあります。
(※たとえばですが、北関東道 笠間PA~上信越道 横川SA:約173km)
高速上でガス欠にならないように
の確認をしながら走行しましょう。
ちなみに、高速道路上でガス欠になると、「高速自動車国道等運転者遵守事項違反」です。
(※2点減点、バイクだと7,000円の罰金です)
荷物を落とさないように固定!
また、ツーリングの高速道路で良くある失敗例が、
です。
高速道路の走行中は、荷物を固定しているネットやツーリングコードが緩んでも気付きにくいものです。
積み荷が緩んで落下してしまうと、後続車にも危険を与える事になってしまいます。
また、お尻やジャケットのポケットに財布などを入れていて落とす事も。
高速に乗る前に、積み荷の固定状況やポケットの中身などを確認して、万全の状態で高速に乗りましょう。
高速の路肩走行は違反!すり抜けも違反になる可能性が高い!
高速道路に付き物なのが「渋滞」です。
渋滞の時には、すり抜けをしてスイスイと進みたいですよね。
ただ、すり抜けは違反になる可能性がとても高いのです。
白バイやパトカーに遭遇したら、捕まってしまうかも知れません。
また、路肩の走行は100%違反で捕まりますので、くれぐれもしないように。
関連記事≫バイクのすり抜けは違反?捕まるのか道路交通法を読み解く!
高速のすり抜け中には、事故を起こすことも多いです。
急いでいても、すり抜けをすると、後で後悔することになるかも知れません。
高速に乗る時の服装は?
高速道路は一般道とは比べ物にならないくらいの風圧をうけます。
そのため、バイク専用のライディングウェアでなかったとしても
服装が良いでしょう。
意外と抜けがちなのが「フード付き」のウェア。
フードに風を巻き込むと、首を引っ張られながら走行しているので様なものなので、気を付けて下さい。
また、ヘルメットはシールドが必須。街中だと、シールドなしでサングラス(アイウェア)という人もしますが、高速だと風を巻き込むのであまり意味がありません。
虫もバシバシ飛んできますので、シールドがあるヘルメットを使用しましょう。
参考記事≫バイクやヘルメットの虫対策
休憩はこまめに取ろう
意外と重要なのが休憩です。
高速道路に慣れていない場合には、気を張っている事もあって、自分が思っている以上に疲労が溜まるものです。
高速のような長時間の運転だと、肩がこったり、お尻が痛くなったりする人も少なくありません。
休憩はSAやPAでしかできません。
疲労が溜まってから休憩をするのではなく、こまめに休憩を挟むほうが体力的にも良いですし、運転に集中できます。
長居しなくても、一旦バイクから降りて軽くストレッチをするだけでも全然違います。
関連記事≫バイクで肩コリになる原因と対処法
関連記事≫バイクでお尻が痛くなる!ツーリング時の尻痛を軽減する方法
初心者や高速が怖い人が気を付ける運転のポイント
高速道路に慣れていない場合や、初めて乗るという場合「高速が怖い」と感じる人もいるかも知れません
ただ、慣れてくると、一般道の方がよっぽど怖いと思うようになります。
何故なら、一般道だと
と言うような危険があるからです。
高速道路の場合は(極端な言い方をすれば)まっすぐ走っていれば良いだけなので、よっぽど安全です。
とは言っても、慣れるまではやはり抵抗がありますよね。
そのため、安全に走るためには、以下のポイントを意識すると良いでしょう。
それぞれ補足しますね。
基本的には一番左の走行車線を走る
高速道路は2車線、3車線が多いですが、基本的には一番左の走行車線を走ると良いでしょう。
飛ばす車が少ないというのが一番の理由ですが、もうひとつは「何かあった時には路肩に停める(避難する)事」ができるからです。
もちろん、高速道路上の路肩駐車は禁止です。
ただ「危険を回避する為の一時停止」は認められているのです。何かあった時には、路肩に避難できると思えば、気持ち的にも余裕を持って運転できます。
車間距離は多めに開ける
また、車間距離をしっかりと多めに開ける事
ブレーキの空走距離・制動距離をしっかりと取る目的もありますが、前方の視界が開けていると運転も非常に楽です。
大型トラックの前や横、後ろは避ける
トラックの後ろにいれば、前方が良く見えませんし、前にいれば後ろからのプレッシャーも感じます。
横にいると、いつ車線変更をしてくるのか、気になって仕方ありません。
追抜きをされる際には、風圧も受けます。
もちろん、トラックには悪気はないのですが、近づかないに越したことはありません。
車線変更はいつもより早くウインカー
車線変更の時には、一般道よりも早めにウインカーを出しましょう。
周りの車(自分も)は 80㎞~100㎞/hで 走っています。
そのため、車線変更をする合図は早めに出さないと危険です。
一般道だと、一瞬だけウインカーを出して「ヒュッ」と一瞬で車線変更をする人もいますが、結構危ないですよね。
高速上は、軽く接触しただけでも大事故になりかねません。
慎重なくらいの安全確認が正解です。
マスツーでも無理してついていかない
仲間とツーリングに行く時に、初めて高速に乗る事もありますよね。
こんなケースで非常に多いのが、周りに付いて行こうとして無理してしまうパターン。
周りが速くても、自分のペースで走る事が何より重要です。
マスツーリングで高速に乗る時は、休憩予定のSA(PA)の場所だけ聞いておけば、遅れても問題ありません。
見えないくらい離れてしまっても、SA(PA)に着く時間はそんなに変わりませんよ。
マイペースで楽しく走りましょう。
まとめ
バイクに乗るようになると、行動範囲が広がります。
さらに、高速に乗るようになると、もっと行動範囲が広がります。
どんどんバイクが楽しくなってくるのではないでしょうか。
ただ、楽しくバイクに乗ることができるのは、無事故でいるからです。
高速に乗ると、飛ばしたくなる気持ちもわかりますが、くれぐれも安全運転で楽しんでください!