「満員電車に乗って会社に通勤するのが辛い・・・」
「好きなバイクに乗って通勤したい!」
そんなときに考えるのがバイク通勤ではないでしょうか?
ただ、バイク通勤を始める場合、会社に相談をしたり確認しておくべきことはたくさんあります。
また、筆者もバイクで会社に通勤していた時期がありますが、メリットもデメリットも両方あったのは事実です。
そのため、ここでは
などについて詳しく解説しています。
バイク通勤のメリットは?
バイクで会社に通勤することができると、たくさんのメリットがあります。
もちろん、人それぞれの状況や環境によっても変わりますが、 具体的には、
と言うような事がメリットとしてはあるでしょう。
通勤時間の短縮ができる
バイク通勤を始める人の多くは、「時間短縮」を理由にあげる人も多いです。
バスや電車など、公共交通機関を使って会社まで行くと1時間。ただ、バイクなら半分の30分で済む。
そんな人も多いのではないでしょうか。
仮に現在車で通勤している人でも、通勤時間帯は道路も混んでいますよね。バイクならすり抜けもできるので、渋滞に巻き込まれることもありません。
ただ、すり抜けは道路交通法違反になる可能性もあるので注意が必要です。
満員電車に乗らないで済む
最近はフレックスタイムなどの導入も増えましたが、まだまだ満員電車での通勤が避けられない人も多数です。
更に、事故や災害などで電車が遅延した時には、駅のホームが人で溢れていると言うケースも良くありますよね。
「会社に行くまでに疲弊するなら、バイクで通いたい!」と言う気持ちも良く分かります。
場合によっては節約になる
会社の制度にもよりますが、通勤手当が出ない会社や一定額の支給の場合には、バイク通勤に変える事で節約になるケースもあります。
バイクは基本的に燃費の良い乗り物ですので、1年間で考えるとかなりの節約になると言う人も多いでしょう。
会社帰りの寄り道が楽
公共交通機関で通勤をしてると、帰りに寄り道をするのはなかなか難しいものです。
せいぜい、帰り道の途中で買い物をしたり食事をしたりするのが精一杯。
ただ、バイクなら自由自在です。通勤ルートから外れようがどこでも行けてしまうので、何か用事がある時の機動力は非常に便利です。
ただ(詳しくは後述しますが)、寄り道をする時は労災の対象外になることもあります。
無駄な飲み会などを断る口実になる
筆者がバイク通勤をしていた時には、バイク通勤を口実にたくさんの飲み会を断ってきました。
もちろん、部署全体の飲み会や気の合う仲間との会には積極的に参加していました。
ただ、気の合わない(嫌いな)上司や先輩に「飲みに行こう!」と誘われても「すみません、バイクなんで・・・」と断れるのは結構プラスでしたね。
バイクに乗るのが楽しい
バイクが好きな人は、バイク通勤は最高です。
毎日会社の往復でストレス解消になります。天気の良い日などは、仕事をサボりたくなる気持ちになるのが、逆に辛いかもしれませんが。
バイク通勤のデメリットは?
大きなメリットがあるバイク通勤ですが、もちろんデメリットもたくさんあります。
むしろ、バイク通勤を考えている人はデメリットの方に注目しておくべきです。
具体的には
と言うような事があるのは知っておくべきでしょう。
雨や雪の日は最悪
天気や季節要因は、バイク通勤のデメリットの最たるものでしょう。
特に雨の日は最悪です。もちろん、レインウェアを着用しますが、強い雨の時には少なからず濡れてしまう事もあるでしょう。
雨具を着たり脱いだりも、意外と面倒なものです。
関連記事≫バイクの雨対策!用意しておきたい防水装備や雨具のまとめ
冬は寒いし、夏は暑くて日焼けする
また、当たり前ですが、冬は寒いし夏は暑いです。
真夏や真冬にバイクに乗る習慣がない人は、慣れるまではキツイかもしれません。
ただ、続けていれば慣れてしまうとも言えます。寒さ暑さよりも、雨の方がよっぽど嫌だったと言うのが筆者の感想です。
また、気を付ける必要があるのが日焼け。
毎日バイク通勤をしていると、思った以上に日焼けします。
日焼け止めなどの対策はしっかりしておく必要があるでしょうし、「少しでも日焼けしたくない!」と言うような女性の方は、バイク通勤は避けた方が良いかもしれませんね。
関連記事≫バイクの日焼け防止!腕や首・顔を紫外線から守るおすすめアイテム
髪型が崩れる
業種によっては気にする必要もないかと思いますが、通勤はヘルメットを着用します。
女性の方や、髪型を気にする人、接客や営業職の人などは気を使う事かもしれません。
事故に遭うリスクがある
それから、バイク通勤の場合には事故リスクが増える事は把握しておきましょう。
運転技術の問題よりも、交通量の多い場所を通勤する場合には、それだけ事故になる可能性も増えると言えるはずです。
自分が安全運転をしていても、もらい事故も場合もあるためです。
そのため(後述しますが)バイク通勤の時には、労災や保険についても知っておく必要があります。
コストが増える可能性もあり
バイク通勤は、人によってはコストが増える可能性もあります。
例えば、バイクのメンテナンスに掛かる費用。
毎日使用すれば、消耗品の交換頻度は増えるでしょう。また、会社の交通費(通勤手当)の支給方法によっては、公共交通機関で通勤した方が得と言う事もあり得ます。
そのため、節約目当てでバイク通勤を考えている人は、事前にしっかりと計算しておく必要があるでしょう。
飲み会に参加できない
メリットの部分では、断る口実になると言う面もありました。
ただ、お酒や、社内の飲み会が好きな方も居るでしょう。
そのような場合には、
のどちらかの選択肢になるでしょう。
バイク通勤を始めても、お酒が好きで毎日のように会社にバイクを置いて帰っていたら、あまり意味がありませんよね。
バイク通勤はメリットとデメリットを吟味するべき
筆者の場合、メリットもデメリットも両方体験したうえで、バイク通勤をしていました。
確かに、大変な事もたくさんありました。なんだかんだ言っても、一番大変だったのは雨です。
ただ、カッパを着て家を出るのも憂鬱でしたが、それよりも、2倍の時間をかけて満員電車に乗る方が憂鬱だったのです。
(もちろん、雨の強い荒天の時は電車で通勤と言う日もありましたが)
最終的には、異動になりバイク通勤ができる距離ではなくなってしまったのですが、数年間はバイク通勤を続けていました。
人によって判断基準が異なりますが、それぞれのメリットとデメリットを把握してどちらが良いかを吟味して決めることが重要です。
バイク通勤の始め方と注意点
思い立ったように、「明日からバイクで会社に行こう!」と言うのは、後でいろいろと問題になることもあります。
そのため、実際にバイク通勤を始めるときには、準備をする必要があるという事です。大まかな流れと共に、注意点についても解説していきましょう。
①まずは会社(勤め先)に相談をする
まず、最初にやるべきことは、勤めている会社へ相談することです。
直属の上司と、総務部(会社によっては経理や人事)にバイクでの通勤を考えている事を伝える必要があります。
②就業規則や通勤手当の確認
勤めている会社によりますが、そもそもバイク通勤を認めていない会社もあります。
自宅からの距離や、免許取得後の年数など、条件付きで許可している会社もあるでしょう。
まずは、バイク通勤が問題ないのかの就業規則の確認。
それから、バイク通勤をした時の交通費(通勤手当)の規定がどのようになっているか。
この2つを確認しておきましょう。
今まで公共交通機関(電車やバス)で通勤をしていた場合、電車(バス)の実費が通勤手当になっていると言う人もいると思います。
その場合、バイク通勤の時の手当の計算方法を確認しておかないと、損をするケースもあり得ます。
給与や手当を管理している部署と、直属の上司にまずは相談しましょう。
それから、就業規則でバイク通勤を禁止している場合。
内緒でバイク通勤をすると、見つかった時の会社の印象も良くないですし、社内の罰則規定があるかもしれません。
③駐車場所の確認
会社にバイクを停める場所(駐車場)があるかもチェックしておくポイント。
敷地が広い会社ならともかく、ビルの中にある会社や駅前などにある会社の場合には停める場所がない事もあるでしょう。
路上駐車をするわけにもいきません。もし、駐車スペースがない場合には自分で確保するしかありません。
そうなると、予定外の出費になることもあるでしょう。
会社の駐車場や、停めて良い場所があるのかも忘れずに確認しておきましょう。
④バイク通勤ができる距離なのか確認
バイク通勤をする時には、一度会社までバイクで走ってみる事をおススメします。
バイク通勤も、自宅から会社までの距離があまりにも長いようだと辛いと思います。
筆者は片道14~15kmほどでしたが、おそら片道20kmを超えてくると結構大変かもしれません。
このような要素にもよりますが、基本的には毎日通うことを考慮して、問題がないのか実際に走って確認しておくと良いでしょう。
⑤バイクの保険の準備をする
バイク通勤をするようになると、事故のリスクが一気に増えてきます。
そのため、バイク保険の加入は絶対に必要です。
新たに通勤用のバイクを購入する場合には、バイク保険も新規で加入する必要があります。
もし、125㏄以下のバイクを選ぶなら、ファミリーバイク特約の活用をするのもひとつの方法です。
関連記事≫バイク保険の選び方とおすすめのバイク保険
関連記事≫原付も任意保険は必要?保険料やファミリーバイク特約について
注意が必要なのは、現在所有しているバイクで通勤を考えている人。
今乗っているバイクで任意保険に加入している場合には、バイクの使用用途が「日常・レジャー」になっている人がほとんどでしょう。
バイク通勤を始める時は、加入中の保険を「通勤通学」用途に変更する必要があります。
おそらく、保険料が上がることになってしまいますが、変更をしておかないと、万が一の場合に保険金が出なくなってしまいます。
そのため、現在乗っているバイクを通勤に使う場合には、任意保険の変更(バイクの使用用途)の手続きを忘れずに行わなくてはなりません。
使用用途の変更は契約途中でも可能です。
⑥会社にバイク通勤に手続きをする
バイク通勤の可否(就業規則)、通勤手当の確認、駐車場や通勤時間の確認、それからバイク保険。
ひととおり確認や手続きが済んだら、正式に会社にバイク通勤を申請しましょう。
一般的には
このような書類を提出するのが一般的です。
ただ、このあたりの書類は会社によってバラバラです。
それぞれの会社で、提出が必要な書類や書式があるはずですので確認してみてください。
会社に申請が終われば、晴れてバイク通勤の開始です!
