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バイクの冷却水(クーラント)漏れ!症状や原因、修理費用を解説

クーラント(冷却水)
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水冷エンジンのバイクは、冷却水(クーラント)を使ってエンジンを冷やしています。

このクーラントですが、関連するパーツの劣化や損傷によって液漏れをすることもあります。

ふと気づいたら、バイクから液漏れがしている・・・。

こんな時は少し焦りますよね。

ここでは、

  • バイクのクーラント漏れの症状
  • クーラント漏れを起こした時の対処法
  • クーラント漏れの原因と修理費用

などについて解説しています。

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バイクのクーラント漏れの症状とは

バイクのクーラント漏れですが、

  • 明らかにクーラント漏れと判断できる
  • 何かわからないけど液が漏れている

と言うケースがあると思います。

まずは、クーラント漏れを判断する症状について説明しましょう。

クーラント液は、エンジンオイルや他の液体と見分けが付きやすいように、色付けされています。

具体的には、緑、青、ピンク色をしてるのが一般的。

そのため、バイクから上記の色をした液体が漏れているのが確認できれば、間違いなくクーラント漏れと判断できます。

また、走行中に液漏れをすることにより、蒸気(湯気)が上がる事があります。

漏れた液が、高温のマフラー(エキパイ)などに付着して蒸気が上がると言うケースですね。

エンジンオイルなどが漏れて蒸気が上がる事もあるのですが、漏れている液がクーラントの場合、蒸気に独特の甘い匂いがします。

そのため、

  • 走行中に蒸気が出て甘い匂いがする
  • もしくは、走行後にバイクから甘い匂いがする

このような時には、クーラント漏れの可能性が高いと言えます。

それから、停車していたバイクの下に、何かしらの液漏れの跡が残っている場合。

このような時も、オイル漏れという可能性もあります。

ただ、前述のとおりクーラントは色付きの液です。漏れている液体がクーラント液と同じ色なのが判断できれば、クーラント漏れです。

また、クーラントの場合は、蒸発後に白い跡になります。

ラジエーターやクーラントのリザーブタンク周辺に、白い液体が蒸発した後があれば、クーラント漏れの可能性が高いと言えるでしょう。

クーラント漏れを起こした時の対処法

バイクから、冷却水(クーラント)が漏れているのを発見した時には、どうしたら良いのでしょうか。

そのまま放置しておくと、

  • オーバーヒートの原因になる
  • 最悪エンジンの焼き付きにもつながる

と言うことになりますので、修理をして冷却水(クーラント)の漏れを止める必要があります。

関連記事バイクのオーバーヒートの原因や症状は?夏の渋滞には特に注意!

関連記事バイクのエンジンの焼き付きとは?前兆や症状、修理費用を解説

ただ、漏れの程度がひどくなければ、そのまま走行していても影響が少ないケースもあります。

例えば、

  • 小さなシミができている程度
  • リザーブタンクの残量は減っていない

と言うような状況であれば、緊急を要するような状態ではないと言えます。

とは言え、漏れている状態には変わりませんし、劣化(損傷)状況が進行すれば大きなトラブルにも繋がりかねません。

そのため、クーラント漏れを発見した時には、できるだけ早く修理するのが基本です。

一方で、

  • 漏れの程度が激しい
  • リザーブタンクの残量がLowを下回っている

というようなケースは、早急な修理とクーラント液の交換が必要となります。

応急処置で水を入れても平気?

もし、クーラントの漏れを発見した時に、

  • リザーブタンクの残量がかなり減っている
  • ほぼ空の状態

と言うような場合には、水道水を入れることで応急処置になります。

ただ、クーラントには

  • 防錆添加剤
  • 凍結防止剤

などが含まれています。

そのため、あくまでも「バイク屋へ修理に持って行くまでの走行」や「ツーリング先での応急処置」として、その場を凌げたらクーラントの交換をするようにしましょう。

関連記事バイクの冷却水(クーラント)交換!時期や工賃・方法を解説

クーラント漏れの主な原因と修理費用

バイクの水冷エンジンは、クーラント液がエンジンを循環して冷却をしています。

エンジンの熱を吸収したクーラントが、ラジエーターで放熱しているという仕組みですね。

※詳しくは下記の記事でまとめていますので、参考にしてみて下さい。

関連記事バイクの水冷エンジンやラジエーターの仕組みをわかりやすく解説!

