バイクを売却しようと思った時に、用意しなくてはならないのが書類です。バイクの排気量によって異なりますが「標識交付証明書」「軽自動車届出済証」「車検証」などです。
でも、いざ探してみると見つからない、そんなケースは良くある事です。
そのような時の対処法は、自分で再発行の手続きをするか書類無しでも買取ってくれる業者に売るかのどちらかの方法になります。
ここでは、書類が無いバイクを売る時の方法と、知っておいた方が良い事について詳しくまとめています。
そもそもバイクを売る時に必要な書類は?
バイクを売却する時には「書類」が必要という事は、知っている方も多いでしょう。
では、具体的にどのような書類が必要になるのでしょうか。
必要書類はバイクの排気量によって次のように変わってきます。
◆125㏄以下(原付1種、原付2種)のバイクに必要な書類
>標識交付証明書
◆126㏄~250㏄のバイクに必要な書類
>軽自動車届出済証
◆251㏄以上のバイクに必要な書類
>車検証(自動車検査表)
◆全てのバイクに必要な書類
>自賠責保険証明書(自賠責保険が切れている場合は不要)
バイクを売却する時には、身分証明書や印鑑も必要ですが、書類は各排気量ごとの書類と自賠責が残っていれば自賠責保険証明書が必要になります。
また、すでに廃車手続きがされている場合は、上記のような必要ではなく廃車証が必要になります。。
※書類以外でバイクの売却時に必要なものは以下の記事にまとめていますので、こちらも参考にしてみてください。
バイクを売る時に書類無しの場合の対応方法
では、いざ売ろうとした時に書類が見つからない場合はどうしたら良いのでしょうか。
書類が無いという事は、売却した後に名義変更や廃車の手続きができないという事になります。
この手続きができないと、売った後も自分が所有している事になり、ずっと税金の支払い通知が来てしまいます。そのため必ず再発行はしなくてはなりません。
対応方法は自分で再発行をするか、代行してくれる買取り業者に依頼するかのどちらかになります。
自分で書類の再発行をする
各書類を再発行する場合、手続きや必要なものはバイクの排気量によって変わってきます。再発行費用は自分でやる場合は、せいぜい数百円程度です。
標識交付証明書(125㏄以下)の場合は、登録してある市区町村役場での手続きになり、比較的簡単に再発行をすることができます。
軽自動車届済証(126㏄~250㏄)、車検証(251㏄以上)のバイクの場合は陸運局(運輸支局)での手続きになります。
少し手間は掛かりますが、特に難しい事はありません。
自賠責保険証書の再発行は加入保険会社で手続きができます。しかしながら代理店(コンビニやバイクショップ)では再発行手続きはできませんので、保険会社の営業窓口に行く必要があります。
※各書類の詳しい再発行の流れや手続き方法は以下にまとめてありますので参考にしてみてください。
再発行を代行してくれる買取り業者に売る
バイクの買取専門店の場合、紛失している書類の再発行まで代行し、そのまま買取りをしてくれるところも多いです。
自分で再発行をするのが面倒な場合や、なかなか時間が取れないという場合は、書類無しのまま買取専門店に売却するという事も可能です。
しかしながら、買取専門店でも再発行できない場合や、依頼する時に注意すべき点もありますので、詳しく解説しましょう。
書類再発行まで買取専門店に依頼する時の注意点
査定額に影響する可能性がある
買取専門店が書類無しのバイクをそのまま買取ってくれる場合、書類再発行の手数料が掛かる場合や、査定額の減額理由にされてしまう可能性もあります。
そのため、書類が無い事を理由に高額な手数料を要求されたり、大幅な買いたたきを感じるようであれば、他の買取店の査定を試してみるほうが良いでしょう。
また、中には書類紛失時の「再発行手数料無料」とか「査定額への影響なし」という買取専門店もあります。
しかしながら、本当に無料なのか実際は査定額から引かれているのかは査定額の額面だけでは判断することができません。
流れとして、書類の再発行が終わってから査定をするわけではないというのもポイントです。車検証など登録状態を証明する書類が無い状態で査定をするという事は、買取専門店側にとってはリスクにもなるという事です。
このような事からも、少なからず査定額に影響する可能性はあるでしょう。
もし、自分で書類を再発行する場合、掛かる費用は数百円程度です。
そのため、少しでも高く売りたいという場合は、先に自分で再発行をしておくか、再発行手続きが面倒だという場合は、必ず複数の買取専門店の査定額を比較しましょう。
事前に伝えておく
買取専門店に書類再発行まで依頼しようとする場合には、書類がない旨を事前に伝えておく必要があります。
これは再発行代行に伴い買取専門店側でも準備が必要なためです。
所有者住所・所有者氏名を伝えるだけで問題ない場合もあれば、専用の書類の記入が必要な場合など買取専門店やその時の状況によって変わってきます。
事前に書類が無い旨を伝えておくことで、売却がスムーズに進みます。
再発行ができない場合もある
一般的には、書類紛失と言うと「標識交付証明書」「軽自動車届出済証」「車検証」のいずれかを無くしてしまったというケースが多いです。
このような場合は、だいたい買取専門店で再発行代行をしてくれます。
しかしながら、廃車していないのにナンバープレートが付いていない場合や、他人名義のままで書類が紛失している場合、また、既に廃車済で廃車を証明する書類が無い場合など特殊なケースもあります。
このようなケースは、状況にもよりますが再発行の代行できなくなる可能性もあります。
また、一般的な書類の再発行代行はしてくれても、自賠責保険証書の再発行はしてくれない買取専門店もあるようです。(自賠責期限が切れていれば不要です)
もし書類が無い状態で買取専門店に依頼する場合は、事前に連絡・確認をしておきましょう。
書類再発行を代行してくれる買取り業者
バイクの買取専門店の場合、単純な書類紛失であればほとんどの買取専門店で再発行の代行をしてくれます。
安心感のある有名どころで言えば、
◆バイク王
◆バイクランド
◆バイクワン
この3社も、もちろん書類紛失バイクの再発行代行は対応可能です。
それぞれコールセンターなどのサポートも充実していますので、一度相談してみても良いでしょう。
廃車済のバイクで書類を紛失した場合
書類紛失の例外として、既に廃車済のバイクのケースがあります。
バイクの廃車は、「標識交付証明書」「軽自動車届出済証」「車検証」をナンバーと一緒に返納をします。
その返納の証明として、以下のようないわゆる 「廃車証」が交付されます。
- 原付・・・廃車証明書(廃車申告受付書)
- 軽二輪・・・軽自動車届出済証返納確認書
- 小型二輪・・・自動車検査証返納証明書
このうち、原付の廃車証明書の紛失であれば再発行は簡単です。
廃車した時の所有者の情報があれば市区町村役所にて再発行ができます。
しかしながら、軽二輪以上(126㏄以上)のバイクの廃車証を紛失してしまった場合は、廃車をした陸運局(最寄りではない)が窓口になるのですが、少し厄介です。
まず、5年ほどで陸運局のデータベースから廃車時のデータが消えてしまいますので、廃車から5年以上経過していると再発行が難しくなります。
また、廃車時の所有者・使用者情報、車体番号、ナンバープレート、などの情報が明確である事に加え、きちんと証明する必要があります。
特に、自動車検査証返納証明書は基本的に再発行ができず、軽自動車検査協会で検査記録事項等証明書を入手できれば再度車検を通したり名義変更をすることも可能です。
そのため、軽二輪の場合は廃車を行った陸運局に再発行が可能かの確認が必要で、車検があるバイク(小型二輪)の場合は軽自動車検査協会で検査記録事項等証明書の入手が可能かの確認が必要です。
それでも対応が困難な場合は、行政書士などへの相談も必要になってくるでしょう。
まとめ:書類無しでも高く売るコツはある
バイクを売る時に書類が無くても代行してくれる買取専門店に依頼することで売却は可能です。
ただし、少しでも高く売りたいのであれば、書類が無い事を理由に査定額を下げられないように
・複数の買取専門店の査定額を比較する
・可能であれば自分で事前に再発行をしておく
などの対策は必要でしょう。
自分での再発行も、費用も時間もそれほど掛かりませんので、可能であればチャレンジしてみることをおすすめします。