バイク通勤で労災保険適用される?
通常、事業者は一人でも従業員を雇用したら、労災保険に加入する必要があります。
労災保険とは、労働者災害補償保険のこと。
業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して保険給付がされる制度で、会社側が加入する保険です。
もちろん、バイク通勤も労災保険の対象にはなりますが、注意が必要なのは通勤での寄り道は「場合によっては」労災保険の対象外になるということ。
バイク通勤になると、通勤や帰宅途中の機動力が一気に広がるので、寄り道も増えるでしょう。
ただ、「日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により行うための最小限度のもの」である場合を除き、寄り道をした時には、通勤災害の適用外になるのです。
最小限度のものには、病院への通院、日用品の購入、クリーニング店への立ち寄りなど、いくつかの事例が挙げられています。
そのため、例えばですが
などの場合には、労災対象外になります。
このように、通勤時の労災については、寄り道では対象外になることもあるのは知っておくべきでしょう。
バイク通勤におすすめなのは125㏄スクーター
既に所有しているバイクで通勤をする場合はともかく、これから「通勤用」のバイクを用意しようと思っている人におすすめなのが125㏄のスクーターです。
125㏄スクーターが通勤におすすめな理由は
と言うようなことがあげられます。
まず、燃費が良くて、ファミリーバイク特約が使える事。
基本的にバイク自体が燃費が良い乗りものですが、原付1種、2種は特に燃費が良いバイクが多いです。
また、125㏄以下のバイクなら、家族や自分の「車の保険のファミリーバイク特約」を利用できます。そうすると、バイク保険の費用も大きく節約できます。
トータルで考えると、維持費が安いのは125㏄以下です。
関連記事≫50㏄や125㏄の原付バイクの維持費はいくらかかる?
ここまでは50㏄の原付でも一緒なのですが、50㏄の場合には30km制限と二段階右折の義務があります。
125㏄の原付2種なら、この2つの縛りがなくなりますので、かなり便利になります。
さらに、51㏄以上なら二人乗りもできます。通勤で二人乗りをすることは少ないかもしれませんが、何かあった時には便利ですね。
それからスクータイプのバイクなら、シート下のBOX収納が付いている車種が多いので、レインウェアなどの雨具や、仕事の持ち物など収納できるのがかなり重宝します。
さらに、スクーターならシフトチェンジも不要。
革靴などを履く仕事の人は、MT車だとシフトチェンジする方の靴が傷だらけになることも。
外回りの営業さんなら、仕事用と通勤用の靴を履き替える必要も出て来るかも知れませんね。
もちろん、通勤バイクは125㏄スクーター以外でも良いのですが、これから通勤専用のバイクを買う人にはおすすめです。
125㏄スクーターで通勤におススメの車種は?
125㏄スクーターを通勤で使うなら
などがおすすめです。
どれも新車でも入手ができますが、中古車の数も豊富な車種です。
まとめ
昨今は、フレックスタイムやリモートワークも増え、以前に比べると通勤に苦労している人は減少傾向にあるでしょう。
とは言っても、どうしても就業場所に行かないとならない業種の人や、満員電車が避けられない時間帯に通勤しないといけない人もまだまだ居るでしょう。
個人的には、数年間体験しましたが、可能であればバイク通勤は非常におすすめです。
会社としてもバイク通勤が可能で、自分でも興味があるならば、チャレンジしてみると良いと思います。
ただ、くれぐれも安全運転で通勤しましょう。