そのため、クーラント漏れの原因になる箇所も複数あると言うわけです。

ここでは、クーラント漏れの主な原因と、その修理費用について解説します。

ホースのつなぎ目からのクーラント漏れ

クーラント液は、ラジエーターやエンジン、リザーブタンク等を循環しています。

このウォーターラインのつなぎ目からクーラント液が漏れると言うのは良くあるケースです。

原因としては、

  • ホースバンドの緩み
  • ホースの劣化や損傷

などが挙げられます。

ホースを止めているホースバンドが緩んでいるだけであれば、締め直すだけで解決する場合もあります。

ただ、ホース自体に経年劣化で亀裂が入ったりすることもあります。

ホースに亀裂や損傷があれば、交換が必要になります。

ホース自体は、それほど高価な部品ではありませんが、修理する場合には

  • 部品代1,000円~2,000円前後
  • 工賃10,000円~20,000円前後

の費用が掛かるのが一般的です。

クーラントの交換やクーラント漏れの修理は、車種によってはタンクやカウル脱着が必要なバイクもあります。

これは修理全般に言える事ですが、修理やメンテナンスでタンクやカウルの脱着が必要になる車種は、基本的に工賃が高くなる傾向にあります。

リザーブタンクの劣化・損傷によるクーラント漏れ

クーラント(冷却水)にはリザーブタンクと言うものがあります。

リザーブタンクは冷却水の貯水池のような役割があり、

  • 冷却経路の圧力が高くなると、クーラント液が戻ってくる
  • 逆に圧力が下がるとクーラント液を補充する

と言うような役目ですね。

リザーブタンクは、だいたい乳白色のタンクでクーラントの色(残量)が確認できるようになっています。

通常は樹脂製のタンクになっているので、経年劣化でヒビや割れが発生する事もあります。

このリザーブタンクの劣化や損傷がクーラント漏れを起こすと言うわけですね

修理には、リザーブタンクの交換が必要になります。

修理費用としては

  • リザーブタンク代2,000円~4,000円ほど
  • 交換工賃3,000円~15,000円程

が相場でしょう。

リザーブタンクの交換工賃は、車種によってかなりの差があると言えます。

それほど部品の脱着が必要ない、手間なく簡単に交換できる車種もあります。

一方で、フルカウル車やビックスクーターなどは手間が掛かるので、工賃も高くなりがちです。

また、リザーブタンクに亀裂や損傷が無くても、リザーブタンク周辺やタンクから出ているホースからクーラント漏れがある場合には、後述のラジエーターキャップの劣化や、クーラントの入れ過ぎの可能性があります。

ラジエーターキャップの劣化によるクーラント漏れ

エンジンの熱を吸収したクーラント液の放熱を行うのがラジエーター。

ラジエーターにはラジエーターキャップが付いていますが、「蓋」の役割だけでなく「冷却経路の圧力を調整する」という重要な役割があります。

少し前にも触れましたが、圧力が高くなるとクーラント液をリザーブタンクに逃がしたり、低くなればクーラント液をリザーブタンクから補充する「圧力弁」が付いていると言うわけです。

ラジエーターキャップ  出典:デイトナ

そのため、このラジエーターキャップ劣化が原因でもクーラント漏れが発生します。

ラジエーターキャップの劣化の場合、2パターンのクーラント漏れが起こります。

  • 蓋の密封が不十分でキャップ周辺から漏れる
  • 圧力弁の機能が不十分でオーバーフローして漏れる

前者はそのままで、劣化によりしっかりと蓋ができていないと言うことですね。

一方、後者の場合には、冷却経路の圧力調整がうまくできなくなってしまいます。

その結果、リザーブタンクに逆流したクーラント液が、オーバーフローして漏れてしまうと言うケースです。

修理としては、ラジエーターキャップの交換だけで済みます。

キャップ代は1,000円~1,500円程度。

工賃は、ラジエターキャップがすぐ交換できるようなバイクであれば、特に掛からないケースも。(キャップを取り換えるだけなので)

ただ、これも同じく、カウルやタンク脱着が必要だと、作業工賃として5,000円~10,000円程か掛かる事もあります。

クーラント液の入れ過ぎによるオーバーフロー

クーラント液の交換や補充をした時に、「入れ過ぎ」で漏れる事もあります。

リザーブタンクには、クーラントの適量を示す「FULL」「Low」のラインがあります。

このラインの範囲内にクーラント液面が来ていれば適量です。

エンジンが高温になってくると、冷却経路内の圧力が高くなります。

高くなった圧力を逃がすために、ラジエーターキャップの圧力弁が機能して、リザーブタンクにクーラントを戻すのです。

この時、FULLレベルを超えるようなクーラント液が入っていると、オーバーフローして漏れてしまうと言うことですね。

もし、入れすぎているようであれば、余分なクーラントを抜いて様子を見てみましょう。

ウォーターポンプやその周辺のシール類の劣化

クーラント液は、エンジンを循環しつつ熱の吸収・放熱を繰り返しているのですが、クーラントを循環されているのが「ウォーターポンプ」という部品。

このウォーターポンプにはいくつかのシール(パッキン)類が使われていますが、これらの劣化によりクーラントが漏れる事もあります。

シール類の交換で済む場合もありますが、ほとんどの場合はASSY(アッセンブリー、周辺の一式パーツセット)交換をするのが一般的です。

この場合には、車種にも拠りますが

  • 部品代10,000円~15,000円ほど
  • 工賃15,000円~30,000円ほど

と少々費用が掛かるケースが多いです。

この手の作業になると、バイクの種類や交換部品によって、費用の差がかなり大きくなります。

そのため、事前にショップに確認してみることをおススメします。

まとめ

たまに、「クーラント漏れなんて、少しくらいなら補充しながら走れば大丈夫!」という人も居ます。

たしかに、応急処置としては平気なケースもあるでしょう。

ただ、クーラント液の漏れは、状態によっては重大な故障の原因にもなります。

そのため、漏れを発見した場合には、できるだけ早く修理するようにしましょう。

また、クーラント交換は2~3年に一度くらいで良いとされています。

とは言え、定期的にリザーブタンクの残量を確認するなど、点検は定期的に行う事をおススメします。

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※本記事は2019年11月に記載しています。ご活用の際は、有用性を確認くださいますようお願い致